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《文豪×マンガ4》最果てにサーカス/月子(著)

kage

2018/11/15 (Thu)

文学の秋の特集:夢のコラボレーション続々。
文豪×マンガa

太宰治、芥川龍之介、谷崎潤一郎……

その作品の芸術性の高さで、”文豪”と呼ばれる偉大なる作家たち。

そんな彼らの作品や、なんと彼ら自身までもが、続々マンガ化されている。

正統派コミカライズ作品から、「その手があったか!」という驚きの文豪マンガまで紹介!


アイコンりす今回の書籍案内人・・・・Arika


月子氏の紡ぐ文学者達の青く瑞々しく痛切な青春、第一部完結第3集!
 最果てにサーカス(1‐3巻)/月子(著)

最果てにサーカス 1 (ビッグコミックススペシャル)
月子
小学館 (2015-11-12)
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Arikaアイコン(小)1言葉とは、文字とは何か。愛憎渦巻く文壇の青春。
近年、文豪×マンガも一歩進んで、文豪たちそのものをマンガ化する作品が増えてきたのも、注目すべき点だろう。その代表的作品が『最果てにサーカス』です。近代文芸評論の祖・小林秀雄と、”汚れちまった悲しみ……”で名を馳せた若き天才詩人・中原中也二人の友情と青春、そして文壇でも特に有名な長谷川泰子との三角関係の物語。、大正14年(1925年)、小説家を目指す文学青年、小林秀雄に訪れた”運命の出会い”。その相手とは、18歳の少年・中原中也。自意識の殻に閉じこもっていた小林の人生に、その類まれな詩の才能で、強い衝撃を与える中也。そして彼には、交際している女優・長谷川泰子がいた……。 実在の人物・史実にフィクションを交えて描き出される、命を懸け文学を志す、後に文豪として名を立てる二人の、真摯で不器用で、切ない青春愛憎劇。そして、史実にフィクションを織り交ぜ描き出すのは『つるつるとザラザラの間』『彼女とカメラと彼女の季節』などで人気を博した月子。なんといってもその魅力は美麗なタッチで紡がれるキャラの造形だろう。第1巻で小林と中原の衝撃的出会い、そして三人が交流を深めるところまでが描かれる。


最果てにサーカス 2 (ビッグコミックススペシャル)
月子
小学館 (2016-04-12)
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2巻では作家を志す文学青年の帝大生・小林秀雄にとって、まだ18歳の天才詩人・中原中也の存在は脅威となった。その天分に嫉妬を覚える秀雄は中也の恋人・長谷川泰子に強く惹かれていく…。一方、二人を結びつけた詩人の富永太郎は持病の結核が悪化して、死を迎えようとしていた。次第に重くなる病状の中で中也の心は乱れて……文学という狂気と孤独の世界に身を投じる若き中也と秀雄の、胸を打つ青春ドラマはヒリヒリと痛切なものに転じ!


最果てにサーカス 3 (ビッグコミックススペシャル)
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小学館 (2016-10-12)
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そして更なる愛憎渦巻く3巻では、文学においてはけっして敵わないと思う同志であり、親友である中原中也に対して抑えきれない嫉妬の炎を感じてしまう小林秀雄。その一方、中也の恋人・長谷川泰子への恋情をおさえきれずに「俺と一緒に暮らしてくれませんか」という禁断の言葉を口にする秀雄。彼の言葉を受け入れた泰子は中也のもとを離れて、秀雄とともに同棲することとなるが、それこそが奇妙でいびつな三角関係の始まりだった…で、中也と秀雄の文壇青春愛憎劇、第一部完結。 中也、秀雄、泰子の三角関係が次第に極まっていく様は、著者・月子氏にしか描けない繊細で叙情的な描写がたっぷり詰まっています。

これは第二部以降も、目が離せそうにない……と思っていたら、一部完というなの打ち切り…なのでしょうか。うううう惜しい。何がいけなかったっていうんだろう!月子氏の話の作り方好きだったのになあ。この作品の中也は気持ちが良かったのにな。この作品の中也さんほんと大好き…。月子さんの絵で、言葉でどうしても続きを読みたい! そう思わされるほど素晴らしく、引き込まれる作品でした。 ここで終わらせるのはもったいなさすぎる・・・ 何とかならないのでしょうか。第二部切望します。




社会派漫画の名手=曽根富美子が描く、心えぐられる衝撃作!!
 含羞(はぢらひ) 我が友 中原中也 新装版 /曽根 富美子(著)

含羞(はぢらひ) 我が友 中原中也 新装版 1
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含羞(はぢらひ) 我が友 中原中也 新装版 2
曽根 富美子
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Arikaアイコン(小)1天才中原 vs 秀才小林
愛憎渦巻く文壇の青春、世に有名な三角関係の行方はいかに?

生死の旋律を言葉で奏でる詩人・中原中也と、中也の友人である批評家の小林秀雄。 中也と小林のただならぬ友情と確執を、曽根富美子が描く、心えぐられる衝撃作。 孤独で天才だが不遇の詩人中原中也と、中也のように天才ではないことを自覚しているが文壇で認められていく小林秀雄の交流。小林が中也の才能に嫉妬し、「中也のようになりたい」と女を寝取る。そして中也を文壇で認めるのは、瞬く間に有名となった小林だけであった。小林にとって中也は「友」ではなく、自分の実存を映し出す「鏡」だろう。”私にはなれない私”を映し出す鏡だ。だからこそそこまで憧れ嫉妬し、そして文学の同志となるのだろう。なかなかよく書けていると思うが、小林の才能も、それはそれで大したものだったと言わざるを得ないのだが……。ところどころに挟まれる大きなコマの使いかたが実によかった。



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中原中也の抑えて置きたい三冊と三角関係の真実が垣間見れる関連本
 

生誕百年を迎えた夭折詩人・中原中也。日本近代詩の結晶が今この1冊に! 
 中原中也全詩集/中原中也(著)

中原中也全詩集 (角川ソフィア文庫)
中原 中也
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昭和12年(1937)、友人の小林秀雄に詩集『在りし日の歌』の原稿を託し、30歳で夭折した中原中也。喪失の悲しみに耐え、詩と人生に衝突するように時代を駆け抜けていった希有な詩人の魂の軌跡を一冊に収録。歌集『末黒野』、第一詩集『山羊の歌』、没後刊行の第二詩集『在りし日の歌』、生前発表詩篇、草稿・ノート類に残された未発表詩篇を全て網羅した決定版全詩集。巻末に大岡昇平「中原中也伝――揺籃」を収録。



人の心の奥に住む「悲しさ」を深く、哀切にうたいあげた天才詩人の代表作。  
 汚れつちまつた悲しみに…… 中原中也詩集 /中原中也(著)

汚れつちまつた悲しみに…… 中原中也詩集 (集英社文庫)
中原 中也
集英社
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吐く息のひとつひとつが詩になる!鋭すぎる感覚と簡潔な表現で、優れた作品を発表しながら、30歳の若さで世を去った中原中也。

その永遠の名詩を紹介する。

(解説・新保祐司/鑑賞・秋元 康)



中原中也の生涯を読み解く完全ガイド。新装版。
 中原中也 (年表作家読本)/青木 健(著)

中原中也 (年表作家読本)
青木 健
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詳細な年表、エピソード、家族や知人の回想、作品解説、肖像や資料写真などを掲載。

―目次より―

第一章 幼年期
母の家系―中原家/旅順から柳樹屯へ/広島ですれ違った中也と泰子/呼び名は「イチオー」…

第二章 少年期
臆病な神童/短歌少年/サン・グラス事件/中原家とキリスト教/中原医院と中原家図面/落第万歳…

第三章 出会いと別れ
孤独な転校生/フェム・ファタアル/上京/小林秀雄との邂逅/奇怪な三角関係/富永太郎の死…

第四章 「朝の歌」から『白痴群』へ
労働としての散歩/「スルヤ」の頃/その後の長谷川泰子/中也の服装/フランスへ行きたしと思えども…

第五章 『山羊の歌』の時代
沈滞からの脱出のために/『山羊の歌』の編纂/ノイローゼ時代/結婚式/草野心平・太宰治・檀一雄…

第六章 『在りし日の歌』の時代
中也の宮沢賢治論/NHKへの就職活動/長男文也の死/空気銃/『ランボオ詩集』/病魔…

第七章 没後史
追悼文/中原中也の遺稿・書簡/中原中也評価史…



“運命の女”長谷川泰子が語る、中原中也と小林秀雄との壮絶な出逢いと別れ
 中原中也との愛 ゆきてかへらぬ/長谷川 泰子(著)

中原中也との愛 ゆきてかへらぬ (角川ソフィア文庫)
長谷川 泰子
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女優志望の泰子には、16歳の詩人中原中也との運命的な出逢いがあり、さらに評論家小林秀雄との壮絶な出逢いと別れがあった。「奇怪な三角関係」(小林秀雄)といわれた文学史に残る伝説の“宿命の女”長谷川泰子が語る、衝撃の告白的自伝。「グレタ・ガルボに似た女性」としても注目される。昭和初期の文壇を知る資料として貴重な一書。



 作家の顔/小林秀雄(著)

作家の顔 (新潮文庫)
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小林 秀雄
新潮社
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書かれたものの内側には、必ず作者の人間があるという信念のもとに、著者の心眼に映じた作家の相貌を浮彫りにし、併せて文学の本質とその魅力を生き生きと伝える。青春の日に出会ったランボオ、敬愛する志賀直哉、菊池寛、個人的に深い交渉のあった富永太郎、中原中也、さらには中野重治、林房雄、島木健作、川端康成、三好達治等々、批評家小林秀雄の年輪を示す27編。

Arikaアイコン(小)1批評という形式で書かれた、最高の青春文学である。
中原中也に関する文章を初めて読んだ時は涙が出ました。個人的には富永太郎論や中原中也論をぜひ読んでみてほしいと思う。たとえば、「富永太郎」は大正15年、小林20代前半に書かれたもので、その文体はあの「地獄の季節」そのものだ。小林秀雄の文学的教養の形成を考えるとき、中也と太郎は大きな存在である。それから、三つのランボオ論も所収されている。これらがすばらしいのは言うまでもないのですが。批評という形式で書かれた、最高の青春文学である。



美しい「花」がある、「花」の美しさという様なものはない。
 小林秀雄 美しい花/若松英輔(著)

小林秀雄 美しい花
小林秀雄 美しい花
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若松 英輔
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色、音、光、香り、言葉、あるいは不可視な感情の痕跡――。芸術に触れ、真につき動かされたときに遭遇する何かこそが、
真の美であり、実在なのだと語った小林秀雄。ベルクソン、ランボー、モーツァルト、ドストエフスキー、本居宣長らとの出会を通じ、小林が生涯にわたって考え続けたのが美をめぐる問題だった。不世出の批評家が語りながら考え、書きながら生きた軌跡を、
その現場に降り立つように蘇らせる試みにみちた長編評論。

小林秀雄は月の人である。中原中也、堀辰雄、ドストエフスキー、ランボー、ボードレール。小林は彼らに太陽を見た。歴史の中にその実像を浮かび上がらせる傑作評伝。『ランボオ』『Xへの手紙』『ドストエフスキイの生活』から『モオツァルト』まで。小林秀雄の著作を生き直すように読み、言葉の向こうへ広がる世界へと誘う。



「私はどこから来たのか」
心の内奥から発する根源的な問いを挟んで向き合う二つの精神

 小林秀雄と中原中也 /秋山 駿 (著)

小林秀雄と中原中也 (講談社文芸文庫)
秋山 駿
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現実よりも自身の裸の心を守り抜こうとした詩人と、その世界に深く共感するがゆえに背反せざるをえない知性で武装された批評家―。「自分が人間であることのすべてを負っている」と言うほど絶対的な影響を受けた中原中也の特異な生の在り様を「内部の人間」と名付け、小林秀雄の戦後の歩みに「ヴァニティ」(中原中也)を超えた人間探究の軌跡を見出す、秋山駿の出発点。



 月蟲/内池久貴 (著)

月蟲
月蟲
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主婦の友社 (2016-07-27)
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「汚れつちまつた悲しみに……」をはじめ大正から昭和にかけて多くの詩を残し、早逝した天才詩人・中原中也。その現代にも通じる詩のセンス、ビジュアル、そしてロッカーのような生き様はカリスマ視もされ、今もファンが多い。そんな中原中也と、女優・長谷川泰子、そして中也の友人であり、のちの大文学者である小林秀雄。この3人が繰り広げる奇妙な三角関係を描く。中也の詩がいかに生まれてきたのか? 時系列にも合わせて、その歩みを描く、ノンフィクションにも近い「詩小説」。構想20年!長くノンフィクションを書き続けてきた著者会心のノベルス処女作。 

内池久貴
┣1967年生まれ。福井県出身。早稲田大学第一文学部(日本文学専修)卒業。出版社勤務を経て、フリーランスの編集者、ライターとしてキャリアを積んできたが、新たに作家としての活動を始めた。これまではジャンルやメディアを問わずに展開してきたが、もともと文芸、ノンフィクションを得意分野としていた。とくに中原中也の生き方を見つめることは永遠のテーマになっている。





若き日の手紙に遺された稀有なる友情の証!
 中原中也の手紙/安原喜弘 (著)

中原中也の手紙 (講談社文芸文庫)
安原 喜弘
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中原中也を取り巻く青春群像の中で例外的に安定した温かい交友を持続させた安原喜弘。その手元に遺った100通は、現存する最多の中也書簡である。同人誌を共に立ち上げ、詩集『山羊の歌』出版のために献身、小林秀雄、大岡昇平、富永太郎等すべての仲間が中也と諍い去って行った後も、傍らに寄り添い、傷ましい魂の遍歴を見守りつづけた。中也の書簡と自身の回想で織りなす稀有なる友情の証。

秋山駿
手紙、手紙を書くということが、こんなに大切なものだったとは。1日、1日ずつが心の戦いの場であるような詩人にとっては、1日を乗り越えるために、大袈裟に言えば、1日を生き延びるために、手紙を書くことがある。(略)この本が明らかにしてくれるのは、「友」の物語である。こんなに深い「友」の存在があり、友との交流をこんなに深く描いたもの、というと、他にあまり類例がないのではないか。――<「群像」より>

Arikaアイコン(小)1「手紙」という「詩」以外である中原の文は新鮮だった。
『羊の歌』に添えられていた安原喜弘氏が中原中也から受け取った手紙に、自分の感想や当時の中原氏や二人の様子を書き添えているエッセイ。昭和初期の大学生や文学者の教養の深さと志の高さに驚かされる。安原氏からすれば苦労だし悲しい友情だったけど、魂がつながっているようだと感じた。とにかく読み終わってたまらない気持ちになった。中原中也という詩人には「浪漫の天使」と「神経症の悪魔」という表裏一体の二面性があり、多くの人々が前者を称揚しつつ後者を憎悪したけれど、安原喜弘という人は後者の一面をも引き受けて、痛々しいほど愚直に彼を愛し抜いたのだと思った。まるで抱いてかばうような労りに満ちた解説の端々から、この稀代の詩才に寄り添い切れなかった自身への深い悔恨が溢れ出している。もはやこれは傍目から見て友情と呼ぶべき代物なのか、むしろかつて心ならずも裏切った神を回顧する、哀しい信仰告白のようではないか。「手紙」という「詩」以外である中原の文は新鮮だった。沈黙を以て応えたという彼に送られた「羊の歌」についてと、小林秀雄を比較、というか対として書かれている秋山氏の解説も面白い。詩を理解するのは難しく、安さんたちの言いたいとはよくわかる。 詩だけでは計り知れない多くのことが含まれてるんだろうと思った。



赤字の部分が特集記事なんだけど、ユリイカは毎回充実してるんだよね。
 雑誌:ユリイカ2000年6月号 特集=中原中也 /青土社

ユリイカ2000年6月号 特集=中原中也

青土社
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■占星綺想*6
  始まりの星 / 鏡リュウジ
■耳目抄*190
  神田の町角で / 竹西寛子
■詩
  四月/皮膚 / 岩成達也
  クモの糸 / 鍋島幹夫
  黄金週間 / 阿部日奈子
特集*中原中也 
【新発見資料一挙掲載!】
療養日誌 昭和一二年(一九三七) 一月二五‐三一日 / 中原中也
「療養日誌」 解題 / 佐々木幹郎
【「中也を読む」 という体験】
負けるが勝ち? / 出口裕弘
中原中也の不在証明 / 多田富雄
【新全集をめぐって】
中也の脳を探索する 新編全集刊行をめぐって / 宇佐美斉+佐々木幹郎+加藤典洋
【「新人」 としての中原中也】
定型と、中原のはダダではないらしいこと /飯島耕一
「歌」 を信じるということ 新人としての中原中也に /安藤元雄
新人、中原中也の可能性 一九三〇年代と今日 /北川透
詩人おやじ宣言。 中原中也の三〇代 / 田中庸介
【受容と鑑賞の考古学】
詩史としての中原中也 /中村稔+樋口覚
【女性からの視点】
いかに中也 / 伊藤比呂美
ゆめみるほかに 中原中也の恋愛詩 /川崎賢子
中原中也のテキスト曲線 / 小原眞紀子
【中也解読・中也解体】
中原中也という場所 あるいはその宗教性をめぐって /佐藤泰正
「芸術論覚え書」 メモ / 穂村弘
【資料】
年表 中原中也と日本近代詩の歩み

■ワールド・カルチュア・マップ
[イギリス] イングリッシュ・ビューティ ニコラス・ライトの新作 『クレシダ』 / 本橋哲也
[フランス] 風景への接近、言葉への接近 フランソワ・ボン 『高速道路』 『鉄路の風景』 / 谷昌親
[ドイツ] ジェルメーヌ・クルルの冒険 / 副島博彦
[スペイン] 四人目のラサリーリョ メディーナ・デル・カンポ版発見 / 稲本健二
[イスラエル] 外交と文学 アヴィグドル・ダガン 古いシルクハットからの物語 /千野栄一
[ロシア] 詩人たちの個人調書 / 鈴木正美
[中国] 伝統劇と現代劇の融合 川劇 『金子』 /飯塚容
■特別掲載――音楽の政治学
  「普通」 の顔をした第三帝国の文化 『ヒトラーの娯楽帝国』 への序 /明石政紀
■今月の作品
  栗原知子 岡部知子 後藤美和子 雨森沈美 /選=安藤元雄
■われ発見せり
  自由書房 / 井土紀州



 雑誌:ユリイカ2001年6月号 特集=小林秀雄

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■人間に関する断章*6
  母について / 中村稔
■容疑者の夜行列車*第6輪
  イルクーツクへ / 多和田葉子
■聖母のいない国――アメリカ小説を読む*6
  アメリカ版 『レ・ミゼラブル』 バーナード・マラマッド 『アシスタント』 / 小谷野敦
■〈南北〉の創生*最終回
  リンカーンの世紀 / 巽孝之
■耳目抄*201
  眼に人を見ず / 竹西寛子
■詩
  アンネリダ 環体論の試み / 天沢退二郎
  森を行けば・・・・・・ / 入沢康夫
  彼方 ウルスラとウルズラ / 江代充
  亡命の家 / 平出隆
  アナグラム人名図鑑 / 石津ちひろ(文)+宇野亜喜良(絵)
特集*小林秀雄  
【呼応する精神】
伝統と反逆 / 小林秀雄+坂口安吾
【エッセイ】
過去形にならない人 / 出口裕弘
ブラームスはお好き・・・ / 高橋英夫
【〈思考〉と〈言語〉のあいだで】
小林秀雄と日本の〈批評〉 / 粟津則雄
【小林秀雄の一九三〇年代】
小林秀雄と中原中也 『眠られぬ夜』 と 『おふえりあ遺文』 / 樋口覚
幻想作家・小林秀雄の、夢の女 / 永原孝道
論理と逆説 「昭和十年前後」 の小林秀雄と中野重治についてのノート / 王寺賢太
睥睨する〈ラプラスの魔〉と跳躍 円環と切点あるいは反復と差異 / 長原豊
「行動」 という強迫オブセッション / 中島一夫
【対峙する言葉】
小林秀雄、その可能性の中心 / 宇野邦一+山城むつみ
【〈文芸・批評〉の可能性】
小林秀雄と本居宣長 / 前田英樹
小林秀雄のドストエフスキー/再読 / 番場俊
消滅の技法としての小林秀雄 ランボーからのフーガ / 鈴村和成
小林秀雄論 序説 没交通について / 伊東乾
【小林後の世界】
小林秀雄と中村光夫 / 丹生谷貴志
今日のジャーナリズム批評のために 小林秀雄と大西巨人 / 絓秀実
宿命と単独性 小林秀雄と柄谷行人 / 井口時男
小林秀雄/浅田彰、またはモーツァルト、逝ってしまった日本狼ヴォルフガングとしての / 大杉重男

■ワールド・カルチュア・マップ
[イギリス] 欲望と飢餓の弁証法 ジョン・バートン 『タンタロス』 / 本橋哲也
[フランス] 自分の家を出るということ クリスチャン・オステール 『家政婦』 / 國分俊宏
[オーストリア] ザルツブルクの春 クラウディオ・アバドとその盟友たち / 笠羽映子
[ベルギー] 世界が戦士の魂を必要とする限り ヤン・ファーブルの戦略 / 副島博彦
[フィンランド] 『白夜の時を越えて』 ピルヨ・ホンカサロ監督来日インタヴュー / 安達まみ
[スペイン] 成熟と喪失 フェリクス・ロメーオ 『ディスコテック』 / 稲本健二
[ロシア] どこまでも自由な音をもとめて ヴャチェスラフ・ガイヴォロンスキー / 鈴木正美
[中国] 文学は夜の夢 史鉄生近況 / 山口守
■宝塚研究の現在
  〈複数の宝塚〉論に向けて その2 / 川崎賢子
■今月の作品
  蓮岩千夏 栗原知子 ユ川俊 岡田元 宮原結 稜乃加絃 / 選=安藤元雄
■われ発見せり
  東京生き残り条例 / 本谷有希子


中原 中也(なかはら ちゅうや)
┣1907年(明治40年)4月29日 - 1937年(昭和12年)10月22日
┣詩人、歌人、翻訳家。
┣代々開業医である名家の長男として生まれ、跡取りとして医者になることを期待され、小学校時代は学業成績もよく神童とも呼ばれたが、8歳の時、弟がかぜにより病死したことで文学に目覚めた。中也は30歳の若さで死去したが、生涯で350篇以上の詩を残した。その一部は、結婚の翌年刊行した処女詩集『山羊の歌』、および、中也の死の翌年出版された第二詩集『在りし日の歌』に収録されている。訳詩では『ランボオ詩集』や数は少ないがアンドレ・ジイドの作品などフランス人作家の翻訳もしている。日本大学予科、中央大学予科などを経て東京外国語学校(現在の東京外国語大学)専修科仏語部修了。

代表作
┣『山羊の歌』(1934年)
┣『在りし日の歌』(1938年)


小林 秀雄(こばやし ひでお)
┣1902年(明治35年)4月11日[注釈 1] - 1983年(昭和58年)3月1日
┣文芸評論家、編集者、作家。
┣デビュー作:『様々なる意匠』(1929年)
┣近代日本の文芸評論の確立者であり、晩年は保守文化人の代表者であった。アルチュール・ランボー、シャルル・ボードレールなどフランス象徴派の詩人たち、ドストエフスキー、幸田露伴・泉鏡花・志賀直哉らの作品、ベルクソンやアランの哲学思想に影響を受ける。本居宣長の著作など近代以前の日本文学にも造詣と鑑識眼を持っていた。

代表作
┣『様々なる意匠』(1929年)
┣『ドストエフスキイの生活』(1935年-1937年)
┣『無常といふ事』(1946年)
┣『モオツァルト』(1946年)
┣『考えるヒント』(1974年)
┣『本居宣長』(1965年-1976年)

支那事変の始まり
詩人中原中也とは、帝大時代に富永太郎を介して知り合った。富永は1925年(大正14年)早逝。初期の小林の文章には、若き小林と中原が公園のベンチに並んで腰掛けている時、無言のまま無数の落ちていく海棠の花びらを異常な集中力で追う小林を中原が突如制止して、小林がそれを呆れて中原の「千里眼」と評したという回顧がある。中原は支那事変(日中戦争)の始まった1937年(昭和12年)10月に病没、小林は一週間病院に詰めた。小林の「戦争について」は、中原の死による小林の青春の終わりを宣言するように翌月発表された。この小林の文章の響きは、同時期に論じていたドストエフスキーの「作家の日記」における露土戦争へのドストエフスキーの肯定宣言に似ている。この文章で小林は「人生斫断家アルチュル・ランボオ」以来の宿命論を持ち出して以下のように書いている。


長谷川 泰子(はせがわ やすこ)
┣1904年5月13日 - 1993年4月11日・広島市出身。
┣女優。戦前の芸名は、陸礼子。
┣複数の著名な文化人・文学者との恋愛や交遊関係があり、文学史に名を残す。中原中也、小林秀雄 (批評家)との三角関係で知られる。

人物
広島市出身。英和女学校(現・広島女学院)卒業。女優を志し、京都、東京へと移る。成瀬無極が主宰する劇団表現座、マキノ映画製作所、松竹キネマで女優となる。この間、中原中也、小林秀雄と同棲し、山川幸世の子を生んだ。陸礼子の芸名で、清水宏監督の『山彦』に出演。本名で岩佐寿弥監督『眠れ蜜』に主演した。口述だが、著書に『ゆきてかへらぬ—中原中也との愛』(講談社、1974年)がある。永井叔の自叙伝には清水谷八枝子として登場する。彼女を中也に紹介したのは永井である。身長1m62cm。



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