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大人本セレクト(180)...いろんな意味合いで驚きと衝撃をうけた3冊[幼年画/僕のご先祖さま/淵の王]

kage

2019/02/01 (Fri)

■大人だから楽しんで読める、
大人だから読んでほしい様々なジャンルの『大人本セレクト』をレビュー!
Arikaおとな本1
VOL・180

ほん運び大人だからこそ読んでほしい、いろんな意味合いで驚きと衝撃をうけた3冊

 幼年画/原 民喜(著) nakaban (イラスト)

幼年画
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原 民喜
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幼少期を生々しく思い出す短編集
Arika報告書v1アイコン遠藤周作が絶賛した小説「夏の花」の作家が、原爆投下以前の広島の幼年時代を追憶する美しく切ない短編小説集―。広島・被爆70年という歴史の節目に、同地出身の詩人・小説家、原民喜(1905~1951)の文学を紹介。原民喜と言えば、被爆体験を綴った小説『夏の花』が有名。でも、初期にもこんなに優れた作品を残していたんですね。「三田文学」等で活躍し、原爆投下直後の広島の惨状を描いた名作で知られる作家・原民喜。戦後、自ら命を絶つ前に作家自身によって編まれた短編小説の連作「幼年画」をはじめて単行本化。『幼年画』は、子供の感性を持ち続けて作家になった著者の、輝くばかりの繊細さがまぶしい短編集。こうして美しい造本で複刊されると、作家まで生き返るような気がします。古書・蟲文庫の店主でエッセイストの田中美穂の解説を付し、原民喜の知られざる初期作品に新しい光をあてる。 ひとり出版社の尊敬すべき仕事です。




 僕のご先祖さま―ロベール・クートラス作品
 /岸真理子モリア(文) 岸真理子・モリア、ベルトラ・モリア(訳)


僕のご先祖さま―ロベール・クートラス作品集
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小さな出版社の大きな画集
Arika報告書v1アイコン出版の面白さは多様性にあります。マーケティングに基づくベストセラーもあれば、自分が良いと思ったものを丁寧に作った少部数の本があってもいい。この画集はまさに後者です。聞けば、ご夫婦で営む出版社がこの画集に惚れ込んで作ったのだとか。私はこういう本、好きなんですよ。もちろん、収められた作品も最高に素敵です。





 淵の王/舞城王太郎(著)

淵の王(新潮文庫)
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話者と読者が同化する新体験!
Arika報告書v1アイコン3人の主人公が体験する恐怖を描いた長編小説。中島さおりは“影”に憑依された幼児に襲いかかられる。堀江果歩のマンガには、描いた覚えがない黒髪の女が現れる。中村悟堂が移り住んだ西暁町の家の屋根裏部屋には、闇の穴が黒々と開いている。「俺は君を食べるし、今も食べてるよ」。真っ暗坊主――それはあなたの眼前にもきっと現れる。日常を浸食する魔、そして狂気。ただし話者はこの3人ではなく、彼らを見ているもうひとつの視点です。彼らは主体を見つめながらも、その人生に関わることはできません。両者の関係は、まるで主人公と読者のよう。読者そのものを小説に溶け込ませる斬新な方法論に、作家・舞城王太郎、第ニ章の幕開けを感じました。




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