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新潮社文庫の100冊2019|この夏にしか手に入らない!限定プレミアムカバー PREMIUM COVER 2019 SHINCHO BUNKO(眠れる美女/月と六ペンス/眠れる美女/こころ/江戸川乱歩名作選/午後の恐竜/ナイン・ストーリーズ/仮面の告白/人間失格)

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2019/10/02 (Wed)

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新潮文庫の100冊2019
文庫フェア


潮文庫『新潮文庫の100冊』。

2019年のテーマ「この感情は何だろう。」

毎年夏になると、出版各社の文庫を紹介したパンフレットが書店に並びます。

これらのパンフレットのなかでも「新潮文庫の100冊」のキャンペーンは、1976年から始まり40年近い歴史があります。

2900余点の新潮文庫の中から編集部が厳選した100点を、「恋する本」「シビレル本」「考える本」「ヤバイ本」「泣ける本」の5テーマに分類しておすすめします。

■今年の特典


#キュンタ大作戦

新潮社が毎年展開しているフェア「新潮文庫の100冊」がスタートした。

 今年の「新潮文庫の100冊」には、「#キュンタ」で盛り上げて、「純金キュンタしおり」をゲットしよう!

応募方法

一冊買えばもらえる!

「キュンタうちわしおり」

※「キュンタうちわしおり」は「新潮文庫100冊」フェアを開催している全国主要書店でもらえます。
※「新潮文庫の100冊」購入者が対象です。
※「キュンタうちわしおり」は無くなりしたい終了します。

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当たる!
抽選100名様に「キュンタうちわしおり」が当たる!
※当選された方はDMが届きます。
*24K(表面加工)です。

応募締切
2019年9月5日(金)正午まで

締め切り以降の投稿は応募対象外となりますので、ご注意ください。

詳しいことは
「新潮文庫の100冊2019」ページで応募規約を含めて確認!


■フェアのジャンル項目


恋する本
シビレル本
考える本
ヤバイ本
泣ける本


■アイコンの説明


=受賞作
=映像化
📚=新潮文庫の一行



  このにしかに入らない!
     限定プレミアムカバー
      PREMIUM COVER 
           2019

      🍉SHINCHO BUNKO🤖
 


 ■恋する本

 📚女の子は深あく眠っていて、なんにも知らないんですわ。(P10)
 眠れる美女/川端康成(著)

幼い体に重ねる、命の哀しみ。

「最後の一線」で研ぎ澄まされる、圧倒的な性。

川端的エロティシズムの金字塔。 


眠れる美女

眠れる美女 (新潮文庫)

限定プレミアムカバー

波の音高い海辺の宿は、すでに男ではなくなった老人たちのための逸楽の館であった。真紅のビロードのカーテンをめぐらせた一室に、前後不覚に眠らされた裸形の若い女――その傍らで一夜を過す老人の眼は、みずみずしい娘の肉体を透して、訪れつつある死の相を凝視している。熟れすぎた果実の腐臭に似た芳香を放つデカダンス文学の名作「眠れる美女」のほか「片腕」「散りぬるを」。

…‥‥‥…
Arika報告書v1アイコン前後不覚に眠る裸形の美女を横たえ、周囲に真紅のビロードのカーテンをめぐらす一室は、老人たちの秘密の逸楽の館であった――表題作等3編。年頃の娘と添い寝ができる老人限定の宿を勧められた男が、その状況に戸惑いつつ、やがて人生で出会った恋人や娘、妻といった女たちの面影を回想してゆく…。実際のところ、相手の寝姿をじっと眺めるといった行為は、非常に稀な状況だと思う。そう考えると、こうした心情を拾い上げ、物語に昇華させた文豪の着眼点は素晴らしいと思う。そして、この本を読んだ後には、作者の小説に出てくる父親の、女性に対する執着心が目につくように。実験的な色合いの濃い短編集であり、色んな意味で文豪の印象が変わる一冊。

川端康成
┣1899年(明治32年)6月14日 - 1972年(昭和47年)4月16日(72歳没)
┣大阪府出身。東京帝国大学国文学科卒業
┣小説家、文芸評論家
┣大正から昭和の戦前・戦後にかけて活躍した近現代日本文学の頂点に立つ作家の一人である。
┣1968年、ノーベル文学賞受賞。




 📚その絵を描いたのは、知ってはならない秘密を知った罪深い男だ。(P352)
 月と六ペンス/サマセット・モーム(著) 金原瑞人(訳)

「じゃあ、どうして奥さまを捨てたんです?」

天才画家の情熱の生涯を描く歴史的大ベストセラー。 


月と六ペンス

月と六ペンス (新潮文庫)

限定プレミアムカバー

ある夕食会で出会った、冴えない男ストリックランド。ロンドンで、仕事、家庭と何不自由ない暮らしを送っていた彼がある日、忽然と行方をくらませたという。パリで再会した彼の口から真相を聞いたとき、私は耳を疑った。四十をすぎた男が、すべてを捨てて挑んだこととは――。ある天才画家の情熱の生涯を描き、正気と狂気が混在する人間の本質に迫る、歴史的大ベストセラーの新訳。

…‥‥‥…
Arika報告書v1アイコンロンドンでの安定した仕事、温かな家庭、そのすべてを捨て、一路パリへ旅立った四十をすぎた男が挑んだものとは―――。パリで再会した彼の口から真相を聞いたとき、私は耳を疑った。ある天才画家の情熱の生涯を描き、正気と狂気が混在する人間の本質に迫る、英文学の歴史的大ベストセラーの新訳!

原著:サマセット・モーム
┣1874年1月25日 - 1965年12月16日。イギリスの小説家・劇作家。フランスのパリに生れるが、幼くして両親を亡くし、南イングランドの叔父のもとで育つ。ドイツのハイデルベルク大学、ロンドンの聖トマス病院付属医学校で学ぶ。医療助手の経験を描いた小説『ランベスのライザ』(1897)が注目され、作家生活に入る。1919年に発表した『月と六ペンス』は空前のベストセラーとなった代表作である

翻訳:金原瑞人
┣1954(昭和29)年岡山県生れ。翻訳家、英文学者。法政大学社会学部教授。エッセイ『翻訳家じゃなくてカレー屋になるはずだった』『サリンジャーに、マティーニを教わった』のほか、ヘミングウェイ『武器よさらば』、モーム『月と六ペンス』、カート・ヴォネガット『国のない男』、アレックス・シアラー『青空のむこう』など訳書多数。芥川賞作家金原ひとみの実父。


英国諜報員アシェンデン (新潮文庫)
サマセット モーム
新潮社 (2017-06-28)
売り上げランキング: 180,493


スパイ小説の先駆にして金字塔。

諜報員でもあった文豪による古典エンターテイメント!


時はロシア革命と第一次大戦の最中。英国のスパイであるアシェンデンは上司Rからの密命を帯び、中立国スイスを拠点としてヨーロッパ各国を渡り歩いている。一癖も二癖もあるメキシコやギリシア、インドなどの諜報員や工作員と接触しつつアシェンデンが目撃した、愛と裏切りと革命の日々。そしてその果てにある人間の真実――。諜報員として活躍したモームによるスパイ小説の先駆にして金字塔。


ジゴロとジゴレット: モーム傑作選 (新潮文庫)
サマセット モーム
新潮社 (2015-08-28)
売り上げランキング: 213,651


味わいと企み、機知とユーモア。

英文学屈指の文豪の短篇を新訳。

八篇の極上の物語。


避暑地でダイエット中の中年女性たちの前にスレンダーな女性が現れて巻き起こる仲間割れ。結核療養所での患者同士の結婚式。占領軍のドイツ兵の子を身ごもったフランス人女性の気丈。政治家が精神科医に告白する屈辱的な幻視。カジノで危険な芸をみせて生計を立てる夫婦の悲哀。ヨーロッパを舞台に、味わいと企みと機知とユーモアに彩られた大人の嗜み、その極致八篇を新訳で愉しむ。

■□■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
『月と六ペンス』(The Moon and Sixpence)
1919年に出版されたサマセット・モームの小説。画家のポール・ゴーギャンをモデルに、絵を描くために安定した生活を捨て、死後に名声を得た人物の生涯を、友人の一人称という視点で書かれている。この小説を書くにあたり、モームは実際にタヒチへ赴き、ゴーギャンの絵が描かれたガラスパネルを手に入れたという。




 📚女の子は深あく眠っていて、なんにも知らないんですわ。(P10)
 眠れる美女/川端康成(著)

幼い体に重ねる、命の哀しみ。

「最後の一線」で研ぎ澄まされる、圧倒的な性。

川端的エロティシズムの金字塔。 


眠れる美女

眠れる美女 (新潮文庫)

限定プレミアムカバー

波の音高い海辺の宿は、すでに男ではなくなった老人たちのための逸楽の館であった。真紅のビロードのカーテンをめぐらせた一室に、前後不覚に眠らされた裸形の若い女――その傍らで一夜を過す老人の眼は、みずみずしい娘の肉体を透して、訪れつつある死の相を凝視している。熟れすぎた果実の腐臭に似た芳香を放つデカダンス文学の名作「眠れる美女」のほか「片腕」「散りぬるを」。

目次:眠れる美女/片腕/散りぬるを
解説 三島由紀夫

…‥‥‥…
Arika報告書v1アイコン前後不覚に眠る裸形の美女を横たえ、周囲に真紅のビロードのカーテンをめぐらす一室は、老人たちの秘密の逸楽の館であった――表題作等3編。年頃の娘と添い寝ができる老人限定の宿を勧められた男が、その状況に戸惑いつつ、やがて人生で出会った恋人や娘、妻といった女たちの面影を回想してゆく…。実際のところ、相手の寝姿をじっと眺めるといった行為は、非常に稀な状況だと思う。そう考えると、こうした心情を拾い上げ、物語に昇華させた文豪の着眼点は素晴らしいと思う。そして、この本を読んだ後には、作者の小説に出てくる父親の、女性に対する執着心が目につくように。実験的な色合いの濃い短編集であり、色んな意味で文豪の印象が変わる一冊。

川端康成
┣1899年(明治32年)6月14日 - 1972年(昭和47年)4月16日(72歳没)
┣大阪府出身。東京帝国大学国文学科卒業
┣小説家、文芸評論家
┣大正から昭和の戦前・戦後にかけて活躍した近現代日本文学の頂点に立つ作家の一人である。一高時代の1918(大正7)年の秋に初めて伊豆へ旅行。以降約10年間にわたり、毎年伊豆湯ケ島に長期滞在する。菊池寛の了解を得て1921年、第六次「新思潮」を発刊。新感覚派作家として独自の文学を貫いた。1968(昭和43)年ノーベル文学賞受賞。1972年4月16日、逗子の仕事部屋で自死。著書に『伊豆の踊子』『雪国』『古都』『山の音』『眠れる美女』など多数。


掌の小説 (新潮文庫)
掌の小説 (新潮文庫)
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川端 康成
新潮社
売り上げランキング: 17,747


唯一の肉親である祖父の火葬を扱った自伝的な「骨拾い」、町へ売られていく娘が母親の情けで恋人のバス運転手と一夜を過す「有難う」など、豊富な詩情と清新でデリケートな感覚、そしてあくまで非情な人生観によって独自な作風を打ち立てた著者の、その詩情のしたたりとも言うべき“掌編小説"122編を収録した。若い日から四十余年にわたって書き続けられた、川端文学の精華である。


伊豆の踊子 (新潮文庫)
川端 康成
新潮社
売り上げランキング: 4,411


旧制高校生である主人公が孤独に悩み、伊豆へのひとり旅に出かける。途中、旅芸人の一団と出会い、そのなかの踊子に、心をひかれてゆく。清純無垢な踊子への想いをつのらせ、孤児意識の強い主人公の心がほぐれるさまは、清冽さが漂う美しい青春の一瞬……。ほかに『禽獣』など3編を収録。巻末の三島由紀夫による「解説」は、川端文学の主題と本質についてするどく論じている。




 📚あなたはそのたった一人になれますか。(P97)
 こころ/夏目漱石(著)

友情と恋の、どちらかを選ばなくてはならなくなったら、どうしますか……。 

こころ

こころ (新潮文庫)

限定プレミアムカバー

鎌倉の海岸で、学生だった私は一人の男性と出会った。不思議な魅力を持つその人は、“先生”と呼んで慕う私になかなか心を開いてくれず、謎のような言葉で惑わせる。やがてある日、私のもとに分厚い手紙が届いたとき、先生はもはやこの世の人ではなかった。遺された手紙から明らかになる先生の人生の悲劇――それは親友とともに一人の女性に恋をしたときから始まったのだった。

…‥‥‥…
Arika報告書v1アイコン親友を裏切って恋人を得た。しかし、親友は自殺した。増殖する罪悪感、そして焦燥……。知識人の孤独な内面を快る近代文学を代表する名作。“私”が先生と出逢った鎌倉の海。何度も通った先生と妻の家。病気で余命幾ばくもない父がいる実家。明治天皇の崩御で時代が移り変わって行く中で“私”が求めたもの。後半の“先生”が語る告白文は、人の『こころ』を生々しく表しているように思える。 「恋は罪悪です」の言葉が人間の姿を表現している。 先生が体験した心臓に刺さるような恋心と嫉妬とエゴと友情と。 “私”を通して‘私’の血肉となっていく。

十代の頃に初めて読んで、何度目かの再読。純文学って読んでいると自分が高尚な人間になった気がしてしまう魔力がある。明治の世の恋愛は重いなと思った。シチュエーションとしては少女漫画でありそう。同じ屋根の下で暮らしてたら、そりゃ好きになるよね。 先生の「K」への罪を許されたくないという心は少し理解できる。先生を殺したのは時代だと思った。それに先生が新しい時代を望まなかったのもまた明治の世に生まれたからなのかなと思った。 再読ごとに感じ方が変わっていく。年齢と共に「先生」の言わんとするところが理解しやすくなっていた。でも「K」に対しては、えっそれで死ぬ⁉と思ったり、親の死に目を放った「私」にもこの先、先生のような運命が待ち受けているんじゃないかと勘ぐったり、先生の「妻」にはいきなり東京に帰ってきた理由をどう説明するのさ…と心配したり、なんだか私も少し大人になったなーと(笑)。先生の苦しみが分かる所もあれば、分かろうとしても分からない部分もある。前半に焦らされて焦らされて「先生早く答えを・・・!」となりつつ、後半は遺書の膨大な量に圧倒されました。非常に考えさせられる一冊!

夏目漱石
┣1867年2月9日(慶応3年1月5日) - 1916年(大正5年)12月9日(50歳没)
┣江戸牛込馬場下(現在の新宿区喜久井町)に生れる。帝国大学英文科卒。松山中学、五高等で英語を教え、英国に留学した。留学中は極度の神経症に悩まされたという。帰国後、一高、東大で教鞭をとる。1905(明治38)年、『吾輩は猫である』を発表し大評判となる。翌年には『坊っちゃん』『草枕』など次々と話題作を発表。1907年、東大を辞し、新聞社に入社して創作に専念。『三四郎』『それから』『行人』『こころ』等、日本文学史に輝く数々の傑作を著した。最後の大作『明暗』執筆中に胃潰瘍が悪化し永眠。享年50。


虞美人草 (新潮文庫)
虞美人草 (新潮文庫)
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夏目 漱石
新潮社
売り上げランキング: 127,958


大学卒業のとき恩賜の銀時計を貰ったほどの秀才小野。彼の心は、傲慢で虚栄心の強い美しい女性藤尾と、古風でもの静かな恩師の娘小夜子との間で激しく揺れ動く。彼は、貧しさからぬけ出すために、いったんは小夜子との縁談を断わるが……。やがて、小野の抱いた打算は、藤尾を悲劇に導く。東京帝大講師をやめて朝日新聞に入社し、職業的作家になる道を選んだ夏目漱石の最初の作品。


硝子戸の中 (新潮文庫)
夏目 漱石
新潮社
売り上げランキング: 162,987


硝子戸の中から外を見渡しても、霜除けをした芭蕉だの、直立した電信柱だののほか、これといって数えたてるほどのものはほとんど視野に入ってこない――。宿痾の胃潰瘍に悩みつつ次々と名作を世に送りだしていた漱石が、終日書斎の硝子戸の中に坐し、頭の動くまま気分の変るまま、静かに人生と社会を語った随想集。著者の哲学と人格が深く織りこまれている。


門 (新潮文庫)
門 (新潮文庫)
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夏目 漱石
新潮社
売り上げランキング: 16,734


親友の安井を裏切り、その妻であった御米と結ばれた宗助は、その負い目から、父の遺産相続を叔父の意にまかせ、今また、叔父の死により、弟・小六の学費を打ち切られても積極的解決に乗り出すこともなく、社会の罪人として諦めのなかに暮らしている。そんな彼が、思いがけず耳にした安井の消息に心を乱し、救いを求めて禅寺の門をくぐるのだが。『三四郎』『それから』に続く三部作。


草枕 (新潮文庫)
草枕 (新潮文庫)
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夏目 漱石
新潮社
売り上げランキング: 69,786


智に働けば角が立つ――思索にかられつつ山路を登りつめた青年画家の前に現われる謎の美女。絢爛たる文章で綴る漱石初期の名作。


行人 (新潮文庫)
行人 (新潮文庫)
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夏目 漱石
新潮社
売り上げランキング: 94,574


学問だけを生きがいとしている一郎は、妻に理解されないばかりでなく、両親や親族からも敬遠されている。孤独に苦しみながらも、我を棄てることができない彼は、妻を愛しながらも、妻を信じることができず、弟・二郎に対する妻の愛情を疑い、弟に自分の妻とひと晩よそで泊まってくれとまで頼む……。「他の心」をつかめなくなった人間の寂寞とした姿を追究して『こころ』につながる作品。


道草 (新潮文庫)
道草 (新潮文庫)
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夏目 漱石
新潮社
売り上げランキング: 62,400


海外留学から帰って大学の教師になった健三は、長い時間をかけて完成する目的で一大著作に取りかかっている。その彼の前に、十五、六年前に縁が切れたはずの養父島田が現われ、金をせびる。養父ばかりか、姉や兄、事業に失敗した妻お住の父までが、健三にまつわりつき、金銭問題で悩ませる。その上、夫婦はお互いを理解できずに暮している毎日。近代知識人の苦悩を描く漱石の自伝的小説。


坑夫 (新潮文庫)
坑夫 (新潮文庫)
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夏目 漱石
新潮社
売り上げランキング: 72,586


恋愛事件のために家を出奔した主人公は、周旋屋に誘われるまま坑夫になる決心をし、赤毛布や小僧の飛び入りする奇妙な道中を続けた末銅山に辿り着く。飯場にひとり放り出された彼は異様な風体の坑夫たちに嚇かされたり嘲弄されたりしながらも、地獄の坑内深く降りて行く……漱石の許を訪れた未知の青年の告白をもとに、小説らしい構成を意識的に排して描いたルポルタージュ的異色作。


明暗 (新潮文庫)
明暗 (新潮文庫)
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夏目 漱石
新潮社
売り上げランキング: 55,416


勤め先の社長夫人の仲立ちで現在の妻お延と結婚し、平凡な毎日を送る津田には、お延と知り合う前に将来を誓い合った清子という女性がいた。ある日突然津田を捨て、自分の友人に嫁いでいった清子が、一人温泉場に滞在していることを知った津田は、秘かに彼女の元へと向かった……。濃密な人間ドラマの中にエゴイズムのゆくすえを描いて、日本近代小説の最高峰となった漱石未完の絶筆。


虞美人草 (新潮文庫)
虞美人草 (新潮文庫)
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夏目 漱石
新潮社
売り上げランキング: 127,958


大学卒業のとき恩賜の銀時計を貰ったほどの秀才小野。彼の心は、傲慢で虚栄心の強い美しい女性藤尾と、古風でもの静かな恩師の娘小夜子との間で激しく揺れ動く。彼は、貧しさからぬけ出すために、いったんは小夜子との縁談を断わるが……。やがて、小野の抱いた打算は、藤尾を悲劇に導く。東京帝大講師をやめて朝日新聞に入社し、職業的作家になる道を選んだ夏目漱石の最初の作品。


吾輩は猫である (新潮文庫)
夏目 漱石
新潮社
売り上げランキング: 20,079


中学教師苦沙弥先生の書斎に集まる明治の俗物紳士達の語る珍談・奇譚、小事件の数かずを、先生の家に迷いこんで飼われている猫の眼から風刺的に描いた、漱石最初の長編小説。江戸落語の笑いの文体と、英国の男性社交界の皮肉な雰囲気と、漱石の英文学の教養とが渾然一体となり、作者の饒舌の才能が遺憾なく発揮された、痛烈・愉快な文明批評の古典的快作である。


坊っちゃん (新潮文庫)
夏目 漱石
新潮社
売り上げランキング: 3,968


松山中学在任当時の体験を背景とした初期の代表作。物理学校を卒業後ただちに四国の中学に数学教師として赴任した直情径行の青年“坊っちゃん”が、周囲の愚劣、無気力などに反撥し、職をなげうって東京に帰る。主人公の反俗精神に貫かれた奔放な行動は、滑稽と人情の巧みな交錯となって、漱石の作品中最も広く愛読されている。近代小説に勧善懲悪の主題を復活させた快作である。


それから (新潮文庫)
それから (新潮文庫)
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夏目 漱石
新潮社
売り上げランキング: 10,984


長井代助は三十にもなって定職も持たず、父からの援助で毎日をぶらぶらと暮している。実生活に根を持たない思索家の代助は、かつて愛しながらも義侠心から友人平岡に譲った平岡の妻三千代との再会により、妙な運命に巻き込まれていく……。破局を予想しながらもそれにむかわなければいられない愛を通して明治知識人の悲劇を描く、『三四郎』に続く三部作の第二作。


彼岸過迄 (新潮文庫)
彼岸過迄 (新潮文庫)
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夏目 漱石
新潮社
売り上げランキング: 86,276


誠実だが行動力のない内向的性格の須永と、純粋な感情を持ち恐れるところなく行動する彼の従妹の千代子。愛しながらも彼女を恐れている須永と、彼の煮えきらなさにいらだち、時には嘲笑しながらも心の底では惹かれている千代子との恋愛問題を主軸に、自意識をもてあます内向的な近代知識人の苦悩を描く。須永に自分自身を重ねた漱石の自己との血みどろの闘いはこれから始まる。


二百十日・野分 (新潮文庫)
夏目 漱石
新潮社
売り上げランキング: 227,440


俗な世相を痛烈に批判し、非人情の世界から人情の世界への転機を示す「二百十日」、その思想をさらに深く発展させた「野分」を収録。


文鳥・夢十夜 (新潮文庫)
夏目 漱石
新潮社
売り上げランキング: 13,847


人に勧められて飼い始めた可憐な文鳥が家人のちょっとした不注意からあっけなく死んでしまうまでを淡々とした筆致で描き、著者の孤独な心持をにじませた名作『文鳥』、意識の内部に深くわだかまる恐怖・不安・虚無などの感情を正面から凝視し、〈裏切られた期待〉〈人間的意志の無力感〉を無気味な雰囲気を漂わせつつ描き出した『夢十夜』ほか、『思い出す事など』『永日小品』等全7編。


こころ (新潮文庫)
こころ (新潮文庫)
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夏目 漱石
新潮社
売り上げランキング: 131


熊本の高等学校を卒業して、東京の大学に入学した小川三四郎は、見る物聞く物の総てが目新しい世界の中で、自由気儘な都会の女性里見美禰子に出会い、彼女に強く惹かれてゆく……。青春の一時期において誰もが経験する、学問、友情、恋愛への不安や戸惑いを、三四郎の恋愛から失恋に至る過程の中に描いて『それから』『門』に続く三部作の序曲をなす作品である。





 ■シビレル本

 📚あなたは、あれらの、ほんとうの身の上話を聞きたいとはおぼしめしませんかね。(P102)
 江戸川乱歩名作選/江戸川乱歩(著)

「陰獣」「押絵と旅する男」ほか、大乱歩の魔術に浸れる全七編を収録。 

江戸川乱歩名作選

限定プレミアムカバー

見るも無残に顔が潰れた死体、変転してゆく事件像(「石榴(ざくろ)」)。絶世の美女に心奪われた兄の想像を絶す る“運命”(「押絵と旅する男」)。謎に満ちた探偵作家・大江春泥(しゅんでい)に脅迫される実業家夫人、彼女を恋する私は春泥の影を追跡する――後世に 語り継がれるミステリ「陰獣」。他に「目羅博士」「人でなしの恋」「白昼夢」「踊る一寸法師」を収録。大乱歩の魔力を存分に味わえる厳選全7編。

…‥‥‥…
Arika報告書v1アイコン読み始めてからの独特の湿っぽい薄暗くも気味の悪い作風に、中編である「石榴」、「陰獣」の二転三転する展開はに唸る。乱歩お得意の幻想怪奇な世界観を楽しめる「押絵と旅する男」、「目羅博士」、「人でなしの恋」、「白昼夢」、「踊る一寸法師」など中篇と短篇からなる全7編。どんどん読み進めてしまって、気づいたら最後のページでした。中編に挟まれる短編。どれも気持ちのいいお話とは言えないけれど、読みやすい文章でした。探偵ものなんかは伝わりやすい文を書けないといけないのだろうな。 話が語りかけてくる、自分も話のなかの登場人物に気づいたらされている。もっと聞かせて、どうなるの。どうなっちゃったの。恐ろしいも思いつつも先が知りたくて堪らなくなってしまいました。 私的に「人でなしの恋」がお気に入りでした。乱歩入門編である「江戸川乱歩傑作選」に優るとも劣らない作品ばかり。なぜなら、傑作選に入りきらなかった名作(代表作)が収録しているからだ。一気に読み終えて 雰囲気から連続して読むには精神力というか、体力を消耗する感覚がした。

江戸川乱歩
┣1894年三重県生まれ。
┣早稲田大学卒業。雑誌編集、新聞記者などを経て、1923年「二銭銅貨」でデビュー。以後、「D坂の殺人事件」などの探偵小説を 次々発表。怪奇小説、幻想小説にも優れた作品が多い。代表的なシリーズに、「怪人二十面相」「少年探偵団」などがある。日本の小説界に多大なる業績を残 す。65年没。




 📚本物の怪獣など存在しないんだ。(P45)
 午後の恐竜/星 新一(著)

地球の運命はいかに? 

午後の恐竜

午後の恐竜 (新潮文庫)

限定プレミアムカバー

現代社会に突然巨大な恐竜が次々と出現! 蜃気楼か? 集団幻覚か? それとも立体テレビの放映か?──地球の運命をシニカルに描く表題作。ティーチング・マシンになった教育ママ、体中に極彩色の模様ができた前衛芸術家、核爆弾になった大臣――偏執と狂気の世界をユーモラスに描く「狂的体質」。ほかに、「戦う人」「契約時代」「理想的販売法」「幸運のベル」など全11編。

…‥‥‥…
Arika報告書v1アイコンショートショートには新鮮なアイデア、完全なプロット、意外な結末、と三要素で構成されるとはロバート・オバーファーストの説だそう。たった数ページでも完全な世界が出来上がる星新一の才能は到底真似できないレヴェルではと思った。 風刺的だったりブラックユーモアがきいていたり、妖異譚ぽかったり、SFぽかったり。 同じものが1つと無く、でも統一された雰囲気は感じる。 気持ち長めの作品が多いのが、どれもピリ辛で小気味好い味わい。人間の弱さや愚かさをコミカルに鋭く描く視点に脱帽。表題作や契約時代、「戦う人」がちょうど良い毒感でお気に入り。ページ数が少ないし、収録作もそれぞれ趣向がちがっていて飽きずに読めた。諷刺が効いてるし、未来を予見してて面白い。今読んでも色褪せない。

星 新一
┣1926年‐1997年。東京生れ。
┣東京大学農学部卒。1957(昭和32)年、日本最初のSF同人誌「宇宙塵」の創刊に参画し、ショート・ショートという分野を開拓した。1001編を超す作品を生み出したSF作家の第一人者。SF以外にも父・星一や祖父・小金井良精とその時代を描いた伝記文学などを執筆している。




 📚今日はバナナフィッシュにうってつけの日だから。(P29)
 ナイン・ストーリーズ/J・D・サリンジャー/著 、野崎 孝/訳

完成度では『ライ麦畑』より上との声も。

ハマることうけあいの、ヤバい短篇集。 


ナイン・ストーリーズ

ナイン・ストーリーズ (新潮文庫)

限定プレミアムカバー

バナナがどっさり入っているバナナ穴に行儀よく泳いでいき、中に入ると豚みたいにバナナを食べ散らかすバナナフィッシュ。あんまりバナナを食べ過ぎて、バナナ穴から出られなくなりバナナ熱にかかって死んでしまうバナナフィッシュ……グラース家の長兄、シーモアの謎の自殺を描く「バナナフィッシュにうってつけの日」ほか、九つのケッ作からなる自選短篇集。

…‥‥‥…
Arika報告書v1アイコン『ライ麦畑で捕まえて』で有名なJ.D.サリンジャーの短編集。はかない理想と暴虐な現実との間にはさまれて、抜き差しならなくなった人々を描き、胸に突き刺さる鋭い感覚と豊かなイメージで造る九つの物語。すべて違うキャラクターの味わい異なる物語なのに、どれも数ページで引き込まれる世界で面白い。会話が生きていて、読んでいて楽しい。どのキャラクターも愛おしく感じられる。しかしどう解釈していいかわからない話も。訳者あとがきを読んで少しわかったような気もするもの。一度ではなかなか理解できない展開に苦戦しつつも、サラリとしたテンポに引き込まれる。とは言え、わからなかったことが多すぎたので、もう少し海外作品に馴染んでから再挑戦したい。その中でも気になったのが4本。『バナナフィッシュにうってつけの日』、『笑い男』、『エズミに捧ぐ-愛と汚辱のうちに』、『テディ』 です。 『バナナフィッシュ~』が飛び抜けて良い。かなしみをかなしみごと抱きしめずにはいられないような儚さ。『笑い男』はメタファが効いていて話の構成が非常に好み、『エズミ~』も同様に構成が
がとても好み。『テディ』はちょっと怖いな。あとは、コネチカットが結構好き。亭主の知性を信用しちゃだめ、ってセリフに笑った。それは客観的に信用しないってことじゃなくて、主観的に信用しないってことだと思う。相手の「知性」を信用しないことって、裏を返せば思いやりなのでは。ちょっと難しかったというのが正直な感想だが、『青の時代』は笑える描写が多かった。

J・D・サリンジャー(ジェローム・デイヴィッド・サリンジャー)
┣1919年1月1日 - 2010年1月27日(91歳没)。
┣アメリカ合衆国の小説家。
┣『ライ麦畑でつかまえて』などで知られる。晩年は一切作品を発表せず、公にも姿を見せない隠遁生活を送った。





  ヤバイ本

 📚お前は人間ならぬ何か奇妙に悲しい生き物(いきもの)だ。(P212)
 仮面の告白/三島 由紀夫(著)

苦しい。彼の姿から目が離せない僕。

そんな男の子の気持わかりますか? 


仮面の告白

仮面の告白 (新潮文庫)

限定プレミアムカバー

「私は無益で精巧な一個の逆説だ。この小説はその生理学的証明である」と作者・三島由紀夫は言っている。女性に対して不能であることを発見した青年は、幼年時代からの自分の姿を丹念に追求し、“否定に呪われたナルシシズム”を読者の前にさらけだす。三島由紀夫の文学的出発をなすばかりでなく、その後の生涯と、作家活動のすべてを予見し包含した、戦後日本文学の代表的名作。

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Arika報告書v1アイコン

早くから自らの同性愛的傾向を自覚した主人公は、自らの性向と友人の妹の園子の間で苦しみながら戦中と戦後を過ごす。肉欲の伴わない愛を尊び、肉欲(肉感)に惹かれる己を卑下するのはピューリタニズム的に過ぎていてイマイチ響かない。自分がアブノーマルだという自覚があるからこそ、理性的愛情と愛欲の交点を見出すことを諦めざるを得なかったであろう彼の心情を思うと辛い。彼は愛への理想が高過ぎるばかりに、ありふれた好感を蔑ろにしてしまう人だとも思う(そんな人に心当たりがある)。 衒学的な引用や唐突なラテン語などは見栄っ張りで、くどいほどの内省は気難しいが、一方で風景や仕草の描写は繊細。このアンバランスな文体が話によく合っていた。この作品はフィクションでありながら、自らの倒錯と仮面に覆われた嘘の自分を描いた私小説のようにとれたが私の読解力の及ばないとこは確実にあるはずだ。数ページめくってみただけで、たちまち吸い込まれるように読み耽った。一つ一つの言葉の輝き、躍動感のある文体、緻密な構成。どれをとっても昔受けた衝撃が甦るのに大した時間はかからなかった。人は誰しも告白すべき何かを隠しているのかもしれない。 まして作家であれば、ひとつの作品を産み出すような告白があるのだろう。 「青春」と恥ずかしげもなく呼んでみる。 そんな、自らの人となり、自らの運命を、ロマンチックに考え勝ちな時間。 「告白」と大それた思いで書き記したくなるのではないか。ずっと三島を警戒していたが、繊細な描写を楽しみながら静かに読む読み方もあったのだ。 しかし、迸る想いを書き連ねているだけではなく、冷静に読者の目を意識しているように思える。それにしても人間はここまで自分をさらけ出す必要があるのだろうか。


 📚恥の多い生涯を送って来ました。(P9)
 人間失格/太宰 治(著)

この主人公は自分だ、と思う人とそうでない人に、日本人は二分される。 

人間失格(新潮社)2019

「恥の多い生涯を送って来ました」。そんな身もふたもない告白から男の手記は始まる。男は自分を偽り、ひとを欺き、取り返しようのない過ちを犯し、「失格」の判定を自らにくだす。でも、男が不在になると、彼を懐かしんで、ある女性は語るのだ。「とても素直で、よく気がきいて(中略)神様みたいないい子でした」と。ひとがひととして、ひとと生きる意味を問う、太宰治、捨て身の問題作。

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Arika報告書v1アイコン生への意志を失い、廃人同様に生きる男が綴る手記を通して、自らの生涯の終わりに臨んで、著者が内的真実のすべてを投げ出した傑作告白体小説。人に対する恐怖心はどこから生まれたのか。相手の感情をぶつけられたり、裏切られる事など沢山想像は出来る。空腹を知らない葉蔵は、満足するための源泉をもたない。つまり彼は、欲が満たされる充足感をもたないがゆえに「自分の幸福の観念と、世のすべての人たちの幸福の観念とが、まるで食いちがっているような不安」(p12)を感じる。彼にとって他者の満足は、理解できない奇怪なものであり、恐怖の対象である。彼はその「わからなさ」を覆うように道化を他者との間に置く。彼が言うように、それは「人間への最後の求愛」(p14)である。それは他者と同じ二重性をもつことを意味するが、二重性をもちながら生を喜ぶ他者がまた葉蔵には理解できない。堀木へ対する接し方では「自分は相手より上にいる」事に拘っている感じも見られる。いずれにも共通するのは、「相手も自分も傷付かない」ようにしている事。それが、最後のマダムの言葉に繋がっているのかも知れません。自分に正直であればあるほど、人と繋がる事、繋がりながら生きていく事の難しさを共感出来る不朽の1冊である。

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