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(「さよなら」の言葉で読む失恋文庫)くまちゃん/角田光代・・・Arika

kage

2015/03/01 (Sun)

Arika失恋文庫2

二人の仲はすでに終わっている、この恋は始まらない・・・なんとなくわかってはいたけれど、相手が放った言葉をフラレ文句として受け、”失恋を悟る”シチェーションや痛みのツボは人それぞれ。

「さよなら」の言葉から見えてくるのは、突きつけられるのは、失恋という事実だけじゃないということ。

たとえばどんな相手が悪くても、しょうもなくても、言葉と一緒に跳ね返ってくるのは気付いていなかった自分の恥部。

そんなイタさいっぱいのフラレ文句とは_____

そんな上質な失恋文庫をご紹介。



◆恋愛の心理が疑縮されている”破れた恋”のフラレ文句に注目!



風変わりなくまの絵柄の服に身を包む、芸術家気取りの英之。

人生最大級の偶然に賭け、憧れのバンドマンに接近したゆりえ。舞台女優の夢を捨て、有望画家との結婚を狙う希麻子。

ぱっとしない毎日が一変しそうな期待に、彼らはさっそく、身近な恋を整理しはじめるが…。

ふる/ふられる、でつながる男女の輪に、学生以上・社会人未満の揺れる心を映した共感度抜群の「ふられ」小説。


Arika報告書y0001おすすめ
くまちゃん (新潮文庫)くまちゃん (新潮文庫)
(2011/10/28)
角田 光代

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◆勝手に自己完結する未来のない「さよなら」の言葉!

「おれ、大人じゃないから、

子どもみたいなままで、

変われそうにないから、

それがおれだから」
 

(角田光代『くまちゃん』「くまちゃん」P41より)

❤…‥・‥…―━━━―…‥・‥…━━━…‥・‥…―━━━―…‥‥‥…❤

Arikaアイコン(小)1 んなしょうもないとこが好きだったにに、勝手に自己完結してしまうなんて。

”それでもいいから”といったって、気持ちはもうこちらに向くことがない―― 

1話目で女性を振った男性は2話目では振られる側になり、その男性を振った女性が3話目でまた男性を振る立場になるというような感じで振った人が順番にふる、ふられるで、つながる男女の輪を綴った連作短編集。登場人物がリレーすることにより、前の回の恋のことも、次の語り手目線の別サイドから語られる。行き違い、思い込み、すれ違い。失くすべくして失くしていく様に、ヒリヒリする。片方の一方的な言い分だけでなく、もう一方の人物からもその恋愛を眺められることです。当然ですが、両者にはそれぞれの事情があるのだということがよくわかります。「振られた側はもちろんつらいが、振った側もつらいんだよ」とはよく言われることです。それは、ただ罪悪感があるから、という意味で言われることが多いと思いますが、そんな単純なことではないということが、この小説を読んでいるとよくわかるような気がします。失恋はみっともない。でも、まっすぐで愛おしい。「好きな人と別れなくてはならない状況」に対処できない方に超オススメです。



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