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(全国妖怪文庫・第4弾「東西で比較!ご当地妖怪文庫ガイド」) 妖怪大戦争/荒俣 宏

kage

2014/10/08 (Wed)

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日本人の妖怪愛は限りなく深い。

歴史を見れば、古代から連綿として、絵に物語にと妖怪を愛し続けてきたのである。

そんな妖怪ダイスキDNAを呼び覚ましてくれる文庫本を紹介しよう。

img842b遠野1

各地で生まれ、語り伝えられ、その地域の特徴を映す妖怪たち。

第2弾では、東西各地に伝わる妖怪をディープに知る文庫をご紹介。



アイコンりす今回のBook案内人・・・・Arika


西日本編


古代から近世にかけて日本の中心であった上方、古代王朝が存在したといわれる出雲、そして本土とは異なる歴史を歩んできた沖縄。悠々の時を刻んできた土地に生まれた妖怪たちが見せる万華鏡のような物語の美しさ、おもしろさを堪能しよう。


(全国妖怪文庫・第4弾「東西で比較!ご当地妖怪文庫ガイド」)・・・因幡国・伯耆国(現・鳥取県)
 妖怪大戦争/荒俣 宏

妖怪大戦争 (角川文庫)妖怪大戦争 (角川文庫)
(2005/07/23)
荒俣 宏

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Arikaアイコン(小)1 2005年、大ヒットした妖怪映画の原作小説!?

両親の別居で鳥取県に引っ越ししたタダシは、近所の神社の祭礼で「麒麟送子」に選ばれた。それ以来、妖怪を見る力が授かったせいで、妖怪世界を震撼させる事件に巻き込まれることに…。妖怪たちが恐れる敵、それはかつて東京を崩壊させた魔神・加藤保憲だった。有名どころが勢揃いする妖怪ファンタジー!!各地の妖怪のユニークなこと、不思議な世界に引き込まれたタダシが解き明かしていく謎の数々、人間に迫害された妖怪の切なさが語られていて、読み応え充分です。さすが荒俣先生!、妖怪の解釈や妖怪観など、うなずきながら読ませていただきました!映画よりもタダシ君が妖怪と親しく触れ合うシーンは、本当に心が温かくなりました。映画と違うのはラスト。本当に切なかった。




■主な『因幡国・伯耆国』(現・鳥取県)の妖怪

赤頭(あかあたま、あかがしら)
鳥取県に伝わる怪談あるいはその主人公「あかあたま」。その昔、鳥取県西伯郡の名和村に、赤頭(あかあたま)という名の力自慢の男がいた。その怪力たるや、米俵を12俵まとめて運ぶほどだった。あるときに観音堂で赤頭がひと休みしていたところ、4歳か5歳程度の男の子が現れ、観音堂の柱目掛け、素手で五寸釘を刺した。その力もさるものながら、今後は素手で釘を抜き取ったかと思うと、やがて釘を刺す、抜くを繰り返して遊び始めた。しかも、よく見ると素手どころか、使っているのは指1本のみだった。赤頭は「子供に負けるか」とばかりに自分も釘を刺すが、怪力自慢の彼でも、両手で釘を刺すのがやっとで、抜き去るのは到底無理だった。男の子はその情けない様子を笑いつつ、どこかへと去っていった。やがて赤頭の死後、村の若者たちの何人かは、彼にあやかって力を授かろうと彼の墓に集まるようになった。ところが夜になると、墓のもとにいる者たちの背中に大変な重みが伝わり、とても我慢ができなくなった。その様子はまるで、目に見えない重石のようなものが背中に乗せられ、何者かがそれを背中に押しつけてきたようだったという。




おさん狐(おさんきつね)/おさんわ狐
美女に化けて妻帯者や恋人のいる男へ言い寄ってくる狐の妖怪。西日本、特に中国地方に多く伝わる。おさん狐は痴話喧嘩を好み、嫉妬深い一面がある。現代において、恋路を邪魔する女性や浮気相手の女性に対し、蔑称として女狐と呼ぶ場合があるが、このような呼称はこの妖怪が発祥とされている。鳥取県では、八上郡小河内(現・鳥取市)のガラガラという場所におさん狐が棲んでいたという。谷口與忽平という男が美女に化けたおさん狐に化かされそうになり、火であぶって正体を暴き、二度と悪さをしないことを条件に逃がした。数年後、伊勢参りへ行った小河内の者が伊賀山中で1人の娘に会い、「與忽平はまだ生きているか」と尋ねられ、生きていると答えると「やれ恐ろしや」と逃げたという。



桂蔵坊(けいぞうぼう)
鳥取県東部に伝わる伝説。経蔵坊狐(きょうぞうぼうぎつね)、飛脚狐(ひきゃくぎつね)とも呼ばれる。昔、鳥取にお城があった頃、池田の殿様に仕える「桂蔵坊」と名乗る狐がいた。桂蔵坊は若侍に化けるのがうまく、江戸まで3日で行き帰りできるすぐれた術を持っているため、殿様に大変かわいがられていた。ある時、桂蔵坊は殿様から言いつかった仕事で江戸に出向いた。お城からほど近い百谷の村にさしかかったところ、香ばしいよい匂いがしてくる。ふと見ると道の脇で焼きねずみを罠に仕掛けている百姓がいたので、侍に化けてわけを聞いてみたところ、畑を荒らす狐を退治するために罠を仕掛けているとのことだった。江戸で用事を済ませた桂蔵坊がその村を通りかかると、あの焼きねずみがよい匂いを放っている。罠が仕掛けられていると知りつつも、匂いに釣られ我慢ができなくなった桂蔵坊は焼きねずみに飛びつき、挟まれて死んでしまった。池田の殿様は桂蔵坊をたいそう哀れがり、お城に中坂神社を造り桂蔵坊を祀ってやったということである。現在では鳥取県鳥取市の久松山の中坂神社に桂蔵坊が祀られている。



次第高(しだいだか)
中国地方に伝わる妖怪。鳥取県、島根県江津市二宮町、跡市町、都野津町、山口県岩国市、厚狭郡、阿武郡、広島県、岡山県などに伝わっている。道の上に現れる人型の妖怪であり、目にした人が上を見上げると次第高の背がそのぶん高くなる。見下ろせば逆に低くなるが、見下ろさない限りどんどん高くなってゆく。従って、次第高に出遭ってしまった場合は、決して目を上に向けてはならない。逆に下へ下へと目を向ければ、次第高はどんどん小さくなっていって、しまいには消え去ってしまう[6]。島根県邑智郡桜江町(現・江津市)川戸では、次第高が出たときには、股の下から見なくてはならないという。見越入道の一種であり、高入道、入道坊主、伸上りなどの同種にあたる妖怪とされる。島根県江津市波積町に伝わる民話によれば、猟に出たときにはどんなに獲物が獲れても、次第高が現れたときに備え、次第高を仕留めるために最後の1発の弾を残しておくよういわれていた。江津市松川町では次第高は猫又の親分格ともいい、ある猟師が浜で次第高を仕留めると、その正体はやはり猫又だったという。


死人憑、死人憑き、死人つき(しびとつき)
人間の死体に別の何者かの霊が取り憑くという怪異。郷土研究家・荻原直正の著書『因伯伝説集』に「死人に憑者」の題で記載されている。因幡国岩井郡(現・鳥取県岩美郡)のとある村でのこと。百姓が長い病気の末に死んだ。家人が僧の来るのを待っていると、死んだはずの百姓が突然に立ち上がった。家人たちが慌てて取り押さえようとするが、大変力が強く男数人を引きずりまわすほどであった。その後も百姓は物を食べたり酒を飲んだりし、しかも1日中眠ることがなかった。数日が過ぎると、季節が夏であるために肉体が腐敗して悪臭を放ち、目や口からは腐汁が流れ始めた。家人たちは死人に何者かが取り憑いたに違いないと思って祈祷にすがったが、まったく効果が無かった。手段を失った家人は他の家へと去り、百姓を家へ閉じ込め、自分たちは他の家へ移った。百姓は飯や酒を求めて騒ぎ立て、家の中で暴れまわったが、次の日には倒れて動かなくなった。憑き物が去ったのだろうと、家人たちは慌てて葬儀を済ませたという。



ソンツル
鳥取県伯耆地方に伝わる憑きもの筋。鳥取では狐憑きの家筋を「狐ヅル」と呼び、ソンツルの大部分はこの狐ヅルを指す。この家に憑いているキツネは人狐とも呼ばれ、75匹の眷属が家の周りで遊んでいるという。ただしこれらは迷信にすぎず、その正体は雌のイタチだとする指摘もある。まれに、トウビョウの憑いている家をソンツルと呼ぶこともある。このトウビョウは姿を見せないものの、ヘビまたはミミズのような姿とされ、家の台所で小さな壷の中に蠢いているという。トウビョウは人間の皮膚と肉の間にもぐり込んで害を与えるといわれ、家の者は害を避けるため、月末に粥を与える。憑かれた者に対し「貴様の体はどうしたのか」と尋ねると、憑いているものが「木の陰に置いて来た」「藪の中に置いてある」と答えるという[3]。また、体に斑点が現れる「カタ」という皮膚病の家筋を「ソンツル」と呼ぶこともある。これらのものが代々憑いているとされるソンツルの家系では、良縁が失われ、近親義絶などの問題に繋がっている。



土転び(つちころび)
日本に古くから伝わる妖怪の一種。槌転、槌転びとも。民俗学者・柳田國男の著書『妖怪談義』での記述によれば、小豆洗いの正体とされており、一面に毛の生えた藁打ち槌のようなもので、歩いている人に転げかかるとある。柳田はこれを、野槌の伝承が混同されたものと見なしている。


七尋女房(ななひろにょうぼう)/七尋女(ななひろおんな)
島根県、鳥取県に伝わる妖怪。名称の尋とは尺貫法における長さの単位であり、七尋女房はその名の通り身長または首が7尋(約12.6メートル)もある巨大な女性の妖怪といわれ、土地によって様々な伝承がある。


ぬるぬる坊主(ぬるぬるぼうず)
水木しげるの著書にある日本の妖怪。海坊主の一種で、鳥取県に現れたとされる。ある男が所用で米子近くの海岸を歩いていたところ、沖合いに不思議な形をした怪物の姿があった。何だろうと思って見ていると、怪物は陸に上がってきた。それは杭のような形をした怪物で、胴回りは2尺(約60センチメートル)ほどで、頭部とおぼしき箇所に一つの目のようなものがついており、男にもたれかかってきた。力自慢の男はこの怪物に組み付いて押し倒そうとしたが、全身がぬるぬるとしており、触れても掴みどころがないために思い通りにはいかず、精根が尽き果てそうだった。しかし怪物の方も次第に疲れてきたようで、男は最後の一押しで怪物を倒し、自宅まで引きずり、木にくくりつけて置いた。翌朝、周囲の住人たちはこの怪物を見て驚いたが、誰1人としてこの怪物のことを知らなかった。ただ1人、90歳を過ぎる老人が言うには、これは海坊主の一種の「ぬるぬる坊主」というものであり、体が痒いので全身の油を相手に擦り付けようとしたのだろう、とのことだった。


山彦(やまびこ)
日本の山の神・精霊・妖怪である。また、山や谷の斜面に向かって音を発したとき、それが反響して遅れて返って来る現象を、山彦が応えた声、あるいは山彦が引き起こした現象[1]と考え「山彦」と呼ぶ。また、樹木の霊「木霊(木魂)」が応えた声と考え「木霊(こだま)」とも呼ぶ。鳥取県鳥取市では、山中に住む呼子(よぶこ)または呼子鳥(よぶこどり)という者が、山彦の声を発すると考えられていた。

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