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(全国妖怪文庫・第4弾「東西で比較!ご当地妖怪文庫ガイド」)聴耳草紙/佐々木 喜善

kage

2014/10/01 (Wed)

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日本人の妖怪愛は限りなく深い。

歴史を見れば、古代から連綿として、絵に物語にと妖怪を愛し続けてきたのである。

そんな妖怪ダイスキDNAを呼び覚ましてくれる文庫本を紹介しよう。

img842b遠野1

各地で生まれ、語り伝えられ、その地域の特徴を映す妖怪たち。

第2弾では、東西各地に伝わる妖怪をディープに知る文庫をご紹介。



アイコンりす今回のBook案内人・・・・Arika


東日本編


野暮と化け物は箱根から先、なんて真っ赤な嘘。東日本にもお化けは立派にウヨウヨしている。日本の民俗学を育んだ東北の豊かな化け物の伝承、そして江戸の町文化が生んだおかしな妖怪たちを、実際の伝承地に、そして書物の中に訪ねていこう。


(全国妖怪文庫・第4弾「東西で比較!ご当地妖怪文庫ガイド」)・・・遠野(岩手県)
 聴耳草紙/入江 敦彦

聴耳草紙 (ちくま学芸文庫)聴耳草紙 (ちくま学芸文庫)
(2010/05/10)
佐々木 喜善

商品詳細を見る


Arikaアイコン(小)1 「日本のグリル」と称される男の集大成。

日本民俗学の鼻祖・柳田國男に、『遠野物語』のもととなる話を語って聞かせたのが佐々木喜善。本書は、喜善が約10年の歳月をかけて集めた遠野の昔話を集めています。文学を目指しながら志半ばで国に戻った喜善の志は、かつて東北に存在した豊かな伝承文学の世界を80年以上経った今に伝えている。

■主な『岩手県』の妖怪

灰坊主(あくぼうず)
秋田県や岩手県に伝わる正体不明の妖怪。秋田県仙北郡や雄勝郡では囲炉裏の灰の中に住んでいるとされ、灰をいじると現れるという。そのことから、古来より囲炉裏の灰をいじっていると「灰坊主が出る」と言って戒められた。名称の「坊主」は僧を意味する坊主ではなく、怪物を意味している。また岩手県九戸郡では、風呂に2回入ったり、仏壇に供えられたご飯を食べたり、裸で便所に入ると灰坊主が現れるとされ、同様に戒められていた。「灰坊主」の名は宮城県の史料『宮城県史』によるもので、民俗学研究所による『綜合日本民俗語彙』では「アク坊主」と表記されている



海座頭(うみざとう)
鳥山石燕の『画図百鬼夜行』や、熊本県八代市の松井文庫所蔵品『百鬼夜行絵巻』などの江戸時代の絵巻にある日本の妖怪。妖怪画では、琵琶法師を思わせる巨人が海上に立ち、右手に杖を持ち、琵琶を背に背負った姿で描かれている。『画図百鬼夜行』『百鬼夜行絵巻』ともに解説文がないため、どのような妖怪を意図して描かれたかは不明であり、妖怪研究家・村上健司はこれを絵画のみ存在する妖怪としている。戦後の妖怪関連の書籍においては、陸中国(現・岩手県)の三陸沖によく現れる海坊主の一種と解釈されている。海坊主の仲間でありながら海坊主とは出現時期が異なり、海坊主が現れなくなった頃に出現するとされ、月の終わり頃によく出現する。海の上を歩き回り、漁師を脅かしたり、海を行く船を手招きして船を転覆させた、時には船を丸ごと飲み込んでしまう。座頭姿で海上に現れて人を脅かすという説もある。ただし、海座頭が言った言葉に対して素直に応えれば姿を消すのだという。



カブキレワラシ
民俗学者・佐々木喜善の著書『ザシキワラシの話』によれば、前述の土淵村のある家ではマダの木(菩提樹のこと)に「カブキレワラシ」というものが棲んでおり、童子姿となって家の座敷に忍び込んで娘にいたずらしたり、赤い顔の姿でクルミの木の三つ又で遊んでいたという[12]。マダの木の精霊とする解釈もある。



倉ぼっこ、蔵ぼっこ(くらぼっこ)
倉の守り神として伝えられている妖怪。岩手県遠野地方に伝承されている。子供ほどの背丈、全身毛むくじゃらか、頭髪が体全体を被うほど長い姿で描かれることが多い。危害を加えず、人を助ける。座敷童子に類する妖怪であり、倉ぼっこが倉から離れると家運が徐々に傾くという。倉の中で糸車や囃子などの物音を立てることはあるが、姿を現すことは非常に少ないといわれる。民俗学者・柳田國男の著書『遠野物語拾遺』では「御蔵ボッコ(おくらボッコ)」の名で述べられており、遠野のある家で、倉に籾殻を撒いておくと足跡が残るので存在がわかるとある。また民話研究家・佐々木喜善の著書『奥州のザシキワラシの話』では名称は「クラワラシ」とされ、ある酒屋で倉に入ってきた人に子供のような声で「ほいほい」と声をかけたり、異様な音を立てたという。文献に残っているものでは、江戸時代、本所の梅原宗得という人物の土蔵に棲み付いていたといわれる。人に害をなす妖怪ではないが、この土蔵に入って仕事をする者は、便意を催すと、この妖怪の現れる前兆なので急いで蔵を出たという。また防火の神としても祀られており、あるときに近所で火事があり、この家の片づけが間に合いそうにないとき、顔が見えないほど髪を長く垂らした女の姿となって現れ、荷物を運び出して火災から守ったという。



座敷童子(ざしきわらし)
主に岩手県に伝えられる精霊的な存在。座敷または蔵に住む神と言われ、家人に悪戯を働く、見た者には幸運が訪れる、家に富をもたらすなどの伝承がある。柳田國男の『遠野物語』や『石神問答』などでも知られ、『遠野物語』の17話・18話および『遠野物語拾遺』87話に「ザシキワラシ」または「座敷ワラシ」の表記で話が掲載されており、17話には「この神の宿りたまふ家は富貴自在なりといふことなり」「ザシキワラシは座敷童衆なり」と記述がある。近年では、座敷わらしに会える宿として岩手県の「緑風荘」「菅原別館」「わらべ」などがテレビ番組や雑誌に取り上げられることでも知られている。



手の目(てのめ)
鳥山石燕による江戸時代の画集『画図百鬼夜行』にある日本の妖怪。座頭姿で両目が顔ではなく両手の平に一つずつついている。『画図百鬼夜行』には解説文がないために詳細は不明だが、江戸時代の怪談集『諸国百物語』には「ばけ物に骨をぬかれし人の事」と題し、石燕が手の目のモデルにしたといわれる京都の怪談が以下のように記述されている[1]。ある男が七条河原の墓場に肝試しに行ったところ、80歳くらいの老人の化け物に襲われ、その化け物には手の平に目玉があった。男は近くの寺に逃げ込み、その寺の僧に頼んで長持ちの中にかくまってもらったところ、化け物は追いかけてきて、長持ちのそばで犬が骨をしゃぶるような音を立て、やがて消え去った。僧が長持ちを開けると、男は体から骨を抜き取られて皮ばかりになっていたという。岩手県に伝わる怪談によれば、手の目の話が以下のようにある。ある旅人が夜に野原を歩いていたところ、盲人が近づいて来た。その盲人の両手の平に目玉があり、その目で何かを捜している様子だった。旅人は驚いて逃げ出し、宿へ駆け込んだ。宿の主人に事情を話したところ、主人が答えるには、あの場所では数日前に盲人が悪党に殺されて金を奪われ、その盲人が悪党たちの顔を一目見たい、目が見えないのならせめて手に目があれば、という強い怨みが手の目という妖怪になったのであり、越後でも同様に盲人が殺された際に手の目が現れたという。手の目に類する妖怪として、山室静や山田野理夫らによる書籍『妖怪魔神精霊の世界』にはくらやみ目という妖怪も述べられている。こちらは両の膝頭に目があり、暗闇でも平気で歩けるが、昼間は物にぶつかったりするとある。



寝肥、寝惚堕(ねぶとり)
江戸時代の奇談集『絵本百物語』にある日本の妖怪の一種。妖怪というよりは一種の病であったり、戒めであると言った方が妥当。本来の「寝肥」とは、寝てばかりいて太ることを示す言葉だが、本項ではこの『絵本百物語』にあるものについて述べる。『絵本百物語』の挿絵中にある文章によれば、夜に女性が床につくと部屋に入りきらなくなるほどの巨体となり、車の轟くほど大きないびきをかいて寝るものを、寝肥というとある。また『絵本百物語』本文によれば、寝肥は女性の病気の一つであり、寝坊を戒めた言葉ともされる。奥州(現・青森県・岩手県)で寝肥となった女性が、家に布団が10枚あるところを、その女性は7枚、夫は3枚使って寝ていたという。こうした寝肥は色気もなく、何かにつけて騒々しいので、終いには愛想が尽きてしまうのだという。これらの地方では、寝相の悪い女を指して「ねぶとり」と呼ぶともいう。寝肥が病名とされていることから、この名称は細菌感染症である癰の一種「寝太(ねぶと)」との語呂合わせともいい、寝太が高齢者、糖尿病、高カロリー、運動不足の人が患いやすいことを寝肥の名が暗示しているとの解釈もある。また、奥州の著名な祭りであるねぶたの山車燈籠に膨れ上がった肉体を持つ人物が描かれていることから、「寝肥」は「ねぶた」との語呂合わせでもあるとの解釈もある。類話として、『視聴草』『兎園小説拾遺』などの江戸時代の書物には、老女の体にタヌキが入り込み、途端に老女が元気になって大量の食物を平らげるようになったという奇談があることから(狸憑き#逸話を参照)、寝肥もまた、眠っている女性の体にタヌキが忍び込んで悪さをしているとも説もある。「寝肥」の名は他の伝承資料などの古典には確認されていないため、これ以上のことは不明であり、結婚しても家で怠けて寝てばかりの女を戒めるために創作された妖怪との説もある。また、病気などで人間が妖怪と化すという意味において、二口女やろくろ首と同様のものとする見方もある。上方落語には「お玉牛」という演題に寝肥が登場する。お玉という美女に男が夜這いをかけるが、布団の中の思いがけない巨体に驚き「お玉ちゃん、寝肥かい?」というものである。これはお玉の父が愛娘を守るため、布団の中に牛を寝かせていたというオチである。



乗越入道(のりこしにゅうどう)
岩手県の遠野地方近辺に伝わる妖怪。柳田國男の著書『遠野物語拾遺』には「ノリコシ」の名で記載がある。影のような姿のものであり、初めは小さな坊主頭のようなものとして現れるが、姿がはっきりと見えないのでよく見ようと目を凝らすと、だんだんと大きくなり、しまいには家の屋根を乗り越すほどの大きさとなるという。これに遭遇した際には、逆に頭のほうから下へ見下ろすようにすると消えてしまうという。また、同様の特徴を持つ見越し入道などと同様に「乗越入道、見抜いた」といえば消えてしまうともいう。山田野理夫の著書『東北怪談の旅』では岩手県和賀地方の妖怪とされ、花巻温泉の旅館に、小さな子供のような影が現れてどんどん背が伸びていくという話が語られている。



経立(ふったち)
青森県、岩手県に存在すると言われる妖怪あるいは魔物。生物学的な常識の範囲をはるかに越える年齢を重ねたサルやニワトリといった動物が変化したものとされる。民俗学者・柳田國男の著書『遠野物語』の中にも、岩手県上閉伊郡栗橋村(現・釜石市)などでのサルの経立についての記述がみられる。サルの経立は体毛を松脂と砂で鎧のように固めているために銃弾も通じず、人間の女性を好んで人里から盗み去るとされている。この伝承のある地方では、「サルの経立が来る」という言い回しが子供を脅すために用いられたという。また國學院大學説話研究会の調査による岩手県の説話では、下閉伊郡安家村(現・岩泉町)で昔、雌のニワトリが経立となり、自分の卵を人間たちに食べられることを怨んで、自分を飼っていた家で生まれた子供を次々に取り殺したという。同じく安家村では、魚が経立となった話もある。昔ある家の娘のもとに、毎晩のように男が通って来ていたが、あまりに美男子なので周りの人々は怪しみ、化物ではないかと疑った。人々は娘に、小豆を煮た湯で男の足を洗うように言い、娘がそのようにしたところ、急に男は気分が悪くなって帰ってしまった。翌朝に娘が海辺へ行くと、大きなタラが死んでおり、あの男はタラの経立といわれたという。



吉浜のスネカ(よしはまのすねか)
岩手県大船渡市三陸町吉浜(旧・気仙郡三陸町吉浜)で、毎年1月15日に行われる恒例行事。数年前までは地元青年団や有志が行っていたが、後継者不足を懸念して保存会が結成され、2004年(平成16年)2月16日には重要無形民俗文化財に指定された。始まりは江戸時代とも言われているが定かではない。男鹿のなまはげと共通点があり、鬼に似たお面をかぶった役者が各家々をまわり、怠けている者への戒めを行う。お面は北上の鬼剣舞のような立派なものではなく、イヌのような鬼のようなといった独特の顔をしており、昔は桜の木の皮などで作ったらしい。衣装はなまはげと似た格好だが、地元特産のアワビの殻が付いており、歩く度に『ガラガラ、ガラガラ』と音を立てる。これがスネカの訪問の合図となり、子供たちの恐怖心をあおる。囲炉裏やコタツに入ってばかりいて怠けて入る者の脛に付いた火の斑を剥ぎ取ってしまう、といった意味の「脛皮たくり」が「スネカ」の語源と言われている。同様に「脛かっちゃぎ」の略との説もある[1]。また、厄祓いも兼ねているようだ。



雷獣(らいじゅう)
雷獣(らいじゅう)とは、落雷とともに現れるといわれる日本の妖怪。東日本を中心とする日本各地に伝説が残されており、江戸時代の随筆や近代の民俗資料にも名が多く見られる。一説には『平家物語』において源頼政に退治された妖怪・鵺は実は雷獣であるともいわれる。明治時代に近代化が進んで以来、雷獣は河童や人魚といった妖怪・幻獣に比べると知名度が低下したものの、江戸時代には雷獣の知名度は非常に高かった。航空技術のない当時の人々にとって、空とはまったくの未知の世界であり、空の上がどうなっているかはあれこれと想像を巡らせるしかなかったため、空の上にはまだ知られていない生物が住み、それが落雷などの天変地異によって地上に落下するものと考えられ、雷獣の伝承が生まれたといわれている。



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