宮木あや子文庫|憧憬☆カトマンズ(MF文庫ダ・ヴィンチ) /宮木あや子(著)
2019/06/05 (Wed)
『花宵道中』に代表される繊細で叙情性あふれる「A面」。
明るく突き抜けたエンタメ性抜群の「B面」と自らカテゴライズする宮木あや子。
その振り幅の広さは同一作家であることを疑うほど⁉
過去の作品の魅力を徹底紹介。
今回の書籍案内人・・・・Arika
本音全開!テンポ抜群!
現在を生きる女性たちをコミカル&リアルに描く!
☑全ワーキングガール必読、
仕事に恋に悩む、アラサー女子の憂鬱を吹き飛ばすウルトラハッピーストーリー
29歳の、私たち。
派遣の生き方、正社員のやり方、仕事か恋か、外見か内面か、
悩みは尽きない年頃だけど、それでもウルトラハッピーに生きていく!
爆笑ガールズトーク満載、読めば元気が出ること間違いなし!
解説は、作家の山内マリコ。
収録作品:憧憬☆カトマンズ / 脳膜☆サラマンダー / 豪雪☆オシャマンベ / 両国☆ポリネシアン
あけすけな本音に爆笑!!働くアラサー女子必読!!
外資系ITサポートセンターで派遣社員として働く29歳の後藤、不倫の彼とは3年目。おバカ学校として有名なユーラシア大学で知り合って以来の親友・中尾と、飲み屋で本音トークを繰り広げる日々。カトマンズで自分探しでもしたら人生って変わるわけ? 自分探しなんてまっぴら、腹立つことや悔しいこともいっぱいあるけど…私は私で、きちんと生きてる!仕事に恋にいろいろ悩む、アラサー女子の現実は綺麗事ばかりじゃない! 痛快なテンポの先にウルトラハッピーエンドがある。『日経ウーマン』で連載されたワーキングガール小説。妙齢の女性が自分さがしにでも行く話かと思っていたら全然違った。こんなにハッピーだったらいいなぁ~と思えるほどのハッピーエンドだし、とってもポジティブ!
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📚本のしおり④
セリフと心理描写が、上手い! 爽快であっさりしているのに読んだあとたしかな満足感があります。 行動力があるところが各ヒロインのいいところだと!彼氏たちの名字が紛らわしすぎる。最終話、後藤と中尾となし崩し的に友情?深めるパティの真っ直ぐさも素敵だと!世代的にも近いので、読んでて共感する部分とか多くあって、楽しい話ばかりでした。社会の現状とかそれに巻き込まれる様は、見ていて痛々しかったけど、私も今経験していることなので、みんな同じなんだなぁと、冷静に思ってみたりした。スキー場の話はあまりない経験のことを書いてあったので、目を丸くしてしまいました。『セレモニー黒真珠』とか『野良女』に出てきたキャラがちょこっと出演してるのが、個人的に萌える。著者は「B面作品の世界は全部繋がってる」ってどこかで言っていたな、そういえば。「ウルトラハッピーエンドな小説」というテーマの通り、B面作品の中では一番明るくて元気がもらえるウルトラハッピーかも。しかしカトマンズには行かない。著者曰く、不景気な時代に生きる女子たちに「これで現実逃避してね」という気持ちで書いた小説とのこと。山内マリコが文庫解説が非常に良いです。
宮木あや子【小説家】
┣1976年11月4日神奈川県生まれ。
┣東京都武蔵野エリア在住。
┣13歳の時に小説を書きたいと感じ、15歳で小説家を志す。
┣2006年、江戸時代を舞台にした小説『花宵道中』で第5回R-18文学賞大賞と読者賞をW受賞しデビュー。デビュー時のプロフィールには「IT関連会社勤務」とあった。翌年、同作を表題作とした単行本でデビューし、話題に。
┣着道楽と海外旅行を趣味とし、三浦しをん、恩田陸、嶽本野ばらが好きなことを明かしている。
┣宮木ログ3「宮本ではなく宮木です」 - 本人によるブログ
┣文芸あねもね - 公式ブログ
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