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今すぐ書店へGO!”夏の文庫フェア”2017…新潮社文庫フェア:シビレル本×24

kage

2017/08/20 (Sun)

夏イチ

新潮文庫の100冊

★9月末までの期間限定配信!
文庫フェア



潮文庫『新潮文庫の100冊』。

2017年のテーマ「この感情は何だろう。」


毎年夏になると、出版各社の文庫を紹介したパンフレットが書店に並びます。

これらのパンフレットのなかでも「新潮文庫の100冊」のキャンペーンは、1976年から始まり40年近い歴史があります。

2900余点の新潮文庫の中から編集部が厳選した100点を、「恋する本」「シビレル本」「考える本」「ヤバイ本」「泣ける本」の5テーマに分類しておすすめします。

■今年の特典


#キュンタ大作戦

新潮社が毎年展開しているフェア「新潮文庫の100冊」がスタートした。

 今年の「新潮文庫の100冊」には、宮部みゆき『荒神』や湊かなえ『豆の上で眠る』、朝井リョウ『何者』、河野裕『いなくなれ、群青』などがラインナップされ、フェア対象本を1冊買うと新潮文庫のキャラクター「キュンタ」のしおり(4種類)がその場でもらえる。

 ほかに、アイドルグループ「嵐」の大野智主演で映画化された「忍びの国」やマーティン・スコセッシ監督による映画「沈黙―サイレンス―」の原作、2016年に岩手県盛岡市にある「さわや書店フェザン店」が《文庫X》として表紙を隠す売り方をして話題を呼んだノンフィクション作品『殺人犯はそこにいる』なども対象となっている。

期間中はInstagramやTwitterにハッシュタグ「#キュンタ」を付けて投稿すれば、抽選で100名様に「純金キュンタしおり」が当たるキャンペーンを実施する。また、夏目漱石『こころ』や星新一『未来イソップ』、トルーマン・カポーティ・著、村上春樹・訳『ティファニーで朝食を』など計8冊の限定プレミアムカバーも発売される。

【応募締切】2017年9月6日正午まで

■フェアのジャンル項目


恋する本
シビレル本
考える本
ヤバイ本
泣ける本





シビレル本×24

あれは、存在そのものが〈戦〉なのだ。(P455)
 荒神/宮部みゆき(著)

江戸時代の東北の小藩が舞台のモンスターパニック。

それを防ごうとする人たちと、それを利用しようとする人たち。

恨みは形になって、人々を襲うだろう。


荒神 (新潮文庫)/新潮社

¥価格不明
Amazon.co.jp

時は元禄、東北の小藩の山村が、一夜にして壊滅した。隣り合い、いがみ合う二藩の思惑が交錯する地で起きた厄災。永津野藩主の側近を務める曽谷弾正の妹・朱音は、村から逃げ延びた少年を助けるが、語られた真相は想像を絶するものだった…。太平の世にあっても常に争いの火種を抱える人びと。その人間が生み出した「悪」に対し、民草はいかに立ち向かうのか。

Arika報告書v1アイコン今年夏の宮部みゆきは、まさかの時代劇×怪物。時は元禄、東北の小藩の山村が、一夜にして壊滅した。二藩の思惑が交錯する地で起きた”厄災”とは――。宮部みゆき時代小説の調達点。その怪物に秘められた人間の「業」と交錯する思惑によって、怪物が読者の脳内で、段階的にさらに残酷で恐ろしい存在に進化していき、炎を吐く。今迄見たこともない怪物を描いて、なおかつ怖い楽しい興味深い、宮部エンタメの極致。全てが終息しても尚見通せない、人の心が作り出す闇は深く底知れない。この切迫感は小説ならでは。500ページを超える大作だが、2日でいっきに読んだ。エンターテインメントとしては文句なしの大作。

動く顔文字メモ※解説は、映画監督の樋口真嗣さんです。
もしも「荒神」を映画化するなら...という監督&プロデューサー目線の妄想(?)がめちゃめちゃ面白いです。





とうとう、見つけたわね。(P396)
 楽園のカンヴァス/原田マハ(著)

ルソーとピカソが生涯抱えた秘密とは!? 

第25回山本周五郎賞受賞。

雑誌「ダ・ヴィンチ」プラチナ本 OF THE YEAR 2012受賞。

王様のブランチBOOKアワード2012大賞受賞。 


楽園のカンヴァス (新潮文庫)/新潮社

¥価格不明
Amazon.co.jp

ニューヨーク近代美術館のキュレーター、ティム・ブラウンはある日スイスの大邸宅に招かれる。そこで見たのは巨匠ルソーの名作「夢」に酷似した絵。持ち主は正しく真贋判定した者にこの絵を譲ると告げ、手がかりとなる謎の古書を読ませる。リミットは7日間。ライバルは日本人研究者・早川織絵。ルソーとピカソ、二人の天才がカンヴァスに籠めた想いとは――。山本周五郎賞受賞作。

Arika報告書v1アイコンルソーの名画に酷似した一枚の絵。そこに秘められた真実の究明に、二人の男女が真贋判定に挑む。一枚の絵画の謎にじわじわと迫っていく度に味わえる高揚感が凄い。そしてその先にある真実に近づいた時‥そこにある深い想いを知った時グッときて涙が溢れた。絵を描く人の思い(情熱)から始まり、描かれた人、支える人、観る人、買う人、持つ人、研究する人、伝える人、奪う人、守る人‥等々その絵画に関わり魅せられた全ての人々の様々な想い、思惑、思い入れ、情熱‥それらがその時々交錯し作品が持つ力となる。著者の美術への情熱が痛いほど伝わってきた。




新選組副長が参謀府に用がありとすれば、切り込みにゆくだけよ。(下巻・P543)
 燃えよ剣〔上・下〕/司馬遼太郎(著)

男なら、時代の先頭に立て! 

最強の人間集団を作った土方歳三の智謀。

司馬文学の代表作。


燃えよ剣〈上〉 (新潮文庫)/新潮社

¥853
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幕末の動乱期を新選組副長として剣に生き剣に死んだ男、土方歳三の華麗なまでに頑な生涯を描く。武州石田村の百姓の子“バラガキのトシ”は、生来の喧嘩好きと組織作りの天性によって、浪人や百姓上りの寄せ集めにすぎなかった新選組を、当時最強の人間集団へと作りあげ、己れも思い及ばなかった波紋を日本の歴史に投じてゆく。「竜馬がゆく」と並び、“幕末もの”の頂点をなす長編。


男なら、情熱のすべてを注げ! 

「武士道」を貫いた土方歳三の美学。

幕末小説の頂点。 


燃えよ剣〈下〉 (新潮文庫)/新潮社

¥853
Amazon.co.jp

元治元年六月の池田屋事件以来、京都に血の雨が降るところ、必ず土方歳三の振るう大業物和泉守兼定があった。新選組のもっとも得意な日々であった。やがて鳥羽伏見の戦いが始まり、薩長の大砲に白刃でいどんだ新選組は無残に破れ、朝敵となって江戸へ逃げのびる。しかし、剣に憑かれた歳三は、剣に導かれるように会津若松へ、函館五稜郭へと戊辰の戦場を血で染めてゆく。

Arika報告書v1アイコン組織作りの異才によって、新選組を最強の集団へ作りあげてゆく”バラガキのトシ”――攘夷でも勤王でもなく、ただひたすらに新選組のために生きた土方歳三の生き方に感銘を受けた。ただひたすら戦いに明け暮れた喧嘩師、近藤、沖田と閃光の様に混沌とした幕末を駆け抜けた。新選組に命をささげ、新選組として散った不器用な男の生き様。幕末が断末魔に産み落とした悲劇の孤独な軍師。剣に生き剣に死んだ新選組副長土方歳三の生涯。この本は、司馬さんの本のなかでも大好きな本。歳三も男くさいところがカッコいい!!




斯様なことでこの者たちの息の根を止められぬ。孤老の族は天下に散ったのだ。(P359)
 忍びの国/和田竜(著)

伊賀忍者団vs.織田信雄軍。

騙し騙され討ち討たれ最後に誰が残るのか――。

大ヒット『のぼうの城』の著者による痛快無比の歴史エンターテインメント。 


忍びの国 (新潮文庫)/新潮社

¥637
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時は戦国。忍びの無門は伊賀一の腕を誇るも無類の怠け者。女房のお国に稼ぎのなさを咎められ、百文の褒美目当てに他家の伊賀者を殺める。このとき、伊賀攻略を狙う織田信雄軍と百地三太夫率いる伊賀忍び軍団との、壮絶な戦の火蓋が切って落とされた──。破天荒な人物、スリリングな謀略、迫力の戦闘。「天正伊賀の乱」を背景に、全く新しい歴史小説の到来を宣言した圧倒的快作。

Arika報告書v1アイコン時は戦国。伊賀攻略を狙う織田信雄軍。迎え撃つ伊賀忍び団。知略と武力の激突。圧倒的スリルと迫力の歴史エンタテインメント。忍者と武士の戦いや駆引きの中で時々出てくるお国との掛け合いが、終盤でいかに大切なものであったか気づいて切なくなる。でも、その切なさで終わらなかったところがこの小説の一番面白かったとこかもしれません!そしてハードボイルドなラストに驚愕。第一章に戻り文吾の後に関する表記を確認し泣く。恋女房が死してなお「こんな小屋に連れて来たんじゃ、あいつに叱られるだけさ」と墓参りをする無門が切ない。人の心に火を灯すとは、一体何なのか?愛する心なのか、お金なのか、野望なのか、プライドなのか…。無門の唯一の灯火である妻とのやりとりに、どこかホッとしながらも、伊賀者と武者との決死の戦いにドギマギする本だった。銭に生き、銭に溺れ、銭に翻弄された伊賀者たちの中で彼はもっと大切なものに気付いていたのだろう。多分お国も。1冊で完結だが、十分満足な読みごたえでした。

動く顔文字メモ※待望の映画化!映画の宣伝を見た時「主人公、嵐の大野君なの・・?」と思ったけどほぼ原作そのまんまじゃないかでびっくりした。
へらへら笑いながら人を殺す無門、脳内再生( ̄  ̄)………( ̄∇ ̄)ハマり役過ぎる‼





人間にだって、あんな目をした人はいない。(P482)
 凍える牙/乃南アサ(著)

音道貴子。

年齢、三十と少々。

職業、刑事。離婚歴あり――。

バツイチ刑事の孤独な闘い。

直木賞受賞! 


凍える牙

深夜のファミリーレストランで突如、男の身体が炎上した! 遺体には獣の咬傷が残されており、警視庁機動捜査隊の音道貴子は相棒の中年デカ・滝沢と捜査にあたる。やがて、同じ獣による咬殺事件が続発。この異常な事件を引き起こしている怨念は何なのか? 野獣との対決の時が次第に近づいていた――。女性刑事の孤独な闘いが読者の圧倒的共感を集めた直木賞受賞の超ベストセラー。

Arika報告書v1アイコン凶悪な獣の牙―――。レストランにいた男が突然燃え出し死亡する事件の後、男が狼犬に襲われ死亡する事件が発生する。警視庁機動捜査隊員・音道貴子が連続殺人事件に挑む。女性刑事の孤独な闘いが圧倒的共感を集めた超ベストセラー。前半のサスペンス、ミステリー調から、クライマックスはオオカミ犬と人間の感動的な絆へと一気に展開。ラストシーンは余韻が残ります。文章量は多いが、文章そのものにクセはなく、読みやすい。〈新装版〉




万祐子ちゃんなら、本ものの万祐子ちゃんなら(P357)
 豆の上で眠る/湊かなえ(著)

豆の上で眠る (新潮文庫)/新潮社

¥価格不明
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小学校一年生の時、結衣子の二歳上の姉・万佑子が失踪した。スーパーに残された帽子、不審な白い車の目撃証言、そして変質者の噂。必死に捜す結衣子たちの前に、二年後、姉を名乗る見知らぬ少女が帰ってきた。喜ぶ家族の中で、しかし自分だけが、大学生になった今も微かな違和感を抱き続けている。―お姉ちゃん、あなたは本物なの?辿り着いた真実に足元から頽れる衝撃の姉妹ミステリー。

Arika報告書v1アイコン幼い頃に失踪した姉が「別人」になって帰ってきた――妹だけが追い続ける違和感の正体とは。戻ってきた子どもは、本物の姉なのか?足元から頽れる衝撃の姉妹ミステリー!違和感、生き様、姉妹、血縁‥どんな展開でどんなオチか気にしながら読んでると最後の最後放り出された感じ。なんとも言えない結末。まさかの展開。安西姉妹はどっちも不幸だよなー。両親の対応によっては、もう少しマシになってたと思うだけに。血の繋がりより環境だよ。




 1Q84 BOOK1〈4月-6月〉前編・後編/村上春樹(著)

Qへの階段。

見かけにだまされないように。

現実というのは常にひとつきりです――。

ここは1Q84年、謎に満ちた物語が降りてくる世界。 


1Q84 BOOK1〈4月‐6月〉前編 (新潮文庫)/新潮社

¥価格不明
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1Q84年――私はこの新しい世界をそのように呼ぶことにしよう、青豆はそう決めた。Qはquestion markのQだ。疑問を背負ったもの。彼女は歩きながら一人で肯いた。好もうが好むまいが、私は今この「1Q84年」に身を置いている。私の知っていた1984年はもうどこにも存在しない。……ヤナーチェックの『シンフォニエッタ』に導かれ、主人公青豆と天吾の不思議な物語がはじまる。

Arika報告書v1アイコン夜空に不思議な月が浮かび、「リトル・ピープル」が棲む1Q84年の世界……深い謎をはらみながら、主人公・青豆と天吾の壮大な物語が始まる。村上春樹さんの長編、覚悟を決めて読み始めた。が、読み出したらするするってあっという間に村上マジックのどつぼに入り込む⁉ 青豆という女性、天吾という男性の2人の視点で物語が進む長編。青豆のほうは暗殺者として、天吾のほうはゴーストライターとして他人にはちょっと言えない道を辿る。自分が知っている現実の1984年とは微妙に違う世界。二人はまだ直接出会ってもいないが、今後どのようにつながっていくのだろうか。



ひょっとしたら、と彼女は思う、世界は本当に終わりかけているのかもしれない。(後編P105)
 1Q84 BOOK1〈4月-6月〉後編/村上春樹(著)

…『空気さなぎ』、宗教集団さきがけ、リトル・ピープル、そして夜空に浮かぶ月。

謎に満ちた「1Q84年の世界」を生きる天吾と青豆の運命は―。  


1Q84 BOOK1〈4月‐6月〉後編 (新潮文庫)/新潮社

¥価格不明
Amazon.co.jp

1Q84年──私はこの新しい世界をそのように呼ぶことにしよう、青豆はそう決めた。Qはquestion markのQだ。疑問を背負ったもの。彼女は歩きながら一人で肯いた。好もうが好むまいが、私は今この「1Q84年」に身を置いている。私の知っていた1984年はもうどこにも存在しない。……ヤナーチェックの『シンフォニエッタ』に導かれて、主人公・青豆と天吾の不思議な物語がはじまる。

Arika報告書v1アイコン過去のトラウマ、フェミニズム、宗教とか社会のいろいろな問題が描かれていて興味深い。二人とも家庭環境がいびつで成長の過程での悲しみや辛さからの自立心がすごい。青豆と天吾のそれぞれの人柄や生き方に魅了されて、のめり込んでいく。続きはどうなるのか。非現実的であり精神論的であり途中から難しくなってきた。青豆と天吾の章がどういう形で繋がってくるのだろう。謎のリトルピープルの正体も気になる...。話は青豆と天吾がそれぞれ抜き差しならない状況に陥る。いよいよ面白くなってきたぞ♪大人しく3以降もゲットしてこようと思います。




政治って、ちょっと面白そうかも。(P17)
 アコギなのかリッパなのか―佐倉聖の事件簿―/畠中恵(著)

どんな陳情でも難題でも、何なりとご用命あれ! 

政治家事務所で働く大学生・佐倉聖、颯爽と登場。

「しゃばけ」シリーズの著者が描く新時代のユーモア・ミステリー。 


アコギなのかリッパなのか―佐倉聖の事件簿 (新潮文庫)/新潮社

¥594
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佐倉聖21歳。腹違いの弟を独り養う大学生だ。すでに引退した大物政治家・大堂剛の事務所で雑用係の事務員を務めている。昔は不良で腕っ節が強い上、気転は利くし頭が切れる。そんな聖だからこそ、事務所に持ち込まれる、あらゆる陳情・難題・厄介事・揉め事の後始末を一任されても、見事な手際でまんまと解決していく! 「しゃばけ」シリーズの著者が描く新時代のユーモア・ミステリー。

Arika報告書v1アイコン政治家事務所に持ち込まれる陳情や難題を解決するは、腕っ筋が強く頭が切れる大学生!「しゃばけ」の著者が贈るユーモア・ミステリ。政治家事務所で働く主人公が事務所に持ち込まれる問題を解決する日常ミステリーです。妖怪は出てこない現実世界のだが、政治家という妖怪を描いているのかな? 読み始めは、あまり面白いと思わなかったが、登場人物のことを理解していくうちに引き込まれていった。主人公が魅力的な青年で、そこまで難易度のある謎があふれているわけではないけれど、事件後のことをしっかりと見通した主人公の落としどころが、「さすが」という感じで、結構好き。ミステリというよりはコメディ色が強め。ライトな読み心地です。




寺が寝静まる。私は金閣に一人になる。(P168)
 金閣寺/三島由紀夫(著)

コンプレックス。

挫折。

美。

23歳の男は、なぜ金閣を炎上させたか。 


金閣寺1

一九五〇年七月一日、「国宝・金閣寺焼失。放火犯人は寺の青年僧」という衝撃のニュースが世人の耳目を驚かせた。この事件の陰に潜められた若い学僧の悩み――ハンディを背負った宿命の子の、生への消しがたい呪いと、それゆえに金閣の美の魔力に魂を奪われ、ついには幻想と心中するにいたった悲劇……。31歳の鬼才三島が全青春の決算として告白体の名文に綴った不朽の金字塔。

Arika報告書v1アイコン『金閣寺』は、三島由紀夫の長編小説。三島の最も成功した代表作というだけでなく、近代日本文学を代表する傑作の一つと見なされ、海外でも評価が高い作品です。吃音の悩み、身も心も奪われた金閣の美しさ――昭和25年の金閣寺焼失事件を題材として、放火犯である若い学僧の破減に至る過程を抉る問題作。戦中戦後の時代を背景に、重度の吃音症の宿命、人生との間に立ちはだかる金閣の美への呪詛と執着のアンビバレントな心理や観念が、硬質で精緻な文体で綴られている。それまで三島に対し懐疑的否定的な評価をしていた旧文壇の主流派や左翼系の作家も高評価をし、名実ともに三島が日本文学の代表的作家の地位を築いた作品。




ぼくが怖いのは、変わることだ。(P317)
 4TEEN/石田衣良(著)

14歳は永遠だ。

直木賞受賞。 


4TEEN (新潮文庫)/新潮社

¥価格不明
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東京湾に浮かぶ月島。ぼくらは今日も自転車で、風よりも早くこの街を駆け抜ける。ナオト、ダイ、ジュン、テツロー、中学2年の同級生4人組。それぞれ悩みはあるけれど、一緒ならどこまでも行ける、もしかしたら空だって飛べるかもしれない――。友情、恋、性、暴力、病気、死。出会ったすべてを精一杯に受けとめて成長してゆく14歳の少年達を描いた爽快青春ストーリー。直木賞受賞作。

Arika報告書v1アイコン東京湾に浮かぶ月島。僕らは今日も自転車で、風よりも速くこの街を駆け抜ける――。
14歳の永遠、その一瞬を切り取った青春小説。中学生仲良し4人組の青春もの。漠然とした不安を抱えつつ、妙に正しく、冷めていて、でも熱くて。こんな時代あったなー(遠い目)。4人の主人公以外も魅力的で○。池袋シリーズよりは中身もクオリティも読んでて物足りないが、ただ、中学生らしさがすごく出ていて面白かった。





思い出は別に、時間とは関係がない。(P160)
 首折り男のための協奏曲/伊坂幸太郎(著)

殺し屋の名は、首折り男。彼を巡り、合コン、いじめ、怪談……様々な物語が絡み合う! 

首折り男のための協奏曲 (新潮文庫)/新潮社

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被害者は一瞬で首を捻られ、殺された。殺し屋の名は、首折り男。テレビ番組の報道を見て、隣人の“彼”が犯人ではないか、と疑う老夫婦。いじめに遭う中学生は“彼”に助けられ、幹事が欠席した合コンの席では首折り殺人が話題に上る。一方で、泥棒・黒澤は恋路の調査に盗みの依頼と大忙し。二人の男を軸に物語は絡み、繋がり、やがて驚きへと至る! 伊坂幸太郎の神髄、ここにあり。

Arika報告書v1アイコン被害者は一瞬で首を捻られ、殺された。殺し屋の名は、首折り男。彼を巡り、合コン、いじめ、濡れ衣、夜の恋……様々な物語が絡み合う!私が今まで読んできた本だと短編集だけどひとつ筋が通っているものが多かったので繋がっているんだかいないんだかよく分からない不思議な短編集は少し新鮮でした。元々別で書いたものだったということで納得!でも伊坂さんらしさもあり。私は特に「月曜日から逃げろ」と「合コンの話」の2編がお気に入り。この2編は少し変わった、実験的な構成になっていて、興味を惹かれた。それぞれの話は面白く、どれもスカッとした。 本全体としての結論がどうとか考えちゃいけないんだな、とも思いました。





ぼくは初めて、お兄ちゃんのために泣いた。(P368)
 一人っ子同盟/重松清(著)

一人っ子同盟 (新潮文庫)/新潮社

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ノブとハム子は、同じ団地に住む小学六年生。ともに“一人っ子”だが、実はノブには幼いころ交通事故で亡くなった兄がいて、ハム子にも母の再婚で四歳の弟ができた。困った時は助け合う、と密かな同盟を結んだ二人は、年下の転校生、オサムに出会う。お調子者で嘘つきのオサムにもまた、複雑な事情があって―。いまはもう会えない友だちと過ごしたあの頃と、忘れられない奇跡の一瞬を描く物語。

Arika報告書v1アイコン6年生のノブには、幼いころ交通事故で失った兄がいた。同級生のハム子にも母の再婚で弟ができて―――。
”一人っ子”同士の切ない成長物語。途中でお土産の「見ざる・言わざる・聞かざる」のエピソードが出てくるけれど、彼ら三人は本当にそうだったんだと思う。家族で一人だけお兄ちゃんの影を見ることが出来ないノブ、本当の事は何一つ言うことが出来なかったオサム、周囲の声を聴くことのなかったハム子。それは自己防衛の手段だった。自分の力ではどうしようもない事も、自分で決めたこともどちらもあるけれど。彼らは大人より小さく弱く、まだ何の力も持たない誰も何も悪くなくても、何も間違ってなくてもどうしようもできないこともある。どうにもならないこともある。つきつめていくと運が悪かったってことになるのかなあ。人生これに尽きると思う。安定の重松感が心地よかった。 みんな幸せになっていてほしいなあ。





僕のいる場所はないんです。(P480)
 魔性の子 十二国記/小野不由美(著)

「この物語は、これから始まる全てのプロローグです。」

小野不由美。

違和感を抱いて生きる少年の周辺で続く凄惨な事件の謎――。

「十二国記」が動きだす! 

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魔性の子―十二国記 (新潮文庫 お 37-51 十二国記)/新潮社

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どこにも、僕のいる場所はない──教育実習のため母校に戻った広瀬は、高里という生徒が気に掛かる。周囲に馴染まぬ姿が過ぎし日の自分に重なった。彼を虐(いじ)めた者が不慮の事故に遭うため、「高里は祟(たた)る」と恐れられていたが、彼を取り巻く謎は、“神隠し”を体験したことに関わっているのか。広瀬が庇おうとするなか、更なる惨劇が……。心に潜む暗部が繙(ひもと)かれる、「十二国記」戦慄の序章。

Arika報告書v1アイコン独立する少年の周りで相次ぐ事故は、偶然なのか。彼の過去が噂されるなか、更なる悲劇が! そして明かされる真相とは―――「十二国記」戦慄の序奏。「自分のいるべき世界は本当はここじゃない」という広瀬が見せる現実逃避が小説のテーマで、「人は汚い卑しい生き物だよ。それは俺たちヒトが背負った宿命で、人に生まれた限りそこからは逃げられやしない。エゴのない人間はいねえ。我欲のない人間は人間じゃないんだ」。十二国記シリーズの前日譚なので、十二国記本編の知識がある程度あったほうが世界観に入りやすいかもしれない。が、これはこれとして独立した持ち味を確立している。一見普通の高校生に見えるが、どこか浮いている上に祟ると噂される高里。彼に自分と近しいものを感じて距離を縮める広瀬。「どこか」に帰りたい思いを持つ二人だが、しかし根本的な部分で全く異なる存在、高里。人間のどうしようもない哀しさを浮き彫りにした作品。けして十二国記のファンではなくても、ラストの広瀬の叫びを聞くためだけにも、読む価値があると思う。





人の運命って最初から決まっていると思いますか?(P101)
 フォルトゥナの瞳/百田尚樹(著)

男には「他人の死の運命」が視えた。

生死を賭けた男の選択に涙する、愛と運命の物語。 


フォルトゥナの瞳 (新潮文庫)/新潮社

¥767
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幼い頃に家族を火事で失い天涯孤独の身となった木山慎一郎は友人も恋人もなく、自動車塗装(コーティング)工として黙々と働くだけの日々を送っていた。だが突然「他人の死の運命」を視る力を手に入れ、生活は一変する。はじめて女性と愛し合うことを知った慎一郎の「死の迫る人を救いたい」という思いは、無情にも彼を窮地へと追いやり……。生死を賭けた衝撃のラストに心震える、愛と運命の物語。

Arika報告書v1アイコン「他人の死の運命」が視える力を手に入れた男は、愛する女性を守れるのか―――。生死を賭けた衝撃のラストに涙する、愛と運命の物語。他人の死の予兆が視える「フォルトゥナの瞳」を持つ孤独な身の上の若者・木山慎一郎。体が透き通って見える。いったいどういう事?それは、死ぬ運命の人の姿だった。その良心の赴くままに、死を間近に迎えた人々の命を救い続けるが、その代償に彼の命も削られていく。神様はなんて辛い運命を課せたのであろうか?衝撃のラストには驚いた。切なく悲しい物語ながら、読後感は爽快。さすが百田尚樹。





旅をすることがおれの人生にあたえられた役目なんだ。(P104)
 旅のラゴス/筒井康隆(著)

旅のラゴス (新潮文庫)/新潮社

¥529
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北から南へ、そして南から北へ。突然高度な文明を失った代償として、人びとが超能力を獲得しだした「この世界」で、ひたすら旅を続ける男ラゴス。集団転移、壁抜けなどの体験を繰り返し、二度も奴隷の身に落とされながら、生涯をかけて旅をするラゴスの目的は何か? 異空間と異時間がクロスする不思議な物語世界に人間の一生と文明の消長をかっちりと構築した爽快な連作長編。

Arika報告書v1アイコン集団転移、壁抜けなど不思議な体験を繰り返し、二度も奴隷の身に落とされながら、生涯をかけて旅を続ける男・ラゴスの目的は何か? ラゴスが旅する町は、どこも独特の香りと空気の肌触りを感じる。一方で現代、町の均質化を感じる。どちらが良いとかないけれど、前半戦で結構お腹いっぱい。ひたすら旅を続けるラゴスは人間的に魅力的であったが、何とも言えない読後感が…ちょっと期待し過ぎた感。でもやはり旅欲は刺激されたしワクワクしたし旅の終わりは切ない。普段あまり馴染みのないSFファンタジーのジャンルだったのも新鮮でした。




この世界は、どこかおかしい。(P55)
 向日葵の咲かない夏/道尾秀介(著)

読み逃がすな! 新たな神話が、ここにある。

最注目作家が描く、もう一つの夏休み。 


向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)/新潮社

¥724
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夏休みを迎える終業式の日。先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れた。きい、きい。妙な音が聞こえる。S君は首を吊って死んでいた。だがその衝撃もつかの間、彼の死体は忽然と消えてしまう。一週間後、S君はあるものに姿を変えて現れた。「僕は殺されたんだ」と訴えながら。僕は妹のミカと、彼の無念を晴らすため、事件を追いはじめた。あなたの目の前に広がる、もう一つの夏休み。

Arika報告書v1アイコン終業式の日に自殺したはずのS君の声が聞こえる。「僕は殺されたんだ」。夏の冒険の結末は。永遠に消えない衝撃を打つ、100万部突破のベストセラー。とにかく気持ち悪かった。主人公の少年はクラスメートの死体を発見するが、警察が駆け付けると死体は消えていた。死者が生まれ変わる世界で、主人公は同級生の生まれ変わりである蜘蛛と身体を探す。そこにお爺さんも加わって、主人公とお爺さんのニ人の視点で話が進む。ミスリードする仕掛けが大量に織り込まれていて見事に騙された。三歳の妹の違和感はそういうことか。S君も怪しすぎるから騙されないぞとは思ってたけど、まさか・・・ 世界は主観で出来てるんだな。 「物語をつくるのなら、もっと本気でやらなくちゃ」。叙述トリック以上に、救われない結末が衝撃的だった。この世界はファンタジーなのか、それとも全て主人公の妄想というミステリーなのか。読みやすい文体だが、何となく靄の中を歩くようなつかみどころのない展開が続く。叙述トリックのネタが分かった上で読み進めると、上手に伏線が張られているので、答え合わせは中々楽しめるかも。




見渡すかぎり阿保ばっかり。(P77)
 四畳半王国見聞録/森見登美彦(著)

ついに証明した! 俺にはやはり恋人がいた! 

京都に弾ける7つの妄想。

『太陽の塔』の森見登美彦が帰ってきた。


四畳半王国見聞録 (新潮文庫)/新潮社

¥529
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「ついに証明した! 俺にはやはり恋人がいた!」。二年間の悪戦苦闘の末、数学氏はそう叫んだ。果たして、運命の女性の実在を数式で導き出せるのか(「大日本凡人會」)。水玉ブリーフの男、モザイク先輩、凹(へこみ)氏、マンドリン辻説法、見渡すかぎり阿呆ばっかり。そして、クリスマスイブ、鴨川で奇跡が起きる──。森見登美彦の真骨頂、京都を舞台に描く、笑いと妄想の連作短編集。

Arika報告書v1アイコンその大学生は、まだ見ぬ恋人の存在を数式で証明しようと日夜悪戦していた―――。7つの巨大な妄想が、京の町を塗り替えてゆく。ユーモラスなキャラクターが多く登場する、笑える小話集。内側に拡張を続ける四畳半王国。外側の中心を内側に定める事で、内と外の境界が曖昧に溶け込んでいく。いつしか内側が外側より大きく拡大していく様は不思議な感覚を覚える。今いる四畳半を外と定義すれば、そこが世界となる…なんて阿呆な妄想をしてしまうくらい、愛すべき阿呆な物語。森見節炸裂、いつにもまして暴走気味な印象。混沌としていて壮大で阿呆で、凡人の私にはついていけない時もありましたが、なんかすごい。見覚えのある名前があちこちで見受けられてニヤリ。現実の京都にある地名も作中に多く使用されているので、そこいらを巡ってみるのも楽しそうでした。




編集者にとって一番大切な仕事は物語に寄り添うことだ。(P14)
 ヒア・カムズ・ザ・サン/有川浩(著)

「愛している」それだけが伝えたい。

愛と家族の再生の物語! 


ヒア・カムズ・ザ・サン (新潮文庫)/新潮社

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編集者の古川真也は、特殊な能力を持っていた。手に触れた物に残る記憶が見えてしまうのだ。ある日、同僚のカオルが20年ぶりに父親と再会することに。彼は米国で脚本家として名声を得ているはずだったが、真也が見た真実は──。確かな愛情を描く表題作と演劇集団キャラメルボックスで上演された舞台に着想を得た「ヒア・カムズ・ザ・サン Parallel」を収録。有川浩が贈る物語新境地。

Arika報告書v1アイコン編集者の古川真也は触れた物に残る記憶が見える。20年ぶりに再会した同僚のカオルと父。真也に見えた真実――。愛と再生の物語。頼りなくて自己中なダメな父親とその娘、カオルと仲間の話。たった7行のあらすじから、二話の全く別の物語が展開される小規模な「本編〈フィクション〉と変奏〈パラレル〉」みたいで面白い試み。同じ登場人物で似たような設定で、全く異なるストーリーがニつ収録。一つ目の方はフィクションならこうあってほしいという話、ニつめの方はとても痛かったけれど、これが現実に近くてそのなかでも幸せな結末だったのかなと思う。本編の方が物語にぐいぐい引き込まれるけど、感動したのは変奏〈パラレル〉の方かな。真也とカオルの絆、家族愛に思わずうるっと来てしまった。人間の弱さ、臆病さ、そして、家族を愛する難しさ、など考えることは多い。題名と表紙写真が印象的。





僕の場合は苦手ではないけど下手なんです。(P16)
 「弱くても勝てます」 開成高校野球部のセオリー/髙橋秀実(著)

2014年4月連続ドラマ化! 主演:二宮和也 

「弱くても勝てます」: 開成高校野球部のセオリー (新潮文庫)/新潮社

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甲子園も夢じゃない!? 平成17年夏、東大合格者数日本一で有名な開成高校の野球部が、東東京予選ベスト16に勝ち進んだ。グラウンドでの練習は週1日、エラーでも空振りでもかまわない、勝負にこだわりドサクサに紛れて勝つ……。監督の独創的なセオリーと、下手を自覚しながら生真面目に野球に取り組む選手たちの日々。思わず爆笑、読んで納得の傑作ノンフィクション!

Arika報告書v1アイコン独創的な監督と下手でも生真面目に野球に取り組む、超進学校の選手たち。思わず爆笑、読んで納得のとびきり面白いノンフィクション!グラウンド練習は週1回。運動が得意そうにはあまり見えない選手たち。それでも、独自の戦略で、もしかして甲子園に行っちゃうんじゃないかと期待させるような戦績。頭のいい学校で知られる進学校、開成高校野球部を取材したドキュメンタリー。常識を疑う事、人生のリリーフ、代打は居ないんだという言葉と、自分なりに試行錯誤をして考えながら練習することが大切だという、桑田真澄さんの解説が興味深かった。




いちばんうまくできるのは、倒れたままでいることです。(P34)
 絶望名人カフカの人生論/フランツ・カフカ(著) 頭木弘樹(編訳)

ネガティブな言葉ばかりですが、思わず笑ってしまったり。

巨人カフカの元気がでる名言集。 


絶望名人カフカの人生論 (新潮文庫)/新潮社

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「いちばんうまくできるのは、倒れたままでいることです」これは20世紀最大の文豪、カフカの言葉。日記やノート、手紙にはこんな自虐や愚痴が満載。彼のネガティブな、本音の言葉を集めたのがこの本です。悲惨な言葉ばかりですが、思わず笑ってしまったり、逆に勇気付けられたり、なぜか元気をもらえます。誰よりも落ち込み、誰よりも弱音をはいた、巨人カフカの元気がでる名言集。


Arika報告書v1アイコンネガティブな言葉ばかりですが、思わず笑ってしまったり、逆に勇気付けられたり。今までにはない巨人カフカの元気がでる名言集。なんだろな、確かに落ち込んだ時絶望した時虚ろな時励ましやポジティブな名言を目にするのも悪くはないのだけど、こういうネガティブなのの需要…必要性を痛感した!共感するし、中途半端じゃなくて突き抜けたネガティブさって逆に勇気づけられるものがあると思うな。




いいね、へこたれるな! 打たれ強くあれ!(P24)
 飛ぶ教室/エーリヒ・ケストナー(著) 池内紀(訳)

まもなくクリスマス。

寄宿学校に暮らす少年たちの成長を描く、ドイツの文豪の傑作。 


飛ぶ教室 (新潮文庫)/新潮社

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まもなくクリスマス。街全体が楽しい雰囲気に包まれるなか、寄宿学校の少年たちは、波瀾万丈のクリスマス劇「飛ぶ教室」の稽古に励む。ある日、マルティンに母親から手紙が届く。そこには、マルティンがクリスマスに帰省する旅費を工面できなかったと書かれていた……。たとえ運が悪くても、元気を出せ。打たれ強くあれ――温かなメッセージが込められた、少年たちの成長の物語。

Arika報告書v1アイコン元気いっぱいの少年たちが学び暮らすギムナジウムにも、クリスマス・シーズンがやってきた。その成長を温かな眼差しで描く傑作小説。ケストナーの名作。名前は有名だが、読んだのは初めて。前書きが二つもあったりしてなかなか物語に入り込めなかった。ドイツに送り付けられた不幸な少年ジョーニーがどうなったのかハラハラしたがその心配はいらなかった。そして、温かいマルチンの家族の話には泣かされた。正義先生、禁煙先生の人柄や友情の話もいい。子供たちの素直な感情がすごくよく表れていたと思います。五人組の少年それぞれ魅力的で応援したくなる子供たちでした。




おいハック、俺は金持ちになったって、盗賊やめる気はないぞ。(P382)
 トム・ソーヤーの冒険/マーク・トウェイン/著、柴田元幸/訳

こんなに面白い作品だったとは。

訳してみて深さに気づきました。

――柴田元幸。新訳・名作コレクション。 


トム・ソーヤーの冒険(新潮文庫)/マーク・トウェイン

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ポリー伯母さんに塀塗りを言いつけられたわんぱく小僧のトム・ソーヤー。転んでもタダでは起きぬ彼のこと、いかにも意味ありげに塀を塗ってみせれば皆がぼくにもやらせてとやってきて、林檎も凧もせしめてしまう。ある夜親友のハックと墓場に忍び込んだら……殺人事件を目撃! さて彼らは──。時に社会に皮肉な視線を投げかけつつ、少年時代をいきいきと描く名作を名翻訳家が新訳。

Arika報告書v1アイコン海賊ごっこ幽霊屋敷探検、毎日が冒険のトムはある夜、墓場で殺人事件を目撃してしまった!―――少年文学の永遠の名作を名翻訳家が新訳。トム・ソーヤの真剣でくだらない悪戯に何度も笑った。子どもの時分だからこその感情を追体験できた。後半は一転してシリアスな展開もあり、飽きることなく冒険は進んだ。冒険に出ても何だかんだ最後は家に帰ってくるという安心感のようなものもすごく好きかな。この本の最初に、少年少女が読むことを想定して書いたと書いてあるが、全然大人でも読める作品だと思う。 むしろ聖書やお祈りなどの現地特有の習慣、殺人等、少年少女ではあまり想像できないような内容が書かれてあり、その点を考慮するとむしろ大人が読んだ方が面白く感じるのではと思った。





 十五少年漂流記/ジュール・ヴェルヌ(著) 波多野完治(訳)

しなやかさとしたたかさ、そして仲間。

子どもだけの力で、どこまでやれるか。 


十五少年漂流記 (新潮文庫)/新潮社

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14歳のゴードンを頭に15人の少年たちだけを乗せたスクーナー船が、ふとしたことから荒海に出てしまった。大嵐にもまれたすえ、船は、とある岸辺に座礁。島か大陸の一部かもわからないこの土地で、彼らは生きるためにさまざまな工夫を重ね、持ち前の知恵と勇気と好奇心とを使って、スリルに満ちた生活を繰りひろげる……。“SFの祖”ジュール・ヴェルヌによる冒険小説の完訳決定版。

Arika報告書v1アイコン嵐にもまれて見知らぬ岸辺に漂着した15人の少年たち。生きるためにあらゆる知識と好奇心を発揮する冒険の日々が始まった――!子供だけで無人島で生きていく術を身につけ、仲間との衝突や様々な困難を乗り越えて成長していく過程は、心洗われます。冒険小説として約130年前に書かれた不朽の名作、だが古くささを全く感じさせない。小学生が読んでも大人が読んでもワクワクドキドキさせられる普遍的な面白さがある。逆境のなかでも、少年たちはあきらめず、自ら知恵をだし、家に戻るために、一致団結して生き抜く姿は、小説だけど、学ぶべきことが多いと思う。夏休みの課題図書になるのも分かる気がする。




心で見ないからだ。(P13)
 シャーロック・ホームズの冒険/コナン・ドイル(著)、延原謙(訳)

天才ホームズ、事件を解決できず!? 

ホームズを翻弄する聡明な女性アイリーン・アドラーが登場する「ボヘミアの醜聞」など10編を収録。


シャーロック・ホームズの冒険 (新潮文庫)/コナン ドイル

¥596
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ロンドンにまき起る奇怪な事件を追って神出鬼没する名探偵シャーロック・ホームズは、その怜悧な推理と魅力的な個性で読者を魅了する。近代探偵小説を確立したホームズ物語の第一短編集。赤毛の男が加入した奇妙な組合のからくりを追う「赤髪組合」、乞食を三日やったらやめられない話「唇の捩れた男」など10編。意表をつく事件の展開、軽妙なユーモアがあふれる作品集である。

Arika報告書v1アイコンロンドンにまき起こる奇怪な事件を追う名探偵シャーロックホームズの推理が冴える第一短編集。依頼人の様子を一目見ただけで職業を言い当てたり、落し物の帽子から持ち主の生活の様子を推理したりと見ているだけで、観察していない…とは、なんだか耳が痛い台詞。それからホームズの取り組む仕事が、必ずしも重大な事件や犯罪でないことは印象的。凄惨な殺人事件や極悪非道の犯人などいなくても、ミステリーはちゃんと面白くなるんだということを思い出させてくれる。読み継がれる古典作品は、本当に凄いと思います。 「赤髪組合」「唇の捩れた男」等、10編。意表をつく事件の展開、軽妙なユーモアがあふれる作品集。
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