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(オトナ女子が読みたいエロ系文庫:映画)花宵道中/宮木あや子(著)

kage

2018/03/28 (Wed)

オトナ女子R15あ

世の中には星の数ほどの文学賞がありますが、最近「女性による女性のためのR-18文学賞」という名前の文学賞を受賞した作家の作品をよく読んでいる気がします。

書くのも読むのも女性限定!

「女による女のためのR-18文学賞」は、新潮社が主催する公募新人文学賞です。

単にR-18文学賞ともいわれる。

これじゃ、女はイケないでしょ―――。「女による女のためのR-18文学賞」創設のきっかけは、男性視点の官能小説に異を唱える、女性編集者たちのそんな声だったという。女性が自然に感じることのできる性をテーマにした小説の追求―――だがそれは、その趣旨に創作意欲を刺激された新たな書き手たちによって独自の進化を遂げていった。

ちょっとディープなものから日常的な気分に寄り添えるものまで枝分かれし、気負いなく性を読むことのできる作品が次々と登場している女性向けエロ系文庫の盛況ぶり。かつて男性のものだったエロ小説は、今や女子の手中に!?どんどん進化を遂げる、その奥深い魅力に迫ります!

アイコン・リス今回の書籍案内人・・・・Arika

映画になった「R-18文学賞」受賞作品4/5

第5回(2006年度)R-18文学賞大賞・読者賞W受賞
 花宵道中/宮木あや子(著)

花宵道中 (新潮文庫)


Arikaアイコン(小)1遊女という剥き出しの性と純愛
美しくて儚くて強くて艶めいていて大好物な世界

吉原の遊女たちの生き様を描いた連作短編集。初めて愛した男の前で客に抱かれる、思い人を胸に初見世を迎える――。江戸吉原の小見世・山田屋が舞台。5部構成で、それぞれ主人公が異なる。最新号より、第6部「大門切手」の連載がスタートした。

彼女たちの恋は、儚く、切ない。ただ、愛を求めているだけなのにこんなにも残酷な時代があったのかと思う‥。正直、辛すぎて、何度も読むのをやめようかと思った。特に最初の半次郎の話がずっと尾を引いていて、作品全体に無情な世の中に対する怒りを感じた。 朝霧、霧里、八津、三津、茜、緑。皆それぞれに幼いころ、人攫いにあったり、親に売られたりしてこの狭い世界で生きてきた女たち。ここで誰かを愛するということは命がけで苦おしくて切ない。女性としての幸せは許されない場所。それでも一途に想いつづけ燃やす命。精一杯咲かせた花はどれもみな美しく散っていくのだろう。いつか八津が実姉と再会出来る日が来ますように・・・。

特に印象に残ったのは、
「夢を見るのが許されているのは男だけだ。女は男に夢を見させてあげるだけ・・・」

廓の中で、夢を見た女は死んで行く。遊廓の話なので女たちのドロドロかと思ってたけど、全くそうではなく、むしろ姉女郎が新造や禿を大事に育てて、その新造や禿が大きくなるとまた自分の新造や禿を大事に育てて…その絆が良かった。特に、幼かった八津が三津や茜や宇津木の姉女郎になった時の話は良かった。 あと、霧里が死ぬまで病を隠し通し、妹女郎に感染させなかったプロ根性にも感動した。著者の繊細で情緒的な筆致に1ページ読んだだけで惹きつけられた。情事中も直接的な表現は少なく、美しい花を眺めているかのように心浮き立ち、その甘く切ない香りに頭がくらくらしたり胸をつかまれる気分になる。 はじめから選択肢なんてほかになく吉原へ来る遊女。それでも精一杯日々を過ごす中で恋に落ちる。著者ならではの上質なエロスの描写が体の芯に迫ってくる。これからの人生どう歩みたいか、生か死か―。覚悟を決めて人生初めての選択をする彼女たちは強い。自由な恋愛ができない女性たちはもちろん切なかったけど、女郎を本気で好きになった半次郎や三弥吉も切なかった。幸せになって欲しかった…。

個人的には、緑の挿話が一番よかった。心も身体も疼く相手は、ただ黙って抱きしめてくれる誰かなのだ。樋口一葉の「たけくらべ」を彷彿とさせる文章で、日本語のリズムもとても綺麗。あと妙な廓詞が使われていなかったのもよかった。 時代が違うので普段感じるようないやらしさもなく、最後までなんとか読むことができた。R18指定というのもありますが、時代が現代ではない分、割り切って読めるのではないのでしょうか!


宮木あや子(みやぎ・あやこ) 
┣1976年11月4日神奈川県生れ。
┣東京都武蔵野エリア在住。
┣IT関連会社勤務。
┣趣味は着道楽と海外旅行。
┣好きな作家は三浦しをん、恩田陸、嶽本野ばら。


Arikaシネマ2014b5
劇場公開日:2014年11月8日
 花宵道中 

花宵道中

■映画ストーリー
江戸時代末期、新吉原。人気女郎・朝霧(安達祐実)は、とらわれの身でありながらも懸命に働き、遊郭から離れることができる年季明けを迎えようとしていた。そんなある日、縁日に出掛けた彼女は半次郎(淵上泰史)という青年に出会う。彼に心を奪われてしまう彼女だったが、花魁(おいらん)という身分ゆえにかなわぬ恋と諦める。しかし、日増しに思いが募るに従って、彼女の運命は大きく変化していく。

★映画チェック★
第5回女による女のためのR-18文学賞で大賞と読者賞を受賞し、ベストセラーとなった宮木あや子の小説を実写化。江戸末期の新吉原を舞台に、花魁(おいらん)として生きてきた女が一人の青年との許されぬ恋に身を焦がす姿を描く。安達祐実がヒロインとなる花魁(おいらん)を熱演。その脇を、『東京プレイボーイクラブ』などの淵上泰史、高岡早紀、津田寛治らバラエティーに富んだ顔ぶれが固める。花魁(おいらん)姿でたんかを切る安達のきっぷのいい姿に加え、絢爛(けんらん)豪華な衣装にも目を奪われる。

■スタッフ
原作: 宮木あや子
監督: 豊島圭介
脚本: 鴨義信
製作年:2014年
製作国:日本
日本公開:2014年11月8日 (テアトル新宿ほか)
上映時間:1時間42分
R15+指定作品
配給:東京テアトル
製作:東映ビデオ

■キャスト(役柄:俳優)
朝霧:安達祐実
半次郎:淵上泰史
八津:小篠恵奈
江利耶:三津谷葉子
絢音:多岐川華子
若耶麻:立花彩野
霧里:高岡早紀
お勝:友近
吉田屋藤衛門:津田寛治
弥吉:不破万作





Arikaシネマ2014b1
漫画

斉木久美子作画、小学館〈フラワーコミックスαスペシャル〉 全6巻

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