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(野球を読む)最後の一球/島田荘司(著)

kage

2017/08/10 (Thu)

2017年7月+αの特集本
野球を読む

熱闘!高校野球のシーズンももうすぐだ!!

良い試合は、いつまでも人々の記憶に残っている。

野球ファンなら、感動し、震えた試合が心に刻まれているだろう。

青春のすべてを掛けて甲子園を目指す球児から、野球を職業に選んだプロ野球選手の葛藤まで。

ルールがわからなくても熱くになれる、もとから好きな人はもっと激アツ!になれる、

熱い、アツイ!、”読む野球本”をご紹介。

アイコンりす今回の書籍案内人・・・・Arika

小説の題材となった野球は、すこぶるおもしろい!
ドラマチック野球小説ベスト❸/3

ライバルとの戦いや自分との戦い、周囲の環境、人間関係、そして選手の心情…。

小説で読む野球は、なぜこうも興味深いのか?

試合の展開はもとより、選手の人生や、逆転劇、どんでん返しのストーリーといった、

ドラマチックな出来事がたくさんつまっていて、読む人をぐいぐい小説の中に引き込んでいく。

ここではそんな文庫を1冊ずつ全3冊紹介。

 最後の一球/島田荘司(著)

最後の一球 (文春文庫)/文藝春秋

¥価格不明
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最後の一球/島田 荘司

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母親の自殺未遂の理由が知りたい―青年の相談に、御手洗潔はそれが悪徳金融業者からの巨額の借金であることを突き止める。裁判に訴えても敗訴は必至。さすがの御手洗も頭を抱えたが、後日、奇跡のような成り行きで借金は消滅。それは一人の天才打者と、生涯二流で終わった投手との熱い絆の賜物だった。


Arikaアイコン(小)1一球に思いを込めて……。
一流の野球人と、二流に甘んじた野球人の友情と誇り。

御手洗シリーズ。「ロシア幽霊軍艦事件」後の事件。殺人事件は無く、野球に絡むお話。御手洗、岩岡コンビのもとに「母が死のうとした理由を調べてほしい」という依頼があった。御手洗は母親の悩みは巨額の借財と見抜くが、悪徳金融会社が相手では手も足も出せない。裁判に訴えても敗訴は必至。さすがの御手洗も頭を抱えたのだが、後日、母親が御手洗を訪ね「借財がなくなった」と告げる。悪徳金融業者ビルの屋上の不審な火災を調べていた御手洗さんたち。唐突に始まり、そこから話は道徳ローンのせいで自殺した父親を持つ野球少年の話になっていく。繋がりは道徳ローンだけ…。ここから話はどうなっていくのか?と夢中で読んだ。途中で真相はわかってくるが勢いは落ちることなく読了。なんとその陰には、野球選手の夢と熱い思いが絡んでいて・・・・。

御手洗シリーズの中ではどちらかというとトリックや御手洗の推理はほとんど光る部分はなくて、その事件の背景に焦点を当てた作品。事件自体は易しかったが、そのまでに至る経緯が面白い。主人公・竹谷と武智の絆と、主人公の「二流なりの生きざま」がすっきりと感動的だった。野球のシーンの緊迫感といい、本当に島田荘司は引き込むのがうまい。いつもの切なさ感は相変わらずあり。御手洗よりも、ある人の野球人生の話やある野球選手の独白があまりにも悲しい…。でも真剣に一つの事に取り組んだ人生に悔いは無いんだと改めて思いました。最後の一球、の意味が何重にもなっているところもとても良かったです。渾身の最後の一球は色々な思いの詰まった、重たい一球でした。



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