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(春を読む文庫・春の幻のような儚げ文庫2/6)桜の首飾り/千早茜(著)

kage

2016/04/21 (Thu)

春を読む文庫2

は植物たちもなんだかうれしそうで……、外に出て自然を眺めるだけで、心が軽くなってくる。

季節は、あっという間に追い越していくから、春を読む文庫で、春を体感しよう。

「春」にお薦めしたい文庫を毎日一冊ずつご紹介。

アイコンりす今回の書籍案内人・・・・Arika


ふわり、はらり、ひらひら…。

春の幻のような、どこか儚げ、けれど、心にしっかり何かが残っている。

そんな気持ちにさせてくれる文庫


のような儚げ文庫2/6

 桜の首飾り/千早茜(著)

桜の首飾り (実業之日本社文庫)/実業之日本社

¥640
Amazon.co.jp





Arikaアイコン(小)1あたたかい桜、冷たく微笑む桜、烈しく乱れ散る桜に心つかまれる物語。
桜をモチーフに絡み合う人の心、思い、感情を7つの物語で紡いた作品。「花は散り、樹は枯れても、色は消えず」それぞれの主人公は消せない想いを抱えています。桜を見つめ想いが立てるさざ波を、見ないように、この季節をそっとやりすごせるようにと、窮屈な胸の中で目を閉じる。「色なんてさ、押し隠しても滲むものだよ」綺麗じゃなくてもいい、黒ずんでも、大人になってしまっても、醜さが滲んでも。そう主人公に語りかける人が、どの話でも本当は存在しない桜の精なのではと思わせる不思議さ。「大丈夫、酔って少し休んだら、きちんと仕切り直せばいいんだから」。散る永遠に人は酔う。古典短歌でも桜はよく詠まれ、古くから日本人の心をあらわす花♪ 桜の花びら一枚一枚は白いのに、数多く集まれば薄いピンクの雲のような、桜色の真珠を連ねたような上品さを感じる短篇集ばかり。

本編も去ることながら、この著者のあとがきもすごく好き。「彼らはそれぞれやっかいな問題を抱えていたりする」と、あとがきにあるように登場人物たちの人生は”やっかい”です。けれど、美しい桜を見上げて心が動かされるように、7つの物語はずしんと響く。花の下は無縁の地。桜は人に畏れを抱かせる一方で、強く引き付ける不思議な力を持っている。「桜」にまつわる人の細やかな心の機微、共感できる人との係り方に対する物怖じや抱く恐怖がとてもリアルで面白く、人の抱えるわだかまりを描いているのにどこか爽やかさを感じた。やわらかで穏やかな気持ちで一気に読めました。


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