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「カルチェ・ラタン」「王妃の離婚」/佐藤 賢一

kage

2012/10/16 (Tue)

ほん運び 10月の特集 Bonjour Paris-ボンジュール パリ-
パリの空気を、本から感じてみよう No/006
★華の都、パリ。ファッションや芸術、食文化から、パリジェンヌの恋愛やマダム達の暮らしぶりにいたるまで、パリの空気を本から感じて下さいねで選んだセレクト12冊★


皮肉と諧謔でつづられる、熱い人情をどうぞ。

アイコンりす今回のBook案内人…Arika

カルチェ・ラタン (集英社文庫)カルチェ・ラタン (集英社文庫)
(2003/08/20)
佐藤 賢一

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1536年、パリ。ある靴職人が行方不明になった。

その事件に着手した新米夜警隊長ドニ・クルパンは、元家庭教師で天才的推理力を持つ神学僧ミシェルに協力を求める。

二人が捜査を進めるうちに、やがてパリの闇夜にうごめく巨大な陰謀が明らかに…。

宗教改革という時代のうねりの中、セーヌ左岸の学生街「カルチェ・ラタン」を舞台に繰り広げられる冒険と青春群像。

西洋歴史小説の傑作。



王妃の離婚 (集英社文庫)王妃の離婚 (集英社文庫)
(2002/05/17)
佐藤 賢一

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原告:ルイ・ドルレアン。
 
被告:ジャンヌ・ドゥ・フランス。
 
申し立て内容:婚姻の無効。
 
原告をフランス王、被告をフランス王妃とした世紀の離婚裁判をテーマに書かれた作品。
 
緻密に下調べされた中世フランスに神学、法学、そして裁判の様子は、読む者にリアルな情景をイメージさせる。

主人公はナント地方の弁護士にして『伝説の男』、フランソワ。
 
過去の彼は大学都カルチェ・ラタンきっての天才だったが、ある事件により大学を追われ、愛する女を失い、心身共に深く癒えない傷を負いながらその後の20年の時を過ごしていた。

その彼がある事情によりフランス王妃ジャンヌの依頼により、彼女の願いを叶えるために王妃の弁護を引き受ける。

絶望的、と思われた状況を鮮!やかに覆し、突きつけられた刃を、即座に相手の咽喉元に突きつけるかの様な彼の弁舌には、読むものに臨場感と興奮を与える。







Arika感想

中世フランス。フランシスコ・ザビエルの時代。そうか、このころがカルチェ・ラタンの本領なのか。学生街? いわば血気盛んな若者たちの無法地帯。難解な神学上の論争も、陰謀うごめく宗教対立も、はては女をめぐるいさかいもなんでもありはカオスのごとし。

『カルチェ・ラタン』で活躍するのは、神学僧ミシェル。

頭脳明晰にして白皙の美丈夫。

口さえ開かなければどの宮殿に飾っても神々しくあたりを照らす。のはずなのだが、口を開ければ皮肉と毒舌。

そして行動力をもって巨大な陰謀事件を暴いていく。

かたや、このミシェルから冗談を抜き、謹厳で固めたような『王妃の離婚』の弁護士フラン・ソワ。

かつてはカルチェラタンきっての逸材で「伝説の男」と呼ばれる彼が王妃のために諸肌脱いだ。

さあ、我を見よ!と。離婚は認められないカトリックの宗教裁判であるから、キリスト教教義も数多く出てくるが、それは作者の腕によりするりと呑み込まされていく。

そうそう、この文体、これが佐藤賢一だ。

画数の多い難しい漢字ぼろぼろなのにおもしろい。

なんだ、これは人情ドラマではないか。



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