≪色が印象に残る映画1≫洋画:グランド・ブダペスト・ホテル

2015/07/01 (Wed)
2015年7月のDVD特集!!
物語:4/配役:5/演出:5/映像:4/音楽:4
総合評価 :★★★★☆ 5点満点評価=4.4点
THE GRAND BUDAPEST HOTEL 2014年6月6日公開!
★作品情報
製作国:イギリス/ドイツ
製作年:2013年
上映時間:―分
監督: キャメロン・クロウ
配給:FOX
★出演
レイフ・ファインズ
F・マーレイ・エイブラハム
エドワード・ノートン
マチュー・アマルリック
シアーシャ・ローナン
他
★内容
「ムーンライズ・キングダム」のウェス・アンダーソン監督が、レイフ・ファインズはじめ豪華キャストを迎えて贈る群像ミステリー・コメディ。ヨーロッパの一流ホテルを舞台に、殺人の疑いをかけられた“伝説のコンシェルジュ”グスタヴ・Hが、自らの誇りとホテルの威信を懸けて事件を解明すべく繰り広げる大冒険の行方をユーモラスに描く。1932年。“伝説のコンシェルジュ”グスタヴ・Hの完璧なおもてなしが評判のグランド・ブダペスト・ホテル。ある日、富豪の常連客マダムDが殺害され、グスタヴに殺人の嫌疑がかけられる。そこでグスタヴとその忠実なるベルボーイ、ゼロは、コンシェルジュ仲間やゼロの婚約者アガサの力を借りながら、事件の謎を解明すべくヨーロッパ中を駆け巡るのだったが…。

奇想天外!ドタバタ冒険譚
絵画的シンメトリー構図と色彩の妙。
ハ
ンガリー(多分)の国境付近にあるホテルのコンシェルジェと弟子ボーイのドタバタ冒険譚。
ホテルを舞台にした物語かと思いきや、お得意の大富豪のお婆様の葬儀のためにホテルを飛び出してから、あちこちを飛び回る冒険譚に。ストーリーも奇想天外。
そして、登場人物も豪華キャストがそれぞれユニークな人物を実に楽しく演じています。
役者はこれでもかっ!ってほど名プレイヤーがチョイ役で登場。
みんなギャラ低くても出たかったんだろうと想像され、ジュード・ロウ、エドワード・ノートン、ウィリアム・デフォー、ジェフ・ゴールドブラム、F・マーレー・エイブラムスetc.どの顔ぶれもクセモノが多く、映画ファンならたまらないメンツであります。
ストーリーはサスペンス仕立てなのだが、クスっと笑わせたり、非常にブラックなシーンもあり、謎解きは正直どうでもいいような話であるのだが、そのテンポのよさに見入ってしまう。
監督の狙い通りに出来ているのではないかと思うし、非常に完成度の高い映画だと思う。
また、画面もカラフルだったり、シンメトリーだったり、見上げたり、見下ろしたりして、絵的にとても楽しく作られています。
私が最も気になったのは、カメラの構図。
作中ほとんどがシンメトリーな構図で、絵画の遠近法を用いたような構図で、役者は正面を向きセリフを言う。それでいてカメラのポジションは対話相手の視線ではなく、あくまで客観視点で、感情移入はまったくしないが、どの一瞬を捉えて静止させても絵画的な完成度。カメラは横にパンするが、そこでもシンメトリーな構図が待ち構えている。
非常に緻密に計算された映画だと思う。
彩色はベルボーイの紫やホテルのピンクなど現実感のないお伽噺的なものにクラシカルな背景が組み合わさって独特の世界観を生んでいる。
色彩、アングルなど映像美と音楽の心地よさが個人的にはとても合いました。
ところどころ視覚でクスッと笑える所もツボでした。
派手な演出はないけれどヒッチコックの名作を楽しんでいる感覚です。
なお、TSUTAYA TVでは、レンタル配信がなかったので、TSUTAYAディスカスのブルーレイレンタルで視聴がオススメです。
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