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坂道の向こう /椰月 美智子 (著)

kage

2015/07/27 (Mon)

初夏に仕掛けたい爽快文庫


「初夏」にお薦めしたい爽快溢れる文庫を毎日一冊ずつご紹介。

アイコンりす総合的書籍構成編集人・・・・Arika*


 坂道の向こう /椰月 美智子 (著)

坂道の向こう (講談社文庫)/講談社

¥596
Amazon.co.jp


日常の何でもないことをキッチリ描ける人!

Arikaアイコン(小)1田原を舞台に、介護施設で働く2人の男性と2人の女性介護士たちの四角関係を描いた作品。

淡々と、4人の男女の心模様が描かれてます。昔の彼氏が今の彼氏の元カノと付き合っている、という、カップルの組み合わせが逆転したという複雑な関係性の中、4人がそれぞれ思っていることを非常に丁寧に描かれていると思います。また、少しずつ時間も経過していて、ちゃんと落ち着くところに落ち着いていくというか。凄くリアルです。

これといって大きな山場があるわけではなく、色恋沙汰の激しい描写があるわけでもありません。

それでも読んでいるうちに、「そういうことってあるよね」と読者は惹きつけられる。

そもそも椰月さんは、日常の何でもないことを何でもない文章で綴る作家さんで、その意味では本を紹介するお薦め人としては読みどころを紹介しにくい作品が多いともいえるのですが、彼女の場合、何でもないことがいかに素晴らしいことかというところをキッチリ描けるところがすごいのです。

椰月さんの文章は本当に言葉の選び方が綺麗で、自分の立場や相手を思う気持ちの表現の仕方も好きです。

以前はお互いの相手とそれぞれが付き合っていた設定がなんとも興味深いです。4人それぞれの視点から描かれる連作集なので、飽きずに読み進めることができ、それぞれの人物がしっかりとキャラ形成されているので、感情移入しやすいです。

読み終わった人が、『ああ、心地よかった。読んで正解だった』と感じてくれるならば、お薦め人としてはこれほど嬉しいことはないはないですね。



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