(1月の特集本)永遠に生きる犬:ニューヨーク チョビ物語/竹内玲子(著)

2018/01/05 (Fri)
2018年1月の特集本:動物の文庫①
犬本に描かれる世界観は、世知辛い世の中とは無縁の”強い絆”で触れている。
恰好良くて頼りがいがあって、でもちょっとドジだけど、愛情表現が半端でない。
ここにあるのは、人間同士では得られない多幸感や、人間関係のなかで少なくなってしまった無償の愛そのものです。
人に対する”絶対的で圧倒的な信頼関係”である。
だから犬は相棒であり、パートナーであり、親友であり、兄弟である。
どうして犬たちは、こうも人を愛してくれるのだろう。
ぎゅっと抱きしめてくれるような深くて、深くて、大きな愛に満ちあふれた文庫を紹介。

永遠に生きる犬 ニューヨーク チョビ物語 (講談社文庫)/講談社

¥価格不明
Amazon.co.jp

NY在住のエッセイストが怒り、笑った犬と2人きりの約17年。
ニューヨークで、ハスキー犬・チョビと暮らした日々を綴ったエッセイ。「5番街ゲットーを1周し、高級デパートをハシゴした後ロックフェラーセンターで」。チョビとのウィンドーショッピングや散歩のくだりは、犬好きにはたまらない。けれどチョビとの幸せな時間は確実に残り少なくなっていき……。 ニュージャージーのモールにあるペット・ショップで一目惚れしたハスキーの♀・チョビ。 アメリカニューヨークでの愛犬との生活、そして別れ。犬との暮らしが生き方を変えていく。 犬は可愛い、愛しい。 明るい著者とチョビに笑いっぱなし。「寂しさや悲しみ、喪失感や苦しみもまた、体になじんで良きものとなり、全てが自分のものになっていくような、それは誠に不思議な感覚である。」というのが印象的。高島礼子さんの「推薦のことば」も素敵です。
- 関連記事
-
- (3月特集)いちえふ 福島第一原子力発電所労働記(全3巻) (モーニング KC) /竜田 一人(著) (2020/03/19)
- (3月特集)ナインデイズ 岩手県災害対策本部の闘い (幻冬舎文庫)/河原れん(著) (2020/03/18)
- (3月特集)河北新報のいちばん長い日: 震災下の地元紙 (文春文庫) /河北新報社,河北新報=(著) (2020/03/16)
- (3月特集)希望の地図 3・11から始まる物語 (幻冬舎文庫)/重松 清(著) (2020/03/14)
- (3月特集)小説 Fukushima 50 (角川文庫)/周木 律(著) (2020/03/12)
- (3月特集) 暗い夜、星を数えて: 3・11被災鉄道からの脱出 (新潮文庫)/彩瀬 まる(著) (2020/03/10)
- (3月特集)紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている: 再生・日本製紙石巻工場 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)/佐々涼子(著) (2020/03/08)
- (3月特集)魂でもいいから、そばにいて ─3・11後の霊体験を聞く─/奥野修司(著) (2020/03/07)
- (3月特集)復興の書店 (小学館文庫)/稲泉 連(著) (2020/03/06)
- (3月特集)石巻・にゃんこ島の奇跡 :田代島で始まった“猫たちの復興プロジェクト”/石丸 かずみ(著) (2020/03/05)
※金曜・冬アニメ「グランクレスト戦記」≪ | HOME | ≫※金曜・冬アニメ「剣王朝」
コメントフォーム

この記事へのトラックバック

この記事のトラックバックURL
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)