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(11月の特集本)怪談のテープ起こし/三津田信三(著)

kage

2017/11/21 (Tue)

2017年11月の特集本
怖いはエンターテインメント2

秋の夜長を楽しめるホラー&怪談のセレクト。

手に汗握るエンタメ巨編あり、文豪の名作あり、リアルな心霊体験を描いた実話あり。

”怖い”はエンターテインメント!

海外のモダンホラー&推理小説の代表作にも触れてみよう!

気になる作品から手にとって、盛り上がる国産ホラー&怪談シーンを体感!

「怖いもの見たさ」という言葉もありますし、

「怖そうだからやめておこう」という選択肢を捨てると、

きっとゾクゾクする新しい「恐怖を楽しめる」世界が広がると思います。

アイコンりす今回の書籍案内人・・・・Arika

恐怖を楽しめる国内単行本
 怪談のテープ起こし/三津田信三(著)

怪談のテープ起こし/集英社

¥価格不明
Amazon.co.jp





Arikaアイコン(小)1実話か? フィクションか? 担当編集者を襲った怪異!?
自殺者の声を吹き込んだカセットテープが招く怪異。留守番のアルバイトを引き受けた女子大生が遭遇する異形。見知らぬメンバーとのハイキングに漂う妖しの気配――。人気作家自身のもとに集まってきた実話系ホラー6編を収録した短編集。いずれも『小説すばる』に発表された作品だが、単行本化にあたって「序章」「幕章㈠」「幕章㈡」「終章」という4つのパートが新たに書き下ろされた。その経緯については、編集者との打ち合わせ風景をドキュメントで綴った「序章」。

冒頭の『死人のテープ起こし』は、デビュー前の著者が体験した話です。当時、編集者として出版社に努めていた三津田は、仕事で吉柳というフリーライターと知り合う。吉柳は自殺者が死の直前に声を吹き込んだテープを集め、活字にするという計画を持っていた。しばらくして、三津田のもとに吉柳から原稿が届いた。そこには今まさに死のうとしている男たちの肉声が記されていた。極限状態で発せられるセリフと、「たっ、たっ、たっ」「ぎぎぎっ、かたっ」などの擬音語が、読む者にとてつもない絶望と恐怖を伝えてくる。あまりにも不吉な展開に、思わずページを閉じたくなる『死人のテープ起こし』。しかし続く2作目『留守番の夜』を読めば、その怖さがまだまだ序の口に過ぎないことに気づきます。3作目の『集まった四人』は一転して大自然の霊威を描いている。4作目『屍と寝るな』の冒頭で描かれているのは、久しぶりに出席した中学時代の同窓会。その和やかなムードと、後半の忌まわしい展開の対比が絶妙。ラストにはやはりミステリー的なひねりも用意されています。5作目『黄雨女』は大学生のサトルは川沿いの道で、雨でもないのに、全身を黄色い雨具で覆った奇妙な女を見かけた。サトルの不条理な運命を描いた結果が、いつまでも消えない余韻を残す。6作目『すれちがうもの』は東京で一人暮らしを始めた新社会人の夕菜が、駅までの道すがら、黒い人影を見かけるようになる。その人影は現れたかと思うとふっと姿を消し、普通の人間とは思えない。通過する電車超しに、夕菜が黒い人影を見つけるシーンがなんともいえず不気味です。

取材当時の音声を録音した大量のカセットテープは、担当編集者が聴取し、文字原稿に起こす。それが今回の『留守番の夜』『集まった四人』『黄雨女』のベースになったそうです。ところが、である。テープの聞き取りを進めるうちに、編集者の周囲で怪異がしばしば起こるようになった。「幕章㈠」「幕章㈡」に緊迫した様子で描かれているが、これが本編と同じくらい怖い。実話とフィクションの間を漂う不穏なホラー短編集。さらに本書の担当編集者が体験した出来事も書き下ろしでプラスした、リアルな恐怖満載の一冊。
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