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<全国妖怪文庫コラム④*時代で見る妖怪たちの変遷・2≪明治時代に学問的価値を見出す学者たち出現≫「妖怪談義 /柳田國男」「妖怪学/井上円了」「夜叉ヶ池・天守物語/泉鏡花」「岡本綺堂 怪談選集/岡本綺堂」

kage

2014/10/04 (Sat)

<全国妖怪文庫コラム④>
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日本人の妖怪愛は限りなく深い。

歴史を見れば、古代から連綿として、絵に物語にと妖怪を愛し続けてきたのである。

そんな妖怪ダイスキDNAを呼び覚ましてくれる

「時代で見る妖怪たちの変遷2≪明治時代に学問的価値を見出す学者たち出現≫」を紹介しよう。




時代で見る妖怪たちの変遷・③≪明治時代に学問的価値を見出す学者たち出現!≫

治時代。妖怪は前近代的な迷信として命脈を絶たれるかと思いきや、そこに学問的価値を見出す学者たちが現れた。

柳田國男や井上円了といった人々です。

それぞれ思惑や研究方法は異なるものの、彼らは妖怪の記録や口承を集め、そこにある日本人の心象を見出そうとしました。

また、泉鏡花や岡本綺堂といった文学者たちも作品に妖怪を登場させ、あるときは狂言回しに、またあるときは人間界の風刺にと使い、作品世界をより豊かにしました。




Arika報告書y0001おすすめ

妖怪談義 (講談社学術文庫)妖怪談義 (講談社学術文庫)
(1977/04/07)
柳田 國男

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Arikaアイコン(小)1 妖怪に対して、
柳田は民俗学の立場から解釈してる一冊。


妖怪や不可思議な存在の由来や関係などが幅広く書かれている。たそがれ時の話や河童と祇園の関係など興味深い内容が多かった。そして地元の妖怪の名前が出てくると愛着がわく。ひだる神、べとべとさん、じゃんじゃん火……あの砂かけ婆も奈良の妖怪だったことには驚いた。 妖怪の名前の由来一つとっても昔の人が何に恐怖感を感じたのかわかる。妖怪も時代の変化や受け取り手の違いでまた変化するのが面白い。神隠しは話はちょっとコワかった。妖怪がその地位を失いつつある時代に敢えて真剣に論じようとした著書。関西弁の「アホンダラ!」の「ダタラ」「ダイタラ」同様に”太郎”からきてるのか、と思った。つまり「あほなヤツ」と言う意味・・・かな。




妖怪学妖怪学
(2013/10/21)
井上 円了

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Arikaアイコン(小)1 妖怪に対して、
井上は迷信打破の立場から解釈してる一冊。


明治時代に書かれた文章だとは思えないほどに読みやすかった。願望の反対は嫌悪、恐怖は連想から訪れるなどなど、考え方の多くはそのまま現代でも通用すると素直に感じた。これまで、井上圓了には興味を持ちつつも漠然と妖怪を仕分けした人という印象しか持っていなかったが、実は東洋大学の前身である私立哲学館を創立した哲学者であり世の迷信をうち払おうとした妖怪学者であり時代の潮流に廃れようとしていた仏教を新たな枠組みで捉えた仏教改革者であったらしい。一貫して明晰の光を持って旧時代の蒙昧を払おうとした人であるが出自が仏門で幼少の頃は不思議な話を好んでいたように迷信は取り去られるべきとしながら人智を超えたものに対する敬意も同時に持っていたようでそれがこの人の魅力につながっているのかもと思う。




夜叉ヶ池・天守物語 (岩波文庫)夜叉ヶ池・天守物語 (岩波文庫)
(1984/04/16)
泉 鏡花

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Arikaアイコン(小)1 泉鏡花の言葉は「艶」がある。

坂東玉三郎さんの映画が著名だか、ト書きを見ると、矢張り歌舞伎であろう。泉鏡花の言葉は「艶」があるが、セリフを想像しながら読むと気持ちいい。泉鏡花の言葉の「艶」のひとつ、「鏡花戯曲」を延命させたのは間違い無く玉三郎さんであろう。 「夜叉ケ池・天守物語」はファンタジックで少しグロテスクな「艶」。でも登場人物(妖怪?)達の無邪気さ、愛くるしい様は堪らず「フフッ」とさせられる。幻想的で物悲しくも優美な二つの物語。些か言葉遣いが難しいけれど、それもまたこの作品の雰囲気を醸し出している。





岡本綺堂 怪談選集[文庫] (小学館文庫)岡本綺堂 怪談選集[文庫] (小学館文庫)
(2009/07/07)
岡本 綺堂

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Arikaアイコン(小)1 怪談選集だけあって、どれもすばらしい出来の短編集。

怪談には一種独特の静けさがある一冊。 江戸・明治・大正時代の『おそろし噺』13話が 百物語として淡々と語られていく。時代物の怪談特有の 漆黒の闇、あるいは仄かな明かりの中で繰り広げられる情景が浮かんでくるようで、雰囲気を十二分に味わうことができました。古井戸の水に映る「何か」に惑わされていく姉妹の話『清水の井』は、古井戸といい、妖しげな話の展開といい、魅了されました。『白髪鬼』は、最後のセリフにゾッとします。余韻を残す終わり方の話が多かったのですが、それがまた想像力をMAXにしてくれます。 怪異の理由が完全に説明されないからこそ、深い余韻を残す短編が多く、楽しめました。大変読みやすい品のある文章も魅力的です。

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