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母べえ/野上 照代

kage

2013/05/07 (Tue)

Arikaお母さん

アイコンりす今回のBook案内人・・・・Arika
■5月12日は『母の日』なので、今週はさまざまな作品の中の『おかあさん』Bookをレビュー

img475.jpg激動の時代にも、こんな素敵な「家族」がありました

母べえ母べえ
(2007/12)
野上 照代

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太平洋戦争前夜、治安維持法により検挙された父親と、留守を預かる母娘。

深刻な状況のなか、「父べえ」「母べえ」「初べえ」「照べえ」と呼び合う一家が交わした手紙には、明るいユーモアと、互いを気遣う愛情があふれていた。

長年、黒澤映画のスクリプターとして活躍した著者が、両親への鎮魂を込めて綴った幻の名作「父へのレクイエム」を改題。




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Arika感想



平洋戦争前夜の1940年のある朝突然、物書きだった父親が治安維持法で検挙される。

残された母親は、代用教員として働きながら、二人の娘と夫の妹と肩寄せ合いながら、父べえの帰りを待ち望んで暮らしている。

父親を奪われ男手を失った家族の生活は苦しく、暗くなりがちだったのではないかと想像します。

でも、作者(妹、照べえ)の語る口には、微塵もそうした暗さや卑屈さが感じられません。

唯一、多感期にこの時期が重なった姉が神経質になる部分があるだけです。

こうした苦しい中にも明るさに満ちあふれ、時にユーモアをまじえた表現が、読むものにほっとした安心感を与えます。

拘置所の父との往復書簡が綴る実話は「女性ヒューマン・ドキュメンタリー」の優秀賞となり、山田洋次監督によって、「母べえ」として映画化されなければ、私自身も読むことはなかった作品かもしれません。

野上家は「父べえ」「母べえ」「初べえ」「照べえ」と呼び合う仲の良い家族で、どんな深刻な状況の中でも、ユーモアも忘れず、互いを気遣う愛情あふれる人々です。

黒澤明映画のスクリプターとして活躍した作者の、当時の様子がよく分かる挿絵は味があってとても微笑ましいです。

戦争を母べえを中心として強く生き抜いてきた一つの家族の人間ドラマです。

山田洋次監督の映画もよかったですが、原作もなかなかよいです。






野上/照代
1927年、東京都出身。戦後、雑誌記者を経て大映京都のスクリプターとなり、50年に『羅生門』で黒澤明監督と出会う。その語、東宝へ移り、52年の『生きる』以降の黒澤全作品に参加。そのかたわら、広告代理店でCM制作を手がける。84年、『母べえ』で読売女性ヒューマン・ドキュメンタリー大賞の優秀賞を受賞(受賞時のタイトルは「父へのレクイエム」)。同年、山路ふみ子賞功労賞も受ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


映画

母べえ 通常版 [DVD]母べえ 通常版 [DVD]
(2008/07/25)
吉永小百合、坂東三津五郎 他

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2008年1月26日公開の日本映画。

■ストーリー
昭和15年(1940年)、野上家では母親のことを「母べえ」父親のことを「父べえ」と呼んでいた。

娘の初子と照美は、そのふたりの大きな愛に包まれて育ち、家庭には平穏があった。

だが日中戦争の激化とともに国情は大いに変化し、文学者だった父は治安維持法の厳罰化に伴い同法違反の思想犯として投獄される。

残された三人はそれでも父を信じ、そして彼女らの家を温かい目で見つめる人々が去来するのだった…。

■キャスト
野上佳代(母べえ):吉永小百合
山崎徹(父べえの教え子):浅野忠信
野上久子(滋の妹):檀れい
野上初子(佳代の娘):志田未来
野上照美(佳代の娘):佐藤未来
小菅刑事:笹野高史
隣組組長・福田:でんでん
福田健一:神戸浩
小宮山(山崎の戦友):近藤公園
渡辺夫人:茅島成美
藤岡久太郎:中村梅之助
島崎:松田洋治
交番の巡査:赤塚真人
杉本検事:吹越満
藤岡ふみ:左時枝
小林稔侍、富沢美智恵、田中真弓、西原久美子
二階堂肇:鈴木瑞穂
野上初子(大人):倍賞千恵子(特別出演)
野上照美(大人):戸田恵子
野村医師:大滝秀治
藤岡仙吉:笑福亭鶴瓶
野上滋(父べえ):坂東三津五郎
徹に話し掛けてきた人:郷里大輔

■スタッフ
監督:山田洋次
プロデューサー:深澤宏、矢島孝
原作:野上照代 『母べえ』(中央公論新社刊)
脚本:山田洋次、平松恵美子
撮影監督:長沼六男(JSC)
美術:出川三男
音楽:冨田勲
ソプラノ:佐藤しのぶ
照明:中須岳士(JSC)
編集:石井巌
録音:岸田和美
スチール:金田正
製作担当:相場貴和
ラインプロデューサー:斉藤朋彦
協力:埼玉県、川口市、東宝スタジオ
製作委員会:松竹、住友商事、テレビ朝日、博報堂DYメディアパートナーズ、衛星劇場、日本出版販売、エフエム東京、Yahoo! JAPAN、読売新聞、朝日放送、名古屋テレビ放送



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