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【小説・ミステリー】ばらばら死体の夜/桜庭 一樹

kage

2011/12/20 (Tue)

★*…本の街・神保町を舞台にした極上サスペンス。世の中で起こっている殺人なんて案外こんな風に『身勝手』で、『罪悪感』に満ちてて、理由なんて必要無いものかもしれないと思った。 Arika*

ばらばら死体の夜ばらばら死体の夜
(2011/05/02)
桜庭 一樹

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40歳過ぎの翻訳家・解と謎の美女・沙漠。

何度か体を重ねたふたりだったが、女が男に金を要求したことから悲劇の幕が上がる。

お金がもたらす悪夢をスリリングに描く。

英米文学の翻訳者で大学講師でもある吉野解は、十数年前、自分が大学院生の頃に下宿した古書店・泪亭の二階で、二十七だという美しいが生気のない女・白井沙漠に出会い、襲う。それから何度か逢瀬を重ねた後、女が切り出してきたのは、三百万円というお金の無心だった。

三百万円というのは十分に大きなお金ではあり、女にとっては人生を左右する額でもあるが、資産家の娘と結婚し、裕福な環境で暮らす吉野にとってはそれほど大金でもないはず。おそらくはそんな見込みがあったはずだ。しかし吉野にとっても、それは人生を左右する金額だったのだ。

お金、特に消費者金融に関係して社会を落伍していった男女の姿を、周囲の人々の視点から時系列をばらばらにして描き出していっている。
 
前半の、お金がないことが人間の心に闇を孕ませるような空気感を作り出している部分と、後半の、消費者金融のシステムを説明している部分の雰囲気があまりにも違いすぎて、そこで一気に興ざめしてしまった。いかにもとってつけたような感じが否めないと思う。でも、全体的には面白い。





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kage

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Posted at 16:05:38 2013/03/12 by 藍色

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「ばらばら死体の夜」桜庭一樹
本の街・神保町を舞台にした極上サスペンス 四十過ぎの翻訳家・吉野解は、かつて自分が下宿していた古本屋の二階で謎の美女、白井沙漠と出会う。粗末な部屋で何度も体を重ねるが、

2013.03.12 (Tue) | 粋な提案