砂の上のあなた /白石一文

2015/07/24 (Fri)

「初夏」にお薦めしたい爽快溢れる文庫を毎日一冊ずつご紹介。

砂の上のあなた (新潮文庫)/新潮社

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予測不能の大胆な展開。
物凄いところまで持っていかれる!

彼の文庫『ほかならぬ人へ』の中で印象に残っている文章がある。
p111「宇津木、生きてたらいろいろあるよ。〜毎回自分に裏切られながら生きていくしかないんだよ」
p260「結婚なんてのは、とりあえずいまの自分で◯と思ってるときにするもんだ。」
生きるってほんとに一筋縄ではいかない。
でも何が自分にとって良い選択なのか、そもそも良い選択って何なのか?
自分の人生や結婚のことを色々考えながら、『ほかならぬ人へ』を昔読んだ記憶があります。
ほかならぬ人へ (祥伝社文庫)/祥伝社

¥669
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著者は常に自分の中に「人間って何だ?」という思いがあるようで、新作を出し度にその答えが更新されるようなところがあります。
本来私は、作家が主義主張を込めた作品は好きではありませんが、白石さんだけは別です。
いつかは本物の答えを出してくれるんじゃないだろうかと思っているので目が離せません。
白石一文さんは、いつかやってくれる人です。
「予測不能の大胆な展開。物凄いところまで持っていかれる」そんな感想を持った本作でした。
是非一読を。
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