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2014年中にチェックしておきたい、大注目の新人12/18人の作家たち

kage

2014/11/17 (Mon)

Arikaシネマ2014b1

Arika賞をとった本

賞をとって話題になった本には、人を惹きつける魅力がある。

いつか読もうと思っていた賞をとった作品を

この機会に手に取って読んでみませんか?

ペンギンアイコン3 『2014年中にチェックしておきたい、大注目の新人12/18人の作家たち』

まだ1~2冊しか単行本が刊行されていない新人作家の中から、大プッシュの18人を選びました。

3人ずつ計6回に分けての更新4回目。


D23-f002.gifD23-f001.gif  第4回ミステリーズ!新人賞受賞作
 夜の床屋/沢村浩輔(著)

夜の床屋 (創元推理文庫)夜の床屋 (創元推理文庫)
(2014/06/28)
沢村 浩輔

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著者:沢村浩輔
ジャンル:文芸推理ミステリー
レーベル:創元推理文庫
出版社名:東京創元社
配信開始日:2014年06月27日

あらすじ・内容
慣れない山道に迷い無人駅での一泊を余儀なくされた大学生の佐倉と高瀬。だが深夜、高瀬は一軒の理髪店に明かりがともっていることに気がつく。好奇心に駆られた高瀬が、佐倉の制止も聞かず店の扉を開けると……。第4回ミステリーズ!新人賞受賞作「夜の床屋」をはじめ、子供たちを引率して廃工場を探索する佐倉が巻き込まれる、ある夏の日の陰謀劇「ドッペルゲンガーを捜しにいこう」など全7編。奇妙な事件に予想外の結末が待ち受ける、新鋭による不可思議でチャーミングな連作ミステリ。
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Arikaアイコン(小)1「最初はファンタジーか?と思わせつつきちんとした解答のあるミステリー」
サクサクと読みやすい短編集だと思い読んでたら最後の妙な展開!読み始めは田舎のミステリー?最後は海外ミステリー?ファンタジー?最初と最後の印象が全く違う本でした。読み進めるにつれてファンタジー要素が色濃くなってエピローグでさらにびっくりの衝撃な結末! 何だか淡々としてる割には奥が深かった。いろいろな短編集なんだけど、最後に繋がるみたいな感じで、何とも不思議な印象です。本格推理的な作品もあるのですが、読後の印象は違ってしまいました。最初はファンタジーか?と思わせつつきちんとした解答のあるミステリーになっていて、色々な要素が楽しめたお話でした。佐倉君シリーズ化してくれないかなー、結構好き。ドッペルゲンガーのお話が爽やか且つ微笑ましくて良かった! あと、あの香水欲しいんです。こういう薄ら寒くなる落としどころ好きです。

沢村浩輔(さわむら・こうすけ) 
1967年大阪府生まれ。2007年、短編「夜の床屋」で東京創元社主催の第4回ミステリーズ!新人賞を受賞しデビュー。受賞の前年には「『眠り姫』を売る男」で同賞の最終候補に残っている。寡作ながら、作品が本格ミステリ作家クラブ選の年刊アンソロジー『本格ミステリ09』に採用されるなど、その実力が評価されている。






D23-f002.gifD23-f002.gif 第9回ミステリーズ!新人賞受賞作
 かんがえるひとになりかけ /近田鳶迩(著)

かんがえるひとになりかけ 第9回ミステリーズ!新人賞受賞作かんがえるひとになりかけ 第9回ミステリーズ!新人賞受賞作
(2012/10/25)
近田 鳶迩

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著者:近田鳶迩
ジャンル:文芸
レーベル:――
出版社:名東京創元社
配信開始日:2013年10月24日

あらすじ・内容
目覚めると、身体の自由はきかず、しかも自分は、なぜか奇妙な状況下におかれているらしい。ここはどこだ。ん? いや、待てよ。たしか自分は――殺されたのではなかったか? 殺害されたあと、胎児に憑依してしまった男が経験する、出産までの不思議な数か月。「幽霊探偵ものの新機軸」と評された、第9回ミステリーズ!新人賞受賞作。期待の新人デビュー!
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Arikaアイコン(小)1「豊かな可能性にあふれたデビュー作」
内容はというと、やたらと落ち着いた口調で話す男が語り手で、彼はどうやらある女性に殺害された後、胎児となって生まれ変わるべく、いまは女の腹の中にいるらしい、――といきなり不条理小説めいた始まり方で度肝を抜いてくれるのですが、腹の中にいる胎児が過去を回想しながら、自分が巻き込まれた事件を思い返していくというもので、過去と現在が平行して語られていきます。憑依して真相を探る、という凝りに凝った当初の設定(これはラストでひっくり返されるわけですが……)もそうですが、霊が取り憑いた胎児探偵なんて、さすがに前例ないし、こんなヘンテコリンなアイディア、どこから思いついたんだろうと著者の発想の斬新さに関心した。“死者が探偵する”のだから、まぁ一種の幽霊探偵ものといえますが、それを謎解き主体の本格ミステリではなく、叙述トリックによるサプライズ勝負に重心を置いて展開さていくのがポイントです。この特異な“叙述トリック無双”な設定のもと、作者は2つの叙述トリックを仕掛けます。1つは主人公が殺された事件の容疑者に関する人物誤認トリック。もう1つは作品の最後の1行(!)で明かされる、主人公自身に関わるアイデンティティ誤認トリック……。結果、ラスト数ページで犯人のとある動機や、死体が損傷させられていたわけなど、ドミノ倒し的に不可解な謎が生れ、散々引きずり回された揚げ句、予想もしてなかった方向から痛烈な一撃を喰らって昏倒することになります。凄いのはこの、最後に発せられるひと言に、複数の謎の“解”が集約されている点で……。この多重的同時多発的どんでん返しに、驚かない読者はいないでしょう。実に鮮やかなアクロバットとしかいいようがありません!事件の真相はもちろんですが、やはり本作のキモは、最後の一撃ともいえるイヤミス的幕引きにアリ、と思うのですが、いかがでしょう。短編ならではの技巧を凝らした作者が、長編ではどんなものを見せてくれるのか、次作が非常に楽しみでもあります。
評価はわかれたっぽいですが、受賞は納得できるものでした。

近田鳶迩(ちかだ・ えんじ) 
1975年 千葉県出身。東京都在住。日本電子専門学校卒業。現在、IT系システムエンジニア。2012年、東京創元社主催の第9回ミステリーズ!新人賞を受賞。






D23-f002.gifD23-f003.gif 2010年ゴンクール賞最優秀新人賞受賞作! 2014年本屋大賞翻訳小説部門第1位
 HHhH――プラハ、1942年/ローラン・ビネ(訳)、高橋啓(訳)

HHhH (プラハ、1942年) (海外文学セレクション)HHhH (プラハ、1942年) (海外文学セレクション)
(2013/06/28)
ローラン・ビネ

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著者:ローラン・ビネ
訳者:高橋啓
ジャンル:文芸本屋大賞受賞作品
レーベル:――
出版社名:東京創元社
配信開始日:2014年08月15日

あらすじ・内容
ナチによるユダヤ人大量虐殺の首謀者で責任者であったラインハルト・ハイドリヒ。ヒムラーの右腕だった彼は〈第三帝国で最も危険な男〉〈金髪の野獣〉等と怖れられた。類人猿作戦と呼ばれたハイドリヒ暗殺計画は、ロンドンに亡命したチェコ政府が送り込んだ二人の青年パラシュート部隊員によってプラハで決行された。そして、それに続くナチの報復、青年たちの運命……。ハイドリヒとはいかなる怪物だったのか?ナチとはいったい何だったのか?本書の登場人物すべてが実在の人物である。史実を題材に小説を書くことに、ビネはためらい、悩みながら全力で挑み、小説を書くということの本質を自らに、そして読者に問いかける。小説とは何か?2010年ゴンクール賞最優秀新人賞受賞作、2014年本屋大賞翻訳小説部門第1位。「ギリシャ悲劇にも似たこの緊迫感溢れる小説を私は生涯忘れないだろう。(……)傑作小説というよりは、偉大な書物と呼びたい」──マリオ・バルガス・リョサ/訳者あとがき=高橋啓 
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Arikaアイコン(小)1「ナチスの金髪の野獣ハイドリヒの野望と暗殺事件を描いた意欲作」
「金髪の野獣」ハイドリヒの野望、そしてハイドリヒの暗殺計画。内容もさることながら、その表現の手法が圧巻!これは事細かく拘りがつまって時間をかけて出来上がった本だという驚きがある。第2次世界大戦ドイツのチェコスロバキア併合、ユダヤ人迫害の史実。作者のこの本の細部を書き上げるための資料集めの苦労、関係書籍への言及など解説を聞きながらの歴史の理解は意図された方に流されて行くような体験。 小説としてのフィクションではなく、リアルティを求めてこういう小説の形になったのだろうか?、その時代の人たちをテレビのルポルタージュを観ているような感覚で読んだ。読み終わって全体を俯瞰してみてその素晴らしさに気付いた。 記憶に残さなければならない本だと思った。史実を脚色することを嫌い、膨大な資料を検討しながら読者にも手のうちを見せる著者の誠実さを感じた。作者の、善意の人々また名もなく亡くなった多くの人々への強い敬意を感じた。 あまりにも有名な歴史だけれど、殆ど何も知らないのだという事を実感させられ、歴史を知るということでは良い読書でした。ちなみに、HHhHとは「ヒムラーの頭脳はハイドリヒと呼ばれる」という意味らしい。

ローラン・ビネ(フランス語: Laurent Binet)
1972年、フランス・パリで生まれた。2000年に『Forces et faiblesses de nos muqueuses』でデビュー。2010年に発表した『HHhH』は高い評価を受け、ゴンクール賞最優秀新人賞を受賞した。また、英語訳版は英米各紙で絶賛され、ニューヨーク・タイムズの「100 Notable Books of 2012」に選ばれた。日本語訳版は2013年に出版され、本屋大賞翻訳小説部門で1位に選ばれるなど日本国内でも高い評価を受けた。





■ミステリーズ!新人賞(ミステリーズしんじんしょう)
東京創元社によって主催される推理小説を対象とした公募新人文学賞である。1994年から2003年まで創元推理短編賞として開催されていたが、発表誌の変更に伴い「ミステリーズ!短編賞」と改称、第2回に再び改称し、現在に至る。選評および受賞作は東京創元社が刊行している隔月刊のミステリ誌『ミステリーズ!』に掲載される。贈呈式は毎年、飯田橋にあるホテルメトロポリタンエドモント〈悠久の間〉にて、鮎川哲也賞と合同で行われる。2010年からは、Ustreamによるインターネット生中継も行われている。報酬は正賞:懐中時計、賞金:30万円。

■ゴンクール賞(Prix Goncourt)
フランスで最も権威のある文学賞のひとつ。1903年発足。その年でエスプリに満ちた独創的な散文による作品(主として小説)を書いた著者に贈られる。フランスの作家・エドモン・ド・ゴンクールの遺言により、弟のジュール・ド・ゴンクールと共に築いた財産を元に設立されたアカデミー・ゴンクールによって選定・贈呈されている。1903年より毎年アカデミー・ゴンクールの10人の会員によってパリ2区にあるミシュラン一つ星レストラン「ドルアン」(Drouant)で11月に選考・発表が行われる。

原則として一人につき一回のみの受賞で、再度受賞したケースは一例のみ(1956年に受賞したロマン・ガリーが1975年にエミール・アジャールの変名で出した小説により再受賞した)。受賞者や作品はフランス国外でも親しまれているものも多い。受賞作品はその年のフランス文学を代表する作品として捉えられ、その著者の地位や作品の売れ行きにも大きく影響する権威ある賞で、趣旨としては若手の新鋭の作家に贈られることになっているが、この限りでないケースも見られる。フランス文学の登龍門的存在として知られる。なおこの賞の賞金自体は10ユーロ(日本円で千数百円程度)とあえて少額にされてあるが、これはこの賞を受賞したことによって得る利益の莫大さを象徴するものとして捉えられているものである。



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