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(11月の特集本)羆嵐/吉村 昭(著)

kage

2017/11/03 (Fri)

2017年11月の特集本
怖いはエンターテインメント2

秋の夜長を楽しめるホラー&怪談のセレクト。

手に汗握るエンタメ巨編あり、文豪の名作あり、リアルな心霊体験を描いた実話あり。

”怖い”はエンターテインメント!

海外のモダンホラー&推理小説の代表作にも触れてみよう!

気になる作品から手にとって、盛り上がる国産ホラー&怪談シーンを体感!

「怖いもの見たさ」という言葉もありますし、

「怖そうだからやめておこう」という選択肢を捨てると、

きっとゾクゾクする新しい「恐怖を楽しめる」世界が広がると思います。

アイコンりす今回の書籍案内人・・・・Arika

恐怖を楽しめる国内文庫
 羆嵐/吉村 昭(著)

羆嵐 (新潮文庫)/新潮社

¥価格不明
Amazon.co.jp

Arikaアイコン(小)1「おっかあが、少しになっている」人喰いヒグマの暴走!?
それは、遺体と呼ぶには余りにも無残な肉体の切れ端にすぎなかった。

大正時代に北海道で実際あった出来事を記したドキュメント。大正4(1915)年12月、北海道天塩山麓の六線沢で惨劇は起きた。冬籠りをし損なった「穴持たず」の羆(ひぐま)が民家に押し入り、6人の男女を殺害され喰ったのだ。犠牲者の中には妊婦もいた。開拓村を単なる餌場と見なしたかの如くクマは人喰いを続ける。止められる者はおらず、その無力さに村民たちは打ちひしがれた。吉村昭『羆嵐(くまあらし)』は現実の熊害(ゆうがい)事件に取材した圧巻の一作。悲劇に見舞われた村の人々はすべて入植者であり、山が持つ真の姿を知らなかった。そのことがいかなる結果を招いたか、裸の状態で自然と向き合った人間がどれほど弱いものかということを、読者は妥協なき殺戮を繰り返す羆の姿から思い知らされる。小説の後半では、羆対策を巡ってなす術なく慄く人々の様子や、羆に立ち向かう老練の猟師の姿が描かれる、衝撃のドキュメンタリ―作。老猟師は、羆よりもむしろ同じ人間の愚行に対して怒りを露わにする。村人に背を向けて去っていく彼の姿は、無知の罪を天に詫びるかのようであった。贅肉のない文章によって事実をありのままに書くという吉村の手法が最大の効果を上げている。人間を襲う巨大羆の迫力、鮮血に染まる雪、羆を潜める闇、人骨を齧る不気味な音……。羆が骨を噛み砕き、肉を毟(むし)る音が行間から聞こえてくるようで、ホラーや怪談以上のゾクゾクを体感できる!
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