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ヌレエフの犬―あるいは憧れの力/エルケ ハイデンライヒ

kage

2012/05/18 (Fri)

アイコンりす今回のBook案内人・・・・Arika
★犬にだって、こんなに素敵なハートがある。実在したダンサーと犬との奇妙な友情はなんとも言えぬおかしさとしみじみとした感動をあたえてくれる★・・・今回のBook案内人/Arika


ヌレエフの犬―あるいは憧れの力ヌレエフの犬―あるいは憧れの力
(2005/06)
エルケ ハイデンライヒ

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名なロシア人ダンサー、ヌレエフ。


彼にはぶかっこうでさえない犬の相棒がいた。

名前はオプローモフ。

この小さい小さな小説はふたり?の奇妙な友情の物語である。

ユーモアの効いた味わい深い文章。

驚きの展開はヌレエフの死後起きる。

ひとりの女性と同居したオプローモフが、ヌレエフの眠る墓地でダンスを披露するのだ!

なんとも言えぬおかしさとしみじみとした感動。

ゾーヴァのイラストも素晴らしい!!!










Arika感想
ひょんなことからヌレエフに飼われることになった不格好な犬、名前はオブローモフ。

これは、その後の生涯を共にした犬と人間との愛と友情の奇跡の物語である。

ほんのり滑稽で物哀しくもあるストーリー。

ヌレエフは、ロシアからの亡命の後、世界中で活躍した高名な実在のバレエダンサーである。

世界的なバレエダンサーのヌレエフと暮らすようになった犬、オブローモフはでぶっちょで短足でがに股、いつも泣いてるみたいな目、しかも怠惰。しかしヌレエフはこよなく彼を愛し、犬もお気に入りのクッションに丸まったまま、バレエダンサーの練習風景を眺める。

そして、その美しさを理解し芸術への憧れを抱くのだ。

彼の死後、オブローモフは彼を崇拝してやまない踊り子のオルガ・ピロシュコヴァに託されることになった。

ヌレエフといつも一緒にいてバレエを見ていたこの犬は、ヌレエフ亡き後、こっそりバレエの練習を始める。

イメージトレーニングに励み、オルガの就寝中に繰り返し練習を重ね、とうとうバレエの基本動作をすっかりマスターするほど上達してしまった。

不格好なバレエを踊るオブローモフの奇跡を、気づかぬふりをして見守るオルガ・ピロシュコヴァの姿が、とても素敵だと思った。

それは亡き飼い主への愛惜の思いからなのか?

はたまたバレエという美に目覚めたからなのか?


ただ少なくても、もしもオブローモフがスタンダードプードルやラフコリーや、アフガンハウンドのような外見が美しく絵になる犬だったなら、この物語は成立しなかったろう。

オブローモフの外見の冴えなさゆえにこの物語は切なくも面白いのだ!!

作者のエルケ・ハイデンライヒと挿し絵のミヒャエル・ゾーヴァのコンビによる前作『エーリカ』は、ピンクのブタのぬいぐるみが、出遭った人々の心を和ませる物語だったが、この二作品に共通して漂うのは、おかしさ、やさしさ、静かな悲しみ、なんともいえないほろ苦い人生の哀感である。

この『ヌレエフの犬』も、大人の悲しみを知る人へ是非お勧めしたい小説である。

そして、バレエを習ったことのある人なら、なおさら楽しめることだろうと思う。

この物語にぴったりのゾーヴァの挿し絵は暖かく、このふとっちょで一途なオブローモフが実に愛くるしく描かれている。

実在の人物や背景を用いつつ、ステキなファンタジー(?)になっている。

訳注も物語の最後にまとめて掲載されており大変読みやすかったです。
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今回のBook案内人・・・・Arika★犬にだって、こんなに素敵なハートがある。実在したダンサーと犬との奇妙な友情はなんとも言えぬおかしさとしみじみとした感動をあたえてくれる★・・...

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