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(第150回芥川賞作品特集!④)さようなら、オレンジ/岩城けい(著)

kage

2014/01/26 (Sun)

Arika芥川賞

さようなら、オレンジ/岩城けい(著)

さようなら、オレンジ (単行本)さようなら、オレンジ (単行本)
(2013/08/30)
岩城けい

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異郷で言葉が伝わること―

それは生きる術を獲得すること。

人間としての尊厳を取り戻すこと。

オーストラリアの田舎町に流れてきたアフリカ難民サリマは、夫に逃げられ、精肉作業場で働きつつ二人の子どもを育てている。

母語の読み書きすらままならない彼女は、職業訓練学校で英語を学びはじめる。

そこには、自分の夢をなかばあきらめ夫について渡豪した日本人女性「ハリネズミ」との出会いが待っていた。



Arika感想

異国暮らしでは言語能力の優劣はそのまま生活能力の有無に直結する。

著者はオーストラリア在住の日本人女性。

要所に手紙を挿入する文学的な仕掛けと、著者からにじみ出る切実さがうまく融合した作品。

オーストラリアに流れ着いたアフリカ難民のサリマ。

色々な事情で異国に移り住み、互いに支え合いながら力強く生きる女性たちの姿が描かれている。

「生きる、そのために私はこの国にやってきた。」

言葉の持つ大切さが全編を通じて届けられている。

言葉の持つ力(読む・書く・話すでそれぞれ違う)について考えさせられた。

たどたどしく外国語を使う時のもどかしさは、これまで共通していた世界が一気に閉じ込められていく感じをなんだか思い出してうずうずしてしまった。

一言でいえば、強く前向きに生きていこう、と思わされる小説でした。

母国を離れてオーストラリアの田舎町に暮らす二人の女性。彼女達を守り慰めてくれるはずの、慣れ親しんだ母国語、友達や見慣れた風景はここには無い。ぶつかって傷つきながら進んでいく姿はすごくリアリティがあり、胸が痛くなります。

自分にとって譲れないものは何だろう?

生きていくために本当に必要なものは何だろう?

そういう根本的な問いかけが、二人の女性を通して我々に伝わってきます。




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