(時代小説・歴史小説)「初ものがたり/宮部みゆき」「余寒の雪/宇江佐真理」

2015/11/09 (Mon)
2015年11月のテーマ特集本
時代小説といえば「江戸時代」。
鎖国された社会でありながら文化に富み、循環社会でもあったことから環境面でも注目されています。
漢字や侍にあこがれを抱くのは欧米の若者というイメージでしたが、日本人も江戸にさまざまな思いを馳せているのです。
凛としながら温かい江戸人情・・・・・・・作家にもご注目ください。

女性ならではの細かな視線で描く江戸情緒!
初ものがたり (新潮文庫)/新潮社

¥594
Amazon.co.jp
余寒の雪 (文春文庫)/文藝春秋

¥605
Amazon.co.jp

宮部みゆき『初ものがたり』は、岡っ引きの茂七が本所深川界隈で起こる難事件に挑む連作ミスタリー。事件の裏に絡む男と女、兄弟、親子の情の悲しさは宮部みゆき作品ならでは。脇役の面々も魅力的です。また鰹、白魚、柿羊羹など江戸の四季を象徴するおいしいものの数々にもうっとり。
宇江佐真理『余寒の雪』は中山義秀文学賞を受賞した7話の短編集。強がりの影に見え隠れする女心の弱さとか可愛らしさ、それを黙って包み込む男のカッコよさに痺れます。江戸時代の追っかけファッションやお洒落なボトルの化粧水も登場します。
女性ならではの細かな視線で描く江戸情緒、時代は変わってもおいしいものとカッコイイものを求める女性の心理は変わらないものですね。

■当ブログを「厳選!書籍全般レビューブログ」の1つとして紹介させて頂いております。
■新書・文庫本に関する人気のおすすめ感想ブログ・書評レビューまとめランキングサイト
新書・文庫本マニア
あなたの大好きな新書・文庫本の情報を探してみませんか?
新書・文庫本マニアは、おすすめ情報・感想ブログ・書評レビュー・Twitter・ニュース・Q&Aなど、話題になっている口コミ・記事をまとめた本の人気ランキングサイトです。
様々な切り口から、あなたの大好きな新書・文庫本の情報を探してみませんか?
- 関連記事
-
- (3月特集)やがて海へと届く (講談社文庫)/彩瀬 まる(著) (2020/03/20)
- (3月特集)ボラード病 (文春文庫)/吉村萬壱(著) (2020/03/17)
- (3月特集)バラカ 上下 (集英社文庫)/桐野夏生(著) (2020/03/15)
- (3月特集)女たちの避難所 (新潮文庫)/垣谷 美雨(著) (2020/03/13)
- (3月特集)献灯使 (講談社文庫)/多和田 葉子(著) (2020/03/11)
- (3月特集)持たざる者 (集英社文庫)/金原ひとみ(著) (2020/03/09)
- (3月特集)ムーンナイト・ダイバー (文春文庫)/天童荒太(著) (2020/03/03)
- (3月特集)想像ラジオ (河出文庫)/いとう せいこう(著) (2020/03/02)
- 文学で読む男の恋愛|結婚(角川文庫) /井上荒野(著)🐿 (2019/09/28)
- 文学で読む男の恋愛|イニシエーション・ラブ (文春文庫) /乾くるみ(著) 🐿 (2019/09/27)
(メガネっ娘05)性食鬼/稲光伸二≪ | HOME | ≫【特集】池井戸潤作品★苦悩する中間管理職列伝3/4『ルーズヴェルト・ゲーム』
コメントフォーム

この記事へのトラックバック

この記事のトラックバックURL
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
(メガネっ娘05)性食鬼/稲光伸二≪ | HOME | ≫【特集】池井戸潤作品★苦悩する中間管理職列伝3/4『ルーズヴェルト・ゲーム』