(涼を呼ぶ本)京極夏彦の妖怪えほん〈笑〉「とうふこぞう」/京極 夏彦(著) 東雅夫(編) 石黒亜矢子(イラスト)

2017/09/22 (Fri)
2017年9月の特集本
9月とはいえ、暑いですね~。ってことで今月は”涼”がテーマ。
涼やかな旅をリードするガイドブックや、おうちでひんやり美味しいものを涼しい尽くしでお贈りします。

眺めて、涼しい

京極夏彦の妖怪えほん (4) とうふこぞう (京極夏彦の妖怪えほん4)/岩崎書店

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京極夏彦×石黒亜矢子による、妖怪ナンセンス絵本!
日本の風土と文化やその土地、土地に暮らす人々の喜怒哀楽、心の機微が生み出した存在、妖怪。霊感はないし、ホンモノを見たこともないけど、滅法怖がりだった私が読んでも怖くない妖怪絵本。表紙のおどろおどろしいようでユーモラスで軽妙な豆腐小僧の体、見返しのお化けのシルエット(本編に何かの模様として出てきます)から、びびらなくていいぞとすぐ分かる。色々、怖いもの、怪しいものが描き込まれていますが、豆腐小僧は…。なんだ、可愛いぞ。怖がりな男の子が住むには禍々しいお家(面白いインテリア沢山!)ですが、現れたお化けは豆腐小僧でした。豆腐小僧に直面した途端、恐怖心がスッと消え、男の子はすっかり元気に。豆腐小僧も見た目が可愛いだけじゃなく(むしろ怖がってる時の男の子のほうが顔が怖い)、腰は低いし、存在意義もよく分からない妖怪なんです。丁寧な喋り方の豆腐小僧が可愛らしいです。二股の飼い猫ちゃんの正体はいかに(笑)しっぽが微妙に分かれているので、ゆくゆくは猫又になるのかい? それを妖怪小説の第一人者である著者と画家が描いたいまだかつてない妖怪絵本。子供にかえり、妖怪と出会うハラハラドキドキの旅へGO!
うぶめ (京極夏彦の妖怪えほん)/岩崎書店

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つくもがみ (京極夏彦の妖怪えほん)/岩崎書店

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京極夏彦の妖怪えほん (3) あずきとぎ (京極夏彦の妖怪えほん3)/岩崎書店

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京極夏彦の妖怪えほん (5) ことりぞ (京極夏彦の妖怪えほん5)/岩崎書店

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京極夏彦の妖怪えほん
『うぶめ』 (井上洋介 画/東雅夫 編)岩崎書店 2013年
『つくもがみ』 (城芽ハヤト 画/東雅夫 編)岩崎書店 2013年
『あずきとぎ』 (町田尚子 画/東雅夫 編)岩崎書店 2015年
『とうふこぞう』 (石黒亜矢子 画/東雅夫 編)岩崎書店 2015年
『ことりぞ』 (山科理絵 画/東雅夫 編)岩崎書店 2015年 ISBN

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産女、姑獲鳥(うぶめ):
日本の妊婦の妖怪である。憂婦女鳥とも表記する。死んだ妊婦をそのまま埋葬すると、「産女」になるという概念は古くから存在し、多くの地方で子供が産まれないまま妊婦が産褥で死亡した際は、腹を裂いて胎児を取り出し、母親に抱かせたり負わせたりして葬るべきと伝えられている。胎児を取り出せない場合には、人形を添えて棺に入れる地方もある。
付喪神、つくも神(つくもがみ):
日本に伝わる、長い年月を経た道具などに神[要出典]や精霊(霊魂)などが宿ったものである。人をたぶらかすとされた。また、『伊勢物語』の古注釈書である『伊勢物語抄』(冷泉家流伊勢抄)では、『陰陽記』にある説として百年生きた狐狸などが変化したものを「つくもがみ」としている[1]。現代では九十九神と表記されることもある[2]。
小豆洗い(あずきあらい)または小豆とぎ(あずきとぎ):
ショキショキと音をたてて川で小豆を洗うといわれる日本の妖怪。水木しげるのゲゲゲの鬼太郎にも登場したことがあり、鳥取県境港市の水木しげるロードに銅像があるなど、マニアの間では知名度の高い妖怪である。
豆腐小僧(とうふこぞう):
日本の妖怪の一つで、盆に乗せた豆腐を手に持つ子供の姿の妖怪。江戸時代の草双紙や黄表紙、怪談本に多く登場する妖怪であり、幕末から明治時代にかけては凧の絵柄、すごろく、かるたなどの玩具のキャラクターとしても親しまれていた。川柳、狂歌、絵本番付(芝居の内容を紹介する小冊子)、錦絵などにも見られる。
子取りぞ(ことりぞ):
島根県出雲地方。東北の油取りと同様に子供を絞って油をとり、南京皿を焼くために用いたという。
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