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怪談本通信2014夏(怪談百冊物語24-27)見て怖い、読んで怖い、江戸幽霊&妖怪ビジュアルブック4冊

kage

2014/08/12 (Tue)

Arika報告書怪談2014

怪談本通信2014夏(怖い百冊物語24-27)

見て怖い、読んで怖い、江戸幽霊&妖怪ビジュアルブック4冊


Arika報告書1g


怖とひとくちにいっても、幽霊などの超自然的な事象を描いた怪談から、人為的なホラーまで様々な形がある。

また怖さのとらえ方は人によって様々で、読み手の心胆を寒からしめることを主眼として、あるいはその部分が強烈な印象を持つ小説を幅広い視点で選んでみました。

多彩な、恐怖に接することで、異世界への扉を開き、覗き込む密かな愉悦を存分に感じていただける作品ばかりです。

私は「見て怖い、読んで怖い」はテーマに紹介しましょう。

視覚を刺激する本partⅢとして、怖い絵を集めたビジュアルブックに注目!

ストレートな怖さを求めるなら江戸時代に描かれた幽霊画が一番!




(怖い百冊物語24冊目)
 図説 江戸の幽霊 江戸怪談と幽霊画

図説 江戸の幽霊 (洋泉社MOOK)図説 江戸の幽霊 (洋泉社MOOK)
(2013/07/18)
不明

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ArikaかぜちゃんPC3「ストレートな怖さが伝わる
江戸時代に描かれた有名どころからマイナーまで幽霊画オンパレード」

江戸時代に盛んに描いた幽霊画。応拳の幽霊画や北斎の浮世絵など有名どころはもちろん、マイナーだけど怖い幽霊画も網羅されている。なぜ画家は幽霊の絵を描いたのか。そしてなぜ人々はそれを持て囃したのか。豊富なビジュアル資料で江戸時代の幽霊画をカテゴリー別に紹介すると同時に、専門家による時代背景や絵画的価値などの詳しい説明を収めたお得な一冊。この本があれば、今夏はお化け屋敷いらずかも?



(怖い百冊物語25冊目)
 江戸の怪談

江戸の怪談 (静山社文庫)江戸の怪談 (静山社文庫)
(2013/06/04)
にほんの歴史★楽会

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一途に思う女の心「女の一念」が起こす怪異、親の悪行が子へめぐる「因果応報」の恐怖、予期せず現れる異形の「妖怪変化」たち、身近な動物が魔物に変わる恐怖「動物変化」など、江戸の人々が出合った「コワーイ話」と、思わず笑ってしまう怪談を厳選45話収録。
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ArikaかぜちゃんPC3「 挿絵も豊富で、江戸時代の怪談入門としてはいいと思います!」
科学が進歩した文明社会の現代人でも、なぜか不思議なもの、怪しいもの、恐ろしいものに心を惹かれます。江戸時代の人もご他聞に漏れず、そういったものに心惹かれていたようです。そういうことで、江戸時代は様々な趣向を凝らした怪談本が数多く出版されました。本書は、それらの中から、恐い話、面白い話を選択し、現代語に翻訳したものです。全体は、第1章「女の一念」が起こした怖い話9編、第2章「因果応報」の怖い話11篇、第3章「妖怪変化」のコワーイ話8編、第4章「動物変化」の怖い話9編、第5章は怪談なのになぜか笑える話8編に大別されています。どの話も短編で、今のことばで書かれていて、ジャンルごとに分かれているのでとても読みやすいのですが、当時の絵が挿絵になっているのがまた雰囲気が出ています。ユーモアがあったり、ゾッとしたり、多様なお話ばかりで江戸時代の怪談入門としてはいいかもしれません!最後は百物語で閉められています。時代が時代だけに仏教が絡んだ話が多く、内容は難しくもなくさらっと読めた。でもなんとなく後味の悪い話が多かったような気がします。





(怖い百冊物語26冊目)
 肉筆幽霊画の世界 /安村 敏信 (著)

肉筆幽霊画の世界肉筆幽霊画の世界
(2013/03)
安村 敏信

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東京の全生庵・三遊亭円朝幽霊画コレクション、大阪の大仏念寺に伝わる謎の幽霊画コレクション、福岡の吉川観方の幽霊画コレクションほか、各地に伝わる幽霊画を集めオールカラーで掲載した、幽霊画集の決定版!
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ArikaかぜちゃんPC3「美しく、そして時には恐ろしく、
然しながら何故か悲しいー改めて幽霊の奥の深さ」

全国各地の幽霊画100枚をよくもここまで集めたなと感心する一冊。幽霊画なんてちょっと怖いと最初思っていましたが、意外に怖くないし、面白い幽霊画もたくさん掲載していて見ていてとても楽しめました。東京・全生庵「三遊亭円朝幽霊画コレクション」、大阪・大仏念寺「幽霊画コレクション」、福岡市博物館「吉川観方幽霊画コレクション」など、日本各地に伝わる幽霊画を集め、オールカラーで紹介する幽霊画集決定版。円山応挙、河鍋暁斎、月岡芳年という幽霊画の大御所から、作者不詳の鬼気迫る幽霊画100点を収録しています。慶應義塾所蔵の月岡芳年「幽霊図」、全生庵所蔵の渡辺省亭「幽女図」、谷文一「燭台と幽霊」、松本楓湖「花篭と幽霊」など、図版もさることながら、板橋区立美術館館長・安村敏信氏の解説と6本のコラムも読み応え十分で「美しき恐怖と幻想の世界」を愉しませてくれます。表紙にも採用されている鰭崎英朋「蚊帳の前の幽霊」の見出しに「こんな美女がいたら相手が幽霊でも」とあったが、冗談ではなくて確かに誰しも抗し難い程の美女です。だが、そもそもこの可憐な美しさこそが既に「この世の者ではない」ようにも捉えられ、そこに底知れない恐ろしさを感じてしまう。「これでもか」と言わんばかりの恐怖ではなく、さりげない気味の悪さが奥ゆかしくていい。



(怖い百冊物語27冊目)
 月岡芳年 和漢百物語 (謎解き浮世絵叢書)/町田市立国際版画美術館 (監修), 菅原 真弓

月岡芳年 和漢百物語 (謎解き浮世絵叢書)月岡芳年 和漢百物語 (謎解き浮世絵叢書)
(2011/07/08)
菅原 真弓

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ユーモラスな筆致で描く怪談絵の代表作。

古今の英傑と妖怪たちが大奮闘!現代マンガもびっくりのユーモアあふれる怪談絵の名作。
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ArikaかぜちゃんPC3「妖怪のオン・パレード」
岡芳年と言えば「血みどろ絵」を思い浮かべる方が多いと思うますが、本書で取り上げている「和漢百物語」はそれ以前、恐らく芳年初期の作品です。依って、凄惨な「血みどろ」は見られないものの、それでも充分に壮絶であり、観る者の目を惹き付けてくれる素晴らしい作品の数々です。「和漢百物語」は、その名の通り日本と中国に取材した怪奇談を扱っており、全部で26作品から構成されています。そして本書はそれらの全作品を各1頁の大画面を使って紹介する事に依って、その魅力を存分に伝えてくれるのです。劇的な人物表現も然る事ながら、優れた構図、鮮やかな色彩、或いは背景とのコントラストの巧みさ等を観ると、芳年がこの時既に研ぎ澄まされた感性と高い技術とを持ち併せていた事が良く解ります。

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