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(3月特集)持たざる者 (集英社文庫)/金原ひとみ(著)

kage

2020/03/09 (Mon)

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誰もが立ちすくんだあの日から9年。

いまだから読みたい本――3.11後の日本

アイコンりす今回の書籍案内人・・・・Arika

 持たざる者 (集英社文庫)/金原ひとみ(著)



一瞬の出来事で、日常生活が思いがけない方向に進んでいく──。

東日本大震災を境に変わってしまった四人の男女、それぞれの思いが絡まり合いながら、鮮やかに描かれる人生の葛藤。

(解説/江南亜美子)

Arikaアイコン(小)12015年に発表された震災文学
震災をきっかけに、それぞれのすれ違いや、思いを書いた物語。

震災によっていままでの生活がちょっとずつ変わってしまった話の連作。4人の視点から書かれている。 物語は、原発事故の後、放射能に対する危機意識の差から離婚に至った修人から物語が始まる。異常事態が起きたとき、人間は本能的に大丈夫だ、と思うのかもしれない。異常事態だ動かないと、と感じ、すぐに行動を起こした修人も、論理的ではない感性の部分での防衛本能が働いていたのではないだろうか。全然違うタイプの人たちなのに、どの話もパーソナルに胸を抉る。地震直後の不信と混乱とディスコミュニケーション。何も楽しくない汚い欧州の町、外人局との戦い、日本食に執着する裕福な奥様方への違和感、数カ国語を話す人懐こい若い男の子、自我も価値観も崩壊する異国での生活、日本に戻れば立ち直れると信じて耐えた日々、失望、絶望。すべてが生々しく、痛く、同時に懐かしくもある。 ほんのりオシャレ感漂いつつ、読みやすい。 修人って、人に無理させといて自分は動かずで、恋人(?)の妹に自分のメルマガ(笑)だらだら送りつけてて無理だわー。


金原 ひとみ…小説家
1983年8月8日東京生まれ。2003年『蛇にピアス』で第27回すばる文学賞を受賞。2004年、同作で第130回芥川賞を受賞、ベストセラーとなり、各国で翻訳出版されている。2010年『TRIP TRAP』で第27回織田作之助賞を受賞。12年、パリへ移住。同年『マザーズ』で第22回Bunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞。2018年、帰国。

代表作
『蛇にピアス』(2003年)
『トリップ・トラップ』(2009年)

主な受賞歴
すばる文学賞(2003年)
芥川龍之介賞(2004年)
織田作之助賞(2010年)
ドゥマゴ文学賞(2012年)

デビュー作
『蛇にピアス』(2003年)



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