本日は大安なり/辻村 深月

2012/01/09 (Mon)

\人生最高の日を描く 痛快エンタメ小説!/
![]() | 本日は大安なり (2011/02/26) 辻村 深月 商品詳細を見る |
憧れの結婚式で、同日に行われる4つの結婚式を描いた作品。
企みを胸に秘めた美人双子新婦、プランナーを困らせるクレーマー夫妻、新婦に重大な事実を告げられないまま、結婚式当日を迎えた新郎……。
人気結婚式場のとある大安の一日を舞台に人生の悲喜こもごもをすくい取る。
ひと癖もふた癖もある登場人物たちがドタバタ劇を繰り広げた後、それぞれの結婚式がひとつに繋がって、最後にみんなが幸せになる大どんでん返しがとにかく気持ちいい!
これまでの作品ほど一人一人の心理描写を深くのでなく逆におさえめな心理描写を意識したのだろと見受けられる。
たくさんの人の、結婚式を通じた心理を掬いとることで、『結婚式』とは?というひとつの答えに迫っている気がしました。
アタシは結婚したことはないけど、同性として女子の結婚式への憧れとか完璧を求めたがる気持ちはなんとなくわかります。
でも読んで、結婚するって怖いなぁ、と思いつつ、やっぱり幸せなことなのかもしれないとも思いました。
是非、既婚者の人たちの感想を聞きたいものです。
ネタバレになってはいけないので深くはかけませんが、玲奈の求める普通の完璧さと、妃美佳が普通とは違う形で求める完璧さ、ふたつが描かれることによって、より伝わってきました。
おもしろかったし、辻村さんの変化を想像するのも楽しい。
登場人物へのリンクは、相変わらずこの人の本を全部読んでてよかったという気分にさせてくれました。
今回のBook案内人/Arika

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