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(オトナ女子が読みたいエロ系文庫)第1回(2002年度)R‐18文学賞受賞作

kage

2018/03/30 (Fri)

オトナ女子R15あ

世の中には星の数ほどの文学賞がありますが、最近「女性による女性のためのR-18文学賞」という名前の文学賞を受賞した作家の作品をよく読んでいる気がします。

書くのも読むのも女性限定!

「女による女のためのR-18文学賞」は、新潮社が主催する公募新人文学賞です。

単にR-18文学賞ともいわれる。

これじゃ、女はイケないでしょ―――。「女による女のためのR-18文学賞」創設のきっかけは、男性視点の官能小説に異を唱える、女性編集者たちのそんな声だったという。女性が自然に感じることのできる性をテーマにした小説の追求―――だがそれは、その趣旨に創作意欲を刺激された新たな書き手たちによって独自の進化を遂げていった。

ちょっとディープなものから日常的な気分に寄り添えるものまで枝分かれし、気負いなく性を読むことのできる作品が次々と登場している女性向けエロ系文庫の盛況ぶり。かつて男性のものだったエロ小説は、今や女子の手中に!?どんどん進化を遂げる、その奥深い魅力に迫ります!

アイコンりす今回の書籍案内人・・・・Arika

■歴代受賞作品
第1回(2002年度)R‐18文学賞受賞作

大賞:30万円
読者賞:10万円
選考委員:光野桃・山本文緒

大賞2大賞受賞
 マゼンタ100/日向蓬(著)

マゼンタ100

Arikaアイコン(小)1R18文学賞受賞作!
目映い才能を示す、キュートでエロティックな物語5篇

青春まっただ中のバブル期に、背伸びをしながらつき合った年上の彼とのはかない恋。ある女性の9歳から33歳までの恋愛のかたちを切り取った、キュートでエロティックな5ストーリー。 基本一人の女性の性の物語であり連作短編集の様な形をとっている。受賞に頷くえろえろ加減でした。筋自体は手垢がついており特に瞠目点は無いが、表現力や着眼点が素晴らしく、人が描けていると感じた。ヘヴィなエピソード、はしたない話っぽくても、さらりと読めてしまうところが著者の才能なのだと思う。あと清々しいほどの関西弁がいいなと思った。


日向 蓬(ひなた・よもぎ)
┣1969年生まれ。
┣2002年、「マゼンタ100」で第1回「女による女のためのR-18文学賞」大賞を受賞。
┣四作の書下ろしを加えて単行本として『マゼンタ100』を刊行した。
┣愛読書は「ゴルゴ13」。
┣大阪で生れ、引越し12回を経て現在大阪在住。



🔱読者賞
 青空チェリー/豊島ミホ(著)

青空チェリー (新潮文庫)

Arikaアイコン(小)1ゆるしてちょうだい、だってあたし十八歳。
発情期なんでございます…。

入学して一ヶ月、うちの予備校の隣にラブホが建った。以来あたしは屋上からのぞきちゃんな日々。ゆるしてちょうだい、だってあたし18さい。発情期なんでございます…。第一回「女による女のためのR-18文学賞」で圧倒的支持の読者賞を受賞した『青空チェリー』。戦時下、「教授」と「ダーリン」の間で揺れる心を描いた『ハニィ、空が灼けているよ。』。そして文庫書き下ろし『誓いじゃないけど僕は思った』。明るい顔して泣きそな気持ちがせつない、女の子のための三つのストーリー。

不純な動機で始まる関係が純粋になっていくのが良い。「青空チェリー」は爽やかなエロで清々しくて好き、だけど変態だよね。なのに微笑ましい2人。わずかな開放は閉塞した日常への叫びみたいだ。言葉たちがきらきらと踊っている。若い女の子の不純な気持ちが描かれていてなんだか笑える。

「誓いじゃないけど僕は思った」は、一人の女の子への思慕が痛いんだけど、ビョーキだよねって思うんだけど、なんか分かってあげたくなる。自分の体験と照らし合わせて切ない気持ちに。中学の頃私も同じようなことがあった。あの頃はそうやって自分を守っていたんだな~と、未熟な自分を思い出した。正直言えば今でも心の奥底に時間が美化した思い出をしまっており、時折引っ張り出しては幸せに浸っている。”痛いの飛んでく、怖いのも飛んでく、魔法の呪文。僕のお守り。”という文章がとてもいいなと思った。

表題作よりも「ハニィ、空が灼けているよ」の方が印象深い。小学生のときに大好きだった「あさりちゃん」が出てきたこともある。「二度と還らない二十歳の夏を、水道のダダ漏れのように浪費する図式が定着してしまった。」「幸福にかたちがあるなら、それはこの空気と同じものなんだろうと私は思った。」…ここが好き。日常に同化してしまう戦争の恐ろしさ、がヒタヒタと迫ってくる。これから戦争が起こるとしたらこんな感覚なんじゃないかと思う。怖いなんて思う間もなく、気づいたら全部無になって終わる…。遠いどこかの国の戦争が急に我が身に降りかかってくる恐ろしさに背筋が伸びた。淡い夏の空気におそわれて、ふいに泣きたくなった。

豊島の描写はすごい言葉じゃないのに感情に迫ってくる。また小説書いてくれないかなぁ。どこか覚えのある感情。切なくて甘酸っぱくて。でもすごく読みやすい。泣きたいのにどこか泣けない、泣かない。そんなギリギリの感情。一冊丸ごと青くって、甘酸っぱいんだ。それが好きなんだ‼


豊島ミホ(としま・みほ)
┣1982(昭和57)年、秋田県生れ。
┣早稲田大学第二文学部卒。在学中の2002(平成14)年、「青空チェリー」で第一回「女による女のためのR-18文学賞」読者賞を受賞してデビュー。
┣他の著書に『日傘のお兄さん』(新潮社)、『ブルースノウ・ワルツ』(講談社)、『檸檬のころ』(幻冬舎)がある
┣ホームページ:http://fengdao.exblog.jp/



候補

「楽園の乙女」田村和佳
「残像」 田中薫
「なつの感触」 菊池とおこ
「under my skin 」近藤紋己

最終候補作6篇


「女による女のためのR‐18文学賞」とは?

新潮社が主催する”女による、女のための”公募新人文学賞。選考委員、編集者、ウェブ上での読者投票と、選考もすべて女性。2002年、賞設立時は、「女性が書く、性をテーマにした小説」を募集していたが、女性が性について書くことは珍しいことではなくなり、多くの書き手が生まれたことから、一定の社会的役割を果たしたと、第11回より、「女性ならではの感性を生かした小説」と、募集テーマをリニューアル(官能をテーマとした作品も引き続き受け付ける)。第14回からは、選考委員に友近が加わり、友近賞が新設された。豊島ミホ、宮木あや子、窪美澄、吉川トリコなど、女性の秘めた感覚をこまやかに描き出す人気作家を輩出している。受賞作は、『小説新潮』『yom yom』に掲載されている。受賞者には、正賞として大賞30万円、読者賞10万円が、副賞として体脂肪計付ヘルスメーターが贈られる。

書くのも読むのも女性限定!
応募は女性に限定、新潮社の女性編集者が第一次・第二次選考を担当した後、三浦しをんさんと辻村深月さんの二人の女性作家が選考委員として、選ばれた候補作品の中から大賞を決定いたします。

読者も参加できる!
書くことはできないけれど、読むのは大好き、という読者のために「読者賞」を設けました。Web上で最終候補作品を公開し、女性読者限定で感想コメントを募集します。

年齢制限なし!
「R-18」、つまりあくまで大人が楽しめる作品を求めますが、応募に年齢制限はありません。15歳の熟女でも、80歳の少女でもOKです。ドンドン応募して下さい。

選考委員
┣【第1回】光野桃、山本文緒第
┣【2回 - 第5回】山本文緒、角田光代
┣【第6回 - 第10回】山本文緒、角田光代、唯川恵
┣【第11回 - 第13回】三浦しをん、辻村深月
┣【第14回 -】三浦しをん、辻村深月、友近




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