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≪文学世界、絢欄たる痴㈠≫猫と庄造と二人のをんな/谷崎潤一郎(著)

kage

2016/12/04 (Sun)

谷崎潤一郎の世界a

谷崎潤一郎の没後51年目の2016年。

明治・大正・昭和の長きにわたる作家生活で、

数多くの傑作を生み出した文豪の魅力をひもとく21冊をご紹介。

耽美にして繊細、それが私が谷崎潤一郎に抱くイメージです。

アイコンりす今回の書籍案内人・・・・Arika


文学世界、絢欄たる

 猫と庄造と二人のをんな/谷崎潤一郎(著)

猫と庄造と二人のをんな (中公文庫)/中央公論新社

¥576
Amazon.co.jp

Arikaアイコン(小)1猫に嫉妬する二人の女と、
女より猫がかわいくてたまらない男がくりひろげる軽妙な心理コメディの傑作!

猫好きの方、必読です。病的といっていいほどの愛を雌の飼い猫に注ぐ男。猫に嫉妬して追い出そうとする現嫁。男への未練から猫を引き取って心を繋ぎとめようとする元妻。猫を中心にした三角関係の行方は? 生活力ゼロだけど女にもてる男と、彼をめぐる前妻、後妻、姑の物語なのだが、登場人物が束になってもメス猫リリーの魅力にはかなわない。実際、男が心から愛したのはリリーだけだったはず。周囲に押されていったん捨てたリリーを忘れられず、未練がましく会いに行く庄造の情けなさと、昔の主人を物憂げに冷たくあしらうリリーのクールなカッコよさが、なんともいえず印象的である。ストーリーについては、ささいな出来事について書かれているにも関わらず、結構サプライズの多いお話で、これが不思議と面白い。谷崎の「弱い男と強い女」の物語の基本は本作でも同じ。『細雪』のように大きな山場がある訳でもないが、何か心惹かれる妙味がある。昭和期に活躍した画家・安井曾太郎の挿画を完全収載。
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