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《文豪×酒4‐お酒の本エトセトラ01》お酒×文芸・小説(その3)

kage

2018/12/04 (Tue)

文学の秋の特集:お酒と本。🍶
文豪×酒

≫お酒の本エトセトラ01
お酒×文芸・小説(その3)

小説家はしばしば、作中に自分の”酒観”を覗かせる。

今回は、古今東西、酒にまつわる名作『酔っぱらい読本』から日本の作家のエッセイを精選に注目。

酒の席にまつわる作家・文豪など著名人たちのさまざまなストーリーが溶け込んでいる酒にまつわる談。

盃を傾けながらページをめくり、「飲む文学」を味わおう。

今夜はどのジャンルの一冊で酔おうかな?

アイコンりす今回の書籍案内人・・・・Arika

 月のしずく/浅田次郎(著)

月のしずく (徳間文庫)
浅田次郎
徳間書店 (2011-06-03)
売り上げランキング: 859,845


月のしずく (文春文庫)
文藝春秋 (2012-09-20)
売り上げランキング: 72,916


三十年近くコンビナートの荷役をし、酒を飲むだけが楽しみ。そんな男のもとに、十五夜の晩、偶然、転がり込んだ美しい女──出会うはずのない二人が出会ったとき、今にも壊れそうに軋みながらも、癒しのドラマが始まる。表題作ほか、青少年の鑑のような高校生が、ふと足を踏み入れた極道の世界で出会ったヒットマンとの、短くも充実した日々──「銀色の雨」。子供のころ、男と逃げた母親との再会をイタリアを舞台に描く「ピエタ」など、“浅田マジック”が冴える全七篇。


 眠れぬ夜の殺人/岡嶋二人(著)

眠れぬ夜の殺人 (講談社文庫)
岡嶋 二人
講談社
売り上げランキング: 708,315


最初は酒に酔ったうえでのケンカかと思われた。ちょっとしたイザコザに巻き込まれ、逃げようとして相手の体に触れたとたん、その人は倒れ、打ち所が悪く……。大都会・東京ならではの、そんな殺人事件が連続発生。だが逮捕されなかった加害者には、死者からの脅迫状が届く! 動き出したのは、警視庁刑事部のマル秘部外組織「捜査0課」。そんな特別捜査班稼働の裏は。はたして犯人は見つかるか!? 後期長編シリーズとしてその後『眠れぬ夜の報復』も刊行。 1988年刊行。(講談社文庫)



 矢野徹の狂乱酒場1988/矢野徹 (著)

矢野徹の狂乱酒場1988 (角川文庫)
KADOKAWA / 角川書店 (2016-02-25)
売り上げランキング: 210,144


パソコン通信・コンプティークネットの、伝説の人気ボードをまとめた文庫が、ついに電子書籍化! 

そうそう、あったあった。そんな共感で涙が溢れそうなファン必読の書!


「ぼくは酒場のマスターだ」。ひょんなことから、この酒場はオープンした。老若男女、北から南から、開店の噂を聞きつけて、お酒大好きのおしゃべり達がこの店に集まってきた。酒場の名は『矢野徹の狂乱酒場』。パソコンと電話回線を利用して楽しむパソコン通信。その新しいコミュニケーション・ツールの魅力にとりつかれた人達が、この店の常連さん。政治談議で白熱したり、シモネタで赤面したり……。顔も素性も国籍も(?)、そして、名前さえ分からぬ人々が、マスター・矢野徹を囲んで語り合う……。月刊「コンプティーク」が運営するパソコンネット「コンプティークBBS」の、超人気ボードでの打打発止のやりとりを、ここに再現! 「いらっしゃいまし~」


 二宮繁盛記/谷崎泉(著) 装画:ma2

二宮繁盛記 (二見サラ文庫)
二見書房 (2018-09-01)
売り上げランキング: 170,841


現役もご隠居もゆで玉子肴にビールを一本。

看板なし、愛想なし、メニューは卵料理のみ。
そんな立ち飲み屋で生まれるいいオトナたちのお節介と事件!?

新宿の片隅にある立ち飲み屋「二宮」。昭和の家屋を改築した店舗で酒以外に注文できるのはなぜか卵料理のみ。店主は無愛想でも居心地がいいらしいその店に、今日も早い時間から近所のオヤジたちが集いはじめるが、中には厄介事を抱え込んでくるお客もいるようで…? 団地住まいの大金持ち、未だ二宮を上司と慕う後輩、そして謎の家出少女…深い事情がありすぎる人々の陳情に、本日は無事開店となるや否や!?


街の人々の笑顔をつくったのは、1軒のコンビニだった
 コンビニ夢物語/姫井由美子 (著)

コンビニ夢物語 (角川書店単行本)
KADOKAWA / 角川書店 (2015-12-26)
売り上げランキング: 355,125


兵庫県・香住。8年前に妻に先立たれた坂上幸造は、地元に愛される酒店を切り盛りしていた。ある日、幸造は持病の心臓の発作に襲われてしまい、息子の幸一が駆けつけてくる。東京に出て行ったきり長い間故郷に戻ってきていなかった幸一は、突然、父の酒屋をコンビニに改装したいという驚きの提案をする。幸一の言葉に半信半疑だった周囲の人も、次第に彼の熱意に気持ちが動かされ――。
コンビニの実態を知り尽くした著者が描き出した、田舎町に起こった奇跡の物語


 ほっこり庵 いい酒、いい味、いい話
 /板橋雅弘(著) イラスト:原田シンジ


ほっこり庵 いい酒、いい味、いい話 (TO文庫)
TOブックス (2015-09-11)
売り上げランキング: 98,164


おつかれさまです。今日は、何を食べますか? 

読むとお腹がすく食べ呑み小説!人気の酒蔵、銘酒も実名で登場!  

創作料理もレシピもあります!!


【あらすじ】駅から少し離れた裏路地に建つ古ビル。靴音がさびしく響く階段の3階に「ほっこり庵」はあります。毎晩、癖の強いお客さんが集う、このお店では酒の肴にピッタリな話題には事欠きません。今宵も、果たして何が起こるやら……。登場するのは、全て実在する銘酒ばかり。そして、思わず食べたくなる創作料理の再現レシピも収録して、ご来店をお待ちしています。


 苦役列車/西村賢太 (著)

苦役列車
苦役列車
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新潮社 (2012-07-01)
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友もなく、女もなく、一杯のコップ酒を心の慰めに、その日暮らしの港湾労働で生計を立てている十九歳の貫多。或る日彼の生活に変化が訪れたが……。こんな生活とも云えぬような生活は、一体いつまで続くのであろうか――。青春に渦巻く孤独と窮乏、労働と痛飲、そして怨嗟と因業を渾身の筆で描き尽くす、平成の私小説家の新境地。

寒灯
寒灯
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新潮社 (2012-08-10)
売り上げランキング: 173,365


「ぼく、おまえをずっと大切にするから、今後ともひとつよろしく頼むよ」ようやく手に入れることが叶った恋人との同棲生活。仲睦まじく二人で迎える初めての正月に、貫多の期待は高まるが、些細な事柄に癇の虫を刺激され、ついには暴言を吐いてしまう。あやうく垂れ込める暗雲の行方は――。待望の〈秋恵〉シリーズ最新作。


 恋はいつもなにげなく始まってなにげなく終わる。/林伸次(著)

恋はいつもなにげなく始まってなにげなく終わる。
林 伸次
幻冬舎 (2018-07-12)
売り上げランキング: 68,500


人はなぜバーテンダーに恋の話をするのだろう? 

cakesスタート以来、
常に人気ナンバー1の恋愛エッセイの名手にして、
渋谷のバー店主が綴るカウンターの向こうのラブストーリー

恋はいつか消えてしまう。ならば、せめて私が書き留めて、世界に残しておこう――。

スタンダードナンバーの音楽とお酒のエピソードとともに
綴られるのは、燃え上がる恋が次第に冷め、恋の秋がやってきたと嘆く女性。

1年間だけと決めた不倫の恋。
女優の卵を好きになった高校時代の初恋。
かつての彼女とよく通ったパン屋さんを訪ねた男性。
学生時代はモテた女性の後悔。
などなど、世界の片隅に存在した恋のカケラたち。

誰かを強く思った気持ちは、あのとき、たしかに存在したのだ。切なさの記憶溢れる恋愛小説。



復活した悲運の作家の青春小説集
 黄金の服/佐藤泰志(著)

黄金の服 (小学館文庫)
佐藤 泰志
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泳いで、酔っ払って、泳いで、酔っ払って…。夏の大学町を舞台に、若い男女たちが織りなす青春劇。プール、ジャズ、ビール、ジン、ラム、恋愛、セックス、諍い、そして暴力。蒸し暑い季節の中で、「僕」とアキ、文子、道雄、慎の4人は、プールで泳ぎ、ジャズバーで酒を飲み、愛し合い、諍いを起こし、他の男たちと暴力沙汰になり、無為でやるせなく、しかし切実な日々を過ごす。タイトルの出典であるガルシア・ロルカの詩の一節「僕らは共に黄金の服を着た」は、「若い人間が、ひとつの希望や目的を共有する」ことの隠喩。僕たちは「黄金の服」を共に着ることができるのだろうか?
他に、職業訓練校での野球の試合をモチーフとした「オーバー・フェンス」、腎臓を患って入院している青年の日々を描く「撃つ夏」を収録。青春の閉塞感と行き場のない欲望や破壊衝動を鮮烈に描いた短篇集。「黄金の服」と「オーバー・フェンス」は芥川賞候補作品。



 幻の酒―小説 真の酒造りに燃えた男/高瀬 斉(著)

幻の酒―小説 真の酒造りに燃えた男
高瀬 斉
ビーエービージャパン
売り上げランキング: 1,534,520


Arikaアイコン(小)1新潟の酒造現場を舞台とした実名小説
舞台は新潟県の石本酒造、すなわち「越乃寒梅」の蔵元から始まる。本書の主人公、酒造技術指導者の田中哲郎が脳溢血で倒れるシーンからスタートする。そこから田中の生い立ちに戻り、田中が質の高い日本酒を育てていく、その戦いが刻まれていく。この物語は、戦前・戦後と新潟県の日本酒業界を指導した鑑定官で、「研醸会」を作り、国税局退官後も「越乃寒梅」を含む16社の酒造りを指導した田中哲郎氏をモデルとしたもの。登場する人物や酒蔵は実在の名称であり、馴染んだ名前が並ぶだけに業界の人間にとっては読みやすい。また、読み進めていくうちに伝わってくる「田中哲郎」の緊張感あふれる蔵の指導と、日本酒造りに対する情熱には、業界のあり方や己自身をも省みることができるだろう。本書を読んで、新潟の酒に対し、これまでとまったく違う印象を持った。今でこそ「新潟の酒は美味い」と言ってしまうが、戦前から戦後初期にかけてはそうではなかった。悪く言えば田舎の酒である。けれども、田中はその新潟の酒を、安かろう悪かろうではない、あたりまえに美味しいお酒にしようとした。幻の酒というのは、言うまでもなく「越乃寒梅」のことだが、同時にあらゆる吟醸酒のことでもあると思う。安い酒を大量に醸造していた時代には、ほんとうに吟醸酒は幻の酒だったし、それが容易に飲めるようになった現在、その功績のある部分は田中にあるといえよう。その上でなお、「越乃寒梅」が幻の酒たるのは、田中の厳しい酒造りへの要求に、二人三脚で進んできた結果なのではないか、と思う。





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